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更新日:2023年1月14日

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正岡子規と夏目漱石の魅力を東大生と早大生が熱弁!~子規・漱石句あわせin日暮里が開催されました~

 本日1月14日(土曜)、日暮里サニーホールで「子規・漱石句あわせin日暮里」が開催されました。

 正岡子規と夏目漱石、2人がかつて詠んだ俳句をテーマに、東大俳句会と早稲田大学俳句研究会がディベート形式でその魅力を語り合いました。

当日の様子

 荒川区にゆかりのある正岡子規と夏目漱石(※後述参照)。子規の母校である東京大学から「東大俳句会」と、漱石の出身地に近い早稲田大学の「早稲田大学俳句研究会」の学生を3名ずつ招き、子規・漱石の句について、どちらがよりその魅力を語ることができるか、ディベート形式で熱戦を繰り広げました。

 ディベートは全部で3試合。「新年」「動物」「人間」をテーマにした子規の句・漱石の句を、東大俳句会と早稲田大学俳句研究会がそれぞれ一句ずつ持ち寄りました。

 第3試合の「人間」をテーマにした試合では、東大俳句会は子規の「さゝやかな力や妹(いも)が雪まろげ」、早稲田大学俳句研究会は漱石の「菫(すみれ) 程な小さき人に生まれたし」を発表。

 早稲田大学俳句研究会は東大俳句会発表の句に対して「『さゝやかな力』という部分に焦点を当てている印象の句ですが、句の形について教えてください」と質問、東大俳句会は「倒置がよくきいている句だと思います。この句は妹の雪遊びにささやかな力が宿っているという意味ですが、そのような文体にしてしまうと、俳句としてはだらっとしてしまう印象があるので倒置をきかせることであざやかさと省略をきかせて読者にイメージしやすいようにしているところだと思います。」と主張しました。

 攻守が交代し、早稲田大学俳句研究会が挙げた「菫(すみれ)程な小さき人に生まれたし」に、東大俳句会は、「『菫』ではなく、『菫のように小さき人』と例えた理由を教えてください。」と質問、早稲田大学俳句研究会は、「菫のようにまわりの環境に依存してしまうのではなく、菫に理想像は持ちつつ自分の心持ち次第で自由になることが出来る人間になりたいという意味が込められているのだと思います。」と語っていました。

 ディベートの審査員は対馬康子氏(現代俳句協会副会長「麦」会長、「天為」最高顧問)、岸本尚毅氏(「天為」「秀」同人)、黒岩徳将氏(現代俳句協会青年部長、「いつき組」所属、「街」同人)の3名。全3試合の最終結果は、2対1で早稲田大学俳句研究会が勝利。黒岩徳将氏は、「皆さんの熱い戦いを審査員という立場からドキドキしながら観戦していました。本日のイベントが非常に盛り上がってよかったです。」と感想を述べていました。

 また、来場した荒川区在住の女性は「趣味で俳句を作っているので、一つの句に対して深く読み込んだ解釈を聞くことができてとても興味深かったです。改めて俳句の面白さを感じられました」と話していました。

荒川区とゆかりのある子規・漱石

 明治27年に現在の台東区根岸に居を移した正岡子規(当時26歳)は、近隣の日暮里や三河島といった荒川区のまちを散策していました。

 芋坂の羽二重団子(はぶたえだんご)は、子規や、子規と親交の深かった夏目漱石に愛されていました。子規は「芋坂も団子も月のゆかりかな」と詠み、漱石の代表作『吾輩は猫である』の中にも羽二重団子が登場します。

 また、子規の通った「共立学校」は、現在の開成高校(荒川区西日暮里4-2-4)で、毎夏、松山市で開催される俳句甲子園の優勝常連校となっています。

 そして子規が高浜虚子に後継者となることを断られた茶屋でのエピソード「道灌山事件」は、開成高校がある道灌山が舞台となっています。

 そして子規が高浜虚子に後継者となることを断られた茶屋でのエピソード「道灌山事件」は、開成高校がある道灌山が舞台となっています。

俳句のまち あらかわ

 荒川区からは上記の子規・漱石のエピソードのほかにも、小林一茶が訪れて句を詠んだ本行寺(荒川区西日暮里3丁目1-3)があるなど、古くから俳句にゆかりのあるまちです。

 さらに時代は遡り、元禄2年(1689年)、松尾芭蕉は奥の細道の矢立初めの句(=旅立ちの句)として、「行く春や鳥啼き魚の目は泪」と詠み、旅立ちの惜別について、鳥は悲しそうに鳴き、魚も涙を浮かべているようだと表現しました。

 荒川区では平成27年3月に「俳句のまちあらかわ」を宣言し、投句からイベントまで様々な俳句文化振興の事業を行っています。

東大生と早大生のディベートの様子1

東大生と早大生のディベートの様子1

東大生と早大生のディベートの様子2

東大生と早大生のディベートの様子2

判定の様子

判定の様子

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〒116-8501荒川区荒川二丁目2番3号(本庁舎3階)

電話番号:03-3802-3111(内線:2521)

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