トップページ > 文化・芸術 > 伝統工芸技術 > 荒川区伝統工芸技術記録映像「伝統に生きるーあらかわの伝統工芸技術ー」 > 檜皮葺・杮葺・銅葺 谷上勲 ー平成11年度制作「伝統に生きる」ー
更新日:2023年9月12日
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区指定無形文化財保持者の方々の技術の記録・保存のために制作した荒川区伝統工芸技術記録映像「伝統に生きる」をご覧いただけるページです。各区立図書館でDVD等の貸出も行っています。
プレスシート(説明用チラシ)のダウンロード(PDF:443KB)(別ウィンドウで開きます)
※プレスシートは作成当時のものです。
現在と状況が異なる場合がありますので、ご了解の上、ご覧ください。
谷上勲(たにがみいさお)さん
【故人】
檜皮葺(ひわだぶき)・杮葺(こけらぶき)・銅葺(どうぶき)
檜皮葺・柿葺・銅葺模型
27分
和歌山県高野山の麓には高野山諸堂修営に従事した「屋根屋」の存在が知られている。谷上家もそのうちの一つである。江戸時代末期、高野山で初代谷上善助氏が檜皮葺の技術を修得し、二代目が巳之助氏、三代目が谷上さんの父である伊三郎氏、そして兄の陟氏が四代目(本家)を継いだ。
谷上さんは、昭和4年(1929)生まれ。三代目伊三郎氏の次男として和歌山県伊都(いと)郡学文路(かむる)村(現、橋本市)に生まれ、昭和27年から父のもとで技術を修得した。昭和31年、明治神宮の銅葺工事の際に父とともに上京し、そのまま一人東京に残った。それ以降本家の仕事も手伝いながら、関東を中心とする国の重要文化財等の屋根葺に従事してきた。谷上さんは、鹿島神宮本殿(茨城県)、香取神宮本殿(千葉県)、乗運寺鐘楼(静岡県)の檜皮葺、円覚寺舎利殿(神奈川県)、偕楽園・好文亭(茨城県)、昭和天皇崩御に伴う葬場殿(東京都)の杮葺、そして祐天寺本堂(東京都)、小御門神社(千葉県)の銅葺など多くの寺社建築等の屋根葺を手がけた。
「道具や作業がが単純なだけに、身体で覚え込み、勘だけが頼り」という屋根葺の仕事とは、材料となる檜皮(檜の樹皮)・柿(杉などの木を薄く剥いだ木片、木羽(こば))・銅板の整形及び棟や鬼板の取り付けまでを含んだ屋根工事全体をさす。その中で、優美な曲線を見せる屋根の箕甲(みのこう)部分の葺き廻しが最も難しく、またそれが屋根屋としての「腕の見せどころ」であると谷上さんはいう。
平成10年度、区指定無形文化財保持者に認定。
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