更新日:2025年3月8日
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3月8日(土曜)、日暮里サニーホールで「子規・漱石 句あわせin日暮里」が開催されました。正岡子規と夏目漱石が詠んだ俳句をテーマに、東大俳句会と早稲田大学俳句研究会が、ディベート形式でその魅力を語り合いました。
子規の母校である東京大学から「東大俳句会」と、漱石の誕生の地に程近い早稲田大学の「早稲田大学俳句研究会」の学生を3名ずつ招き、子規・漱石の句について、どちらが句の魅力を語ることができるか、ディベート形式で熱戦を繰り広げました。
ディベートは、子規と漱石の句から「桜」「音」「友情」をお題に、東大俳句会の子規チームと早稲田大学俳句研究会の漱石チームがそれぞれ一句ずつ持ち寄って行われ、両者一歩も譲らないディベートで、ひとつひとつの言葉をお題ごとに丁寧に掘り下げ、俳句が持つ情景等を熱く語りながら句意を具体的に鑑賞していきました。
結果は、2対1で早稲田大学俳句研究会の漱石チームが勝利しました。句会とは違う独特の緊張感のあるやり取りに、会場からは両チームへ大きな拍手が送られました。東大俳句会の南(みなみ)さんは「子規の俳句の良さは素直さにあると思います。俳句の常識にとらわれない自由な作句が子規自身の息吹というか魅力です。」と語り、早稲田大学俳句研究会の岡部(おかべ)さんは「漱石の俳句の魅力は彼の文学作品の礎になるようなものや子規との友情関係が感じられるところです。」と、それぞれ話してくれました。家族と来場した第二峡田小学校6年辻萌叶(つじ ほのか)さんは、「両チームとも自分たちが選んだ俳句の良いところを伝えようと、熱弁したり仲間と相談したりして、俳句のいろいろな読み方を話してくれて面白かったです。」と話してくれました。
明治27年(当時26歳)に現在の台東区根岸2丁目に居を移した正岡子規は、近隣の日暮里や三河島といった荒川区のまちを散策し、そこで目にした三河島菜などの俳句を詠みました。
荒川区・芋坂の羽二重団子は、子規や、子規と親交の深かった夏目漱石に愛されていました。子規は「芋坂も団子も月のゆかりかな」と詠み、漱石の代表作『吾輩は猫である』の中にも羽二重団子が登場します。
子規の通った共立学校は、現在の開成高等学校(荒川区西日暮里)であり、その縁もあって開成高等学校は毎夏、松山市で開催される俳句甲子園の優勝常連校となっています。そして子規が高浜虚子に後継者となることを断られた茶屋でのエピソード「道灌山事件」は、開成高等学校がある道灌山が舞台となっています。
荒川区は子規・漱石のゆかりの地であるほか、松尾芭蕉が江戸を出て旅に出発した奥の細道の矢立初めの地として知られています。また本行寺(荒川区西日暮里3-1-3)には、小林一茶と種田山頭火の句碑があるなど、古くから俳句にゆかりのあるまちです。こうしたことから、区では、平成27年3月に、「俳句のまちあらかわ」を宣言して、さまざまな俳句文化振興の事業を行っており、今年の3月には「俳句のまち宣言10周年」を迎えました。
全体の様子
子規チーム
漱石チーム
審査の様子
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