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版材に木を使った凸版印刷。文字や絵を板木に逆文字で彫り込み、その版面に墨・顔料を塗って用紙をあてて摺り上げる。
室町時代には御伽草子・謡本の印刷に用いられた。江戸時代中頃、墨板と色板を使い分けて重ね摺りをする多色摺り木版画(錦絵)が誕生した。
絵師・彫師・摺師の分業制。絵師の原画をもとに、彫師が版木を彫り、摺師が摺り上げる。
木版画摺師の父・関岡功夫氏(二代目扇令、元荒川区指定無形文化財保持者)の子息で三代目扇令(せんれい)。
昭和51年(1976)、高校卒業後、彫師を志し、江戸時代から代々続く木版画彫師の四代目大倉半兵衛氏(文京区)に弟子入りした。7年間の修業を経て技術を修得し、一度現在地に独立した。その後、平成元年からはアダチ版画研究所に勤め、5年後、改めて独立。平成25年、摺師であった祖父・父の号「扇令」を三代目として襲名。
版元から依頼を受け、絵師、彫師、摺師の分業制で仕事を行う木版画製作のなかで、彫師として版木を製作する。製作する版木は、浮世絵、現代版画、千社札など。
初代扇令の頃から運営に関わってきた千社札の会「東都納札睦」のまとめ役を務めている。
また、荒川の匠育成事業による継承者育成に尽力している。
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