荒川ゆうネットアーカイブ
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荒川区再発見 都市観光編2「南千住」

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6. 大嶋屋提灯店
一郎さん

店内
 かつて奥州・陸羽街道は、千住宿の下宿といわれ大変賑わった町でした。現在この通りは商店街が軒を連ね、コツ通りと呼ばれています。

 コツ通り商店街の並びにある大嶋屋提灯店は、明治30年創業の老舗です。初代が寺子屋で文字が上手いと褒めらたのを機に浅草の提灯屋へ修行、暖簾分けと共に素盞雄神社の仕事を紹介いただき、この地に移ってきました。

 現在3代目の石井一郎さんは荒川区認定の伝統工芸職人として「あらかわの伝統技術展」「あらかわ職人マップ」などで紹介されています。

  文字入れアップ
 提灯店の命はその書き文字。歌舞伎の「勘亭流」、相撲の「相撲文字」、寄席の「寄席文字」、千社札の「千社札文字」を総じて江戸文字と言いますが、大嶋屋提灯店では先代ゆずりの太い江戸文字と、3代目が工夫した繊細でやさしい印象の江戸文字とを、注文内容に応じて使い分けています。


  町会の御神酒所
町会の御神酒所にも大嶋屋謹製提灯が掛かります。
 「父親が現役の頃は、提灯に文字なんて書かせちゃくれない。もっぱら組立作業を手伝わされていました。下書きも残さずあの世にいっちゃったんで、ほとんど自己流。納得出来る文字が書けるまで、苦労しましたよ。今は、息子のために面倒だが下書きを1枚1枚残しているんですよ」と3代目は語ります。提灯制作の作業工程は提灯に霧吹きをし、和紙が延びたところで内側から支え木で上下の輪を固定、和紙が乾いてピンと張ったところで、型紙でトレースを起こし、文字を書きやすいように下準備をします。名前や家紋を書き入れる作業は、まるで筆が踊るよう。息をつめて一気に書き上げていきます。仕上げに枠や金具などを取り付け提灯の完成です。

  大嶋屋制作
素盞雄神社の大嶋屋謹製提灯。
 現在、素盞雄神社の境内の提灯、天王祭に並ぶ提灯を請け負っているほか、結婚式の提灯や、出産祝いの提灯など様々な提灯を手がけています。また提灯以外にも、祭りの半纏や浴衣、扇子などのデザイン、携帯ストラップの制作など幅広い分野で活躍しています。「毎日が勉強で、おもしろいですよ」と3代目・一郎さんは笑顔で語っていました。

提灯は、ほとんどがお得意様からの注文販売ですが、ぶらりと立ち寄った一般の方が、その場でオーダーメイドされることもあるそうです。作業の見学もさせてくれるので、散策の際には立ち寄りたいですね。

作業工程
写真左から下書き→墨入れ→完成。金具を付けて提灯の出来上がりです。
●所在地:〒116-0003 東京都荒川区南千住7-7-2 ●電話番号:03-3806-4789

問い合わせ先 荒川区管理部情報システム課
電話:03-3802-3111(内線 2151)
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