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象牙挽物は、ろくろで原型づくりを行う技術、象牙細工は、彫りから仕上げまでを行う技術。
古くは奈良時代、正倉院御物の工芸品の素材として使われている。安土桃山時代には茶道具にもみられる。
その後、江戸時代に入ると、根付、印籠、櫛、簪などが作られ、一般の需要が増え普及し、専門の職人が登場した。明治時代には、象牙細工は輸出工芸品として評価されている。
1989年、ワシントン条約締約国会議で象牙の輸出入は禁止となり、素材そのものが希少になっていて、技術を伝承する機会、職人が減少している。
本来、原型作りの挽物・彫り・仕上げ細工の分業制が原則だが、区内では、一貫した製造技術により、装飾品・茶道具・印鑑などを製造している。
梶田さんは、学校卒業後、グラフィックデザイナーとして仕事をするかたわら象牙細工も手がけていたが、昭和56年頃より本格的に取りかかるようになった。
象牙挽物職人だった父・金次郎氏から、木取りと下地の原型作りなど挽物の技術を学んだ後、独自に修業を積み、彫りから仕上げまでの技術を修得した。
象牙でアクセサリー、茶道具、印鑑などを製作している。
象牙細工は挽物、彫り、仕上げは分業で行うことが多いなか、梶田さんは全工程を一貫して一人で行うことができる。
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