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版材に木を使った凸版印刷。文字や絵を板木に逆文字で彫り込み、その版面に墨・顔料を塗って用紙をあてて摺り上げる。
室町時代には御伽草子・謡本の印刷に用いられた。江戸時代中頃、墨板と色板を使い分けて重ね摺りをする多色摺り木版画(錦絵)が誕生。
絵師・彫師・摺師の分業制。絵師の原画をもとに、彫師が版木を彫り、摺師が摺り上げる。
昭和27年に台東区元浅草で高木蟹泡堂を経営している高木省治氏に師事し、4年間の修業の後、現在地で独立した。摺師の系譜でいえば、松村安次郎を祖とする村松三井系の流れをくんでいる。
浮世絵の復刻、現代版画にとどまらず、菓子箱の上紙、祝儀袋、のし紙、記念切手の封紙、千社札など多岐にわたる作品の摺りを手掛ける。
現在は、後継者である浩繁さんとともに、親子2代で摺師を営む。
令和3年2月20日に移設オープンした尾久図書館には、啓三郎さんが摺った「尾久原桜草」が荒川区伝統工芸技術保存会より寄贈され、展示されている。
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