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更新日:2025年2月1日

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先人からの承継 山車人形の組立技術を公開しました!~荒川区指定有形民俗文化財、三河島山車人形の稲田姫と熊坂長範を展示~

 本日(令和7年2月1日)、ゆいの森あらかわにおいて、荒川区の有形民俗文化財(平成16年指定)に指定されている三河島山車人形の稲田姫(いなだひめ)と熊坂長範(くまさかちょうはん)の、組立作業が公開されました。先人から受け継がれている高度な組立技術は、荒川区の無形民俗文化財(平成25年登録)に登録されています。

三河島山車人形

 南千住の素盞雄神社の天王祭(荒川区無形民俗文化財)の際に飾られます。幕末から明治時代に作られた、三河島山車人形「稲田姫(いなだひめ)」と「熊坂長範(くまさかちょうはん)」は、その高度な組立技術とともに地域の人々の手によって大切に受け継がれています。「稲田姫」は稲田姫保存会を構成する荒川四丁目西仲睦会・荒川文化会・大西町会・荒川宮地町会により、陰祭りには三河島地区に、3年に1度の本まつりでは、素盞雄神社境内の神楽殿に飾られます。「熊坂長範」は荒川中央町会により、毎年、町内の神酒所に飾られます。

稲田姫(いなだひめ)

 稲田姫は、記紀神話に登場するスサノオノミコトの妻クシイナダヒメです。この山車人形には、頭(かしら)の箱に文久元年(1861年)の墨書があり、製作年が明確なうえ、ほぼ当時のままの形で残された名工、古川長延の作例として貴重なものです。豪華な打掛・袴をまとい左手に巻子状の持物を持ち鏡を首にかけた姿は、優美です。

 

熊坂長範(くまさかちょうはん)

 熊坂長範は、能や「義経記」に登場する平安末期の伝説的な大盗賊で、日本各地で伝承されています。この人物を模った本作も、古川長延によるものと伝えます。本来、目が反転するからくり人形でした。岩に座り大太刀をさし、右手に薙刀を構えて大きく見得を切る姿は圧巻です。

本日の様子

 組立作業の冒頭で、滝口学荒川区長より稲田姫保存会と荒川中央町会のこれまでの活動に感謝の気持ちと、「区としてもこの文化財をこれからも守っていきたい。」と挨拶がありました。稲田姫の組立は、稲田姫保存会の皆さんが、初めに柿渋が塗られた張子の胴体に脚首や腕を付け、台に据えます。次に頭を付け豪華絢爛な打掛を着せます。最後に周囲に高欄を組み立て、鏡を首に掛け優美な姿を完成させました。熊坂長範の組立では、荒川中央町会の皆さんが、初めに岩組とよばれる熊坂長範を置く台を組み立て、胴部を据え置きました。次に腕、頭などを胴部に取り付け着物を着せ、薙刀、太刀を持たせ、熊坂長範の勇ましい姿を完成させました。稲田姫保存会の髙村幸秀会長は「文化財を自分達だけで守っていくのではなく、継承をしていくためにも、区の施設である『ゆいの森あらかわ』で披露することは将来につながる一歩だと思う。」とお話され、熊坂長範を組み立てた荒川中央町会の金田博会長は「150年来、町会で保存してきた人形を、ベテランと若い人がタッグを組んで作業をし、次世代につなげられるよう意識して活動している。」とお話しいただきました。

組立作業の様子2

組立作業の様子1

組立作業の様子1

組立作業の様子2

頭(かしら)の取付け

頭(かしら)の取付け

作業を見守る滝口区長

作業を見守る滝口区長(中央)

展示の様子

展示の様子

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〒116-0003荒川区南千住六丁目63番1号

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