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提灯に文字をかく技術。提灯屋は17世紀半ば頃から見られ、「近世職人尽絵詞(きんせいしょくにんづくしえことば)」(文化2年〈1805〉)や「宝船桂帆柱(たからぶねかつらのほばしら)」(文政10年〈1827〉)などに、職人が提灯に文字を書いている様子が描かれている。また、提灯屋のなぞり書きの筆法、双鈎・籠字の技法もこの頃に登場している。
江戸時代、携行用の照明具として広く使用され、文字や家紋・神紋を描き入れて婚礼や葬儀などの儀礼、祭礼、また店舗用の看板としても用いられていた。今日も、祭礼・葬儀などの儀礼に留まらず、商店の看板等にも利用されている。
前森さんは祖父・重左衛門氏が開いた前森商店の3代目。荒川六丁目の商店兼工房で、地元だけでなく、問屋を通して地方の祭礼や神社仏閣、商店の看板用の提灯製作も行っている。
昭和60年から父・英世さん(故人、元荒川区指定無形文化財保持者)に師事し、技術を修得した。平成28年8月、父の逝去後、跡を継いだ。
また、寄席文字を橘右橘氏(中村泰士氏、区登録無形文化財保持者)、勘亭流文字を二代目荒井三禮氏(上野庄吉氏、個人、元区指定無形文化財保持者)に学ぶなど、様々な文字の技の修得にも努めている。
また、ブンマワシなどの用具の作り方、使い方などの指導を村田修一氏(区登録無形文化財保持者)から受けるなど、区内のさまざまな職人たちに指導を仰ぎながら、技術の向上に努めている。
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