ここから本文です。
提灯文字は、提灯に文字をかく技術。江戸時代後期には文字を書く提灯屋の存在が確認されている。また、提灯屋のなぞり書きの筆法、双鈎・籠字の技法もこの頃に登場している。
江戸時代、携行用の照明具として広く使用され、文字や家紋・神紋を描き入れて婚礼や葬儀などの儀礼、祭礼、また店舗用の看板としても用いられていた。今日も、祭礼・葬儀などの儀礼に留まらず、商店の看板等にも利用されている。
地口絵は、格言・ことわざなどを駄洒落にした「地口」を戯画にしたもの。江戸時代後期には稲荷神社の初午(はつうま)の祭礼で、地口絵を行灯にして飾ることが恒例となっていた。
現在も、祭礼や店舗の軒先に地口行灯(じぐちあんどん)を飾る風習が残っており、区内の提灯文字職人が伝承している。
村田さんは、祖父・芳造氏、父・欣一氏(故人、元区登録無形文化財保持者)と、大正時代から続く「泪橋大嶋屋」の三代目。昭和48年から父について修行し、技術を受け継いだ。
地域の祭礼の提灯を中心に、歌舞伎の小道具の提灯・番傘・書き物なども手がける。
また、凧絵師・今井鉄蔵氏に師事して凧絵や地口絵の技術を修得し、毎年2月の千束稲荷神社(台東区)の初午祭で飾られる地口行灯の絵も手掛ける。地口絵「瑞龍」の号をもつ。
現在は、後継者である4代目・健一郎さん(荒川の匠育成事業修了者)とともに工房を営んでいる。
|
|
|
こちらの記事も読まれています
お問い合わせ
地域文化スポーツ部生涯学習課荒川ふるさと文化館
〒116-0003荒川区南千住六丁目63番1号
電話番号:03-3807-9234
ファクス:03-3803-7744
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください