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更新日:2024年1月13日

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東大生と早大生が子規・漱石の魅力を熱弁!~子規・漱石句あわせin日暮里が開催されました~

 本日1月13日(土曜)、日暮里サニーホールで「子規・漱石句あわせin日暮里」が開催されました。

 荒川区にゆかりのある正岡子規と夏目漱石。2人がかつて詠んだ俳句をテーマに、東大俳句会と早稲田大学俳句研究会がディベート形式でその魅力を語り合いました。

当日の様子

 正岡子規の母校である東京大学の「東大俳句会」と夏目漱石の出身地に近い早稲田大学の「早稲田大学俳句研究会」からそれぞれ3名の学生で構成するチームにより、子規・漱石の句について、どちらがよりその魅力を語ることができるか、ディベート形式で熱戦を繰り広げました。

 ディベートは3試合行われ、「新年」「春」「人間」をテーマにした子規の句・漱石の句を両チームがそれぞれ一句ずつ持ち寄りました。

 「新年」をテーマにした試合では、東大俳句会は子規の「雜煮くふてよき初夢を忘れけり」、早稲田大学俳句研究会は漱石の「詩を書かん君墨を磨れ今朝の春」を発表。早稲田大学俳句研究会は東大俳句会発表の句に対して「『雜煮』と『初夢』の季語が2つ出てきたところが気になりました。季語を重ねた意図を教えてください。」と質問。東大俳句会は「『雜煮』と『初夢』という新年の季語を重ねることによって、新年のめでたさが出ていると思います。集まって楽しく雜煮を食べ、団らんに耽っているうちに初夢の内容も忘れてしまったということを詠んでいるのではないでしょうか。」と主張しました。

 攻守が交代し、早稲田大学俳句研究会が挙げた「詩を書かん君墨を磨れ今朝の春」に、東大俳句会は、『君墨を磨れ』という形で命令形になっていますが、効果を教えてください。」と質問。早稲田大学俳句研究会は、「ここに漱石らしさが出ているのではないでしょうか。大切な人である奥さんがお正月から傍にいてくれた中で出たであろうこの表現から、漱石の人柄が読みとれると思います。」と語りました。 

 ディベートの審査員は対馬康子氏(現代俳句協会副会長、産経新聞俳壇選者)、岸本尚毅氏(「天為」「秀」同人)、黒岩徳将氏(現代俳句協会青年部長、「いつき組」所属、「街」同人)の3名。全3試合の最終結果は、2対1で早稲田大学俳句研究会が勝利。対馬康子氏は、「この大会は子規と漱石が作った句をディベートする難しいものですが、各チームとてもよくできていて、気が付かなかったことも話しで出ていたので感心しました。」と感想を述べていました。

 また、来場した荒川区在住の女性は「今回初めてイベントに参加しました。一つの句から色んな捉え方ができる俳句の面白さや楽しさを知ることができました。次年度も参加したいと思います。」と話していました。

荒川区とゆかりのある子規・漱石

 明治27年に現在の台東区根岸に居を移した正岡子規(当時26歳)は、近隣の日暮里や三河島といった荒川区のまちを散策していました。

 芋坂の羽二重団子(はぶたえだんご)は、子規や子規と親交の深かった夏目漱石に愛されていました。子規は「芋坂も団子も月のゆかりかな」と詠み、漱石の代表作『吾輩は猫である』の中にも羽二重団子が登場します。

 また、子規の通った「共立学校」は、現在の開成高校(荒川区西日暮里4-2-4)で、毎夏、松山市で開催される俳句甲子園の優勝常連校となっています。

 そして、子規が高浜虚子に後継者となることを断られた茶屋でのエピソードがある「道灌山事件」は、開成高校がある道灌山が舞台となっています。

俳句のまち あらかわ

 荒川区からは子規・漱石のほかにも、小林一茶が訪れて句を詠んだ本行寺(荒川区西日暮里3-1-3)があるなど、古くから俳句にゆかりのあるまちです。

 さらに時代は遡り、元禄2年(1689年)、松尾芭蕉は奥の細道の矢立初めの句として、「行く春や鳥啼き魚の目は泪」と詠み、旅立ちの惜別について、鳥は悲しそうに鳴き、魚も涙を浮かべているようだと表現しました。

 荒川区では平成27年3月に「俳句のまちあらかわ」を宣言し、投句からイベントまで様々な俳句文化振興の事業を行っています。

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ディベートの様子(その1)

2

ディベートの様子(その2)

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判定の様子

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〒116-8501荒川区荒川二丁目2番3号(本庁舎3階)

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