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更新日:2022年3月16日

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諸工芸の職人(つまみかんざし、象牙挽物・細工、三味線、扇子、金箔押、表具、べっ甲細工、印章小箱)

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地域

名前 業種 登録・指定
南千住 戸村絹代

つまみかんざし

登録・指定
町屋 石田一郎 つまみかんざし 登録・指定
南千住 梶田秀樹 牙挽物・細工 登録
東尾久 加藤金治 三味線 登録
荒川 深津佳子 扇子 登録
東尾久 竹澤光雄 金箔押 登録
東尾久 田尻和久 表具 登録
東尾久 森田孝雄 べっ甲細工
西尾久 堀田義久 印章小箱 登録

つまみかんざし

羽二重(はぶたえ)と呼ばれる絹の生地を裁断しピンセットでつまみ、花や鳥などを形作り、簪(かんざし)を作る技術。
江戸時代後期に、型抜きの布で作った花びらかんざしが上方から江戸に伝わり、縮緬(ちりめん)や羽二重のつまみ細工を用いた造花のつまみかんざしを製作する技法へと発展したという。
現在は、その技法を生かして根付、ブローチ等の製作も行っている。

象牙挽物・細工(ぞうげひきもの・さいく)

象牙挽物は、ろくろで原型づくりを行う技術、象牙細工は、彫りから仕上げまでを行う技術。
古くは奈良時代、正倉院御物の工芸品の素材として使われている。安土桃山時代には茶道具にもみられる。その後、江戸時代に入ると、根付、印籠、櫛、簪などが作られ、一般の需要が増え普及し、専門の職人が登場した。明治時代には、象牙細工は輸出工芸品として評価されている。1989年、ワシントン条約締約国会議で象牙の輸出入は禁止となり、素材そのものが希少になっていて、技術を伝承する機会、職人が減少している。
本来、原型作りの挽物・彫り・仕上げ細工の分業制が原則だが、区内では、一貫した製造技術により、装飾品・茶道具・印鑑などを製造している。

三味線(しゃみせん)

永禄年間に琉球から蛇皮線が伝えられたのが始まりという。その後、蛇皮から猫皮・犬皮に替わり、演奏にばちを用いるようになる。江戸時代に、歌舞伎・人形浄瑠璃等の芸能の流行とともに、急速に普及。棹づくり、桐づくり、皮張りの技術の分業制をとり、区内では皮張りの技術が伝承されている。

扇子(せんす)

扇子は日本で誕生した工芸品。「扇」とよばれ、8世紀の平城京跡から柾目檜製の薄板を束ねた檜扇が出土している。また、竹・木等などを扇骨として紙・絹を貼った蝙蝠扇(紙扇)が9世紀ごろ発明され、檜扇・蝙蝠扇の二種が宮中の正装に欠かせない服飾品として用いられてきた。扇の需要が高まるにつれ、中世には、専業化して扇屋・扇師と称する職人が誕生した。近世には、江戸でも製造されるようになり、江戸の人びとにも普及していった。
京扇子が各工程を分業制で行うのに対し、江戸の扇子職人は30以上あると言われる製作工程を一貫して行う技術を有している。

金箔押(きんぱくおし)

漆塗りで仕上げられた仏像や寺院の什器、神輿や獅子頭などを、漆のラッカーゼという酵素を利用して、純金の金箔を吸い付かせる技術。
金は槌で叩いて紙より薄く一万分の2ミリまで伸ばすと、5円玉1個の重さ位の金から、108ミリ(3寸6分)正方形程度の大きさの金箔が130枚位できる。これを仏像や仏具、神輿や獅子頭等々の表面に貼りつけていく技を「箔押し」と言う。漆を塗っては拭き、そこに金箔を吸い付かせることを繰り返し行って完成させる。

表具(ひょうぐ)

紙や布などを用いて巻物・掛物・屏風・襖などに仕上げる技術。
古代から、仏画の軸装、教典の巻物、室内に立てる仕切りとしての調度品、建具にその技術が使われてきた。江戸時代に、今日の表具の仕事が確立したといわれる。
区内には、屏風の仕立て、表装、作品の裏打ち、軸などの修理の技術が伝承されている。

べっ甲細工(べっこうざいく)

ウミガメの一種、タイマイの甲羅を材料とする。奈良時代には既に技法が見られ、正倉院宝物の杖・剣・琵琶等に使われてきた。江戸時代には、かんざし・櫛などが作られた。現在は、主にメガネのフレーム、ペンダント、などの装身具にその技法が使われている。

印章小箱(いんしょうこばこ)

節がなく身が均等なヒメコマツを材料として印章等を入れる箱を製作する技術。
印章に合わせた小箱を作り、表面にワニ・トカゲなどの皮革を貼り、欠損を防ぐために内側にベルベットなどの布を張って、装飾を施す。

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