更新日:2022年3月20日
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本日3月20日(日曜)、サンパール荒川で「中高生俳句バトル in あらかわ」が開催されました。
これは、毎年、愛媛県松山市で開催される高校生の俳句大会・俳句甲子園で、12回の優勝を誇る開成高校と、俳句のまち宣言を行った荒川区が共催で実施するイベントで、幾度もの大会出場経験を有する、俳句強豪校を全国から招いて行う俳句ディベート大会です。
俳句の知識を競うのではなく、互いの俳句についてディベート合戦を繰り広げ、分析力・状況判断力・論理構成力などのさまざまな能力を競う大会です。
当日は、開成高校に加え、俳句甲子園で優勝経験のある名古屋高校(愛知県)、俳句甲子園全国大会出場経験のある立教池袋高校・海城高校(ともに東京都)の対戦が実現しました。
試合は各校3~5人で、3句詠み、1句詠むごとにディベートを行います。3句対戦して先に2勝した学校が勝者となります。勝負は1句の対戦ごとに3人の審査員で判定し、作品点(10点満点絶対評価)、鑑賞点(どちらかの学校に最大2点加点)の総合評価で判定します。決勝戦では6人又は7人での審査となります。
今年は、兼題として指定された言葉を用いて、春の季語で俳句を披講しました。また、観客数の制限や複数会場を設けるなど、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策を徹底した上で、甲乙リーグそれぞれ総当たり戦で試合が展開され、各リーグの勝者による決勝戦が行われました。
午後1時10分から始まった午後最初の試合では、どちらも俳句甲子園で優勝経験のある「名古屋高校」と「開成高校(Bチーム)」が、兼題「易」で対戦。名古屋高校が「水切りの容易き石や茅花照る」と詠んだ句に対し、開成高校が「その馬の昂り易く雪解風」と詠みました。開成高校は、名古屋高校の「馬の昂り易さに対して、季語の“雪解風”はどんな表現効果があるのか」という問いに対し、「野に雪が積もっているような北国の馬が、馬屋で春を待ちわびて、前足を大きく上げ、体を震わせて昂り、雪が解けた春の野に早く出たいもどかしさ」を描いたと説明しました。この試合の3句の結果は、3対0で開成高校が圧勝でしたが、会場では、「伝えたいことを17文字で表せることに魅力を感じる」と俳句が大好きな両校生徒による真剣な作品作りやディベートの姿勢に対して、観客の賛同の拍手や笑いが自然に沸き起こり、舞台と会場が一体となっていました。
最後の決勝戦は、甲乙のそれぞれのリーグで勝ち上がってきた、「普段一緒に活動している先輩後輩同士の戦いなので、今日決着をつけたい」と試合前に意気込みを語った開成高校同士の対戦となりました。兼題「行」の対戦は、審査員が高評価をつけた句やディベートが展開されました。決勝戦は、優秀賞も受賞した句「卒業のけふ鈍行を選びけり」などを詠んだ先輩チーム(Aチーム)が制しました。
荒川区は、松尾芭蕉、正岡子規、小林一茶、西山宗因など、荒川区にゆかりのある俳人・文人が多くいます。
平成27年3月、荒川区は俳句の魅力を次代につなぐ架け橋として、子どもから大人まで俳句文化のすそ野をひろげ、豊かな俳句の心を未来に伝えることを誓い、「俳句のまち あらかわ」を宣言しました。
荒川区は、「奥の細道矢立初めの地 子ども俳句相撲大会」の開催を始め、夏休み子ども博物館「俳句を作ろう」、「英語俳句教室」、都電で俳句を詠む「都電DE俳句」、「子規・漱石句あわせin日暮里」などの数々の俳句事業を行うとともに、俳句手帳の作成、現代俳句センターの開設などを通して、俳句の普及啓発に努めています。
俳句甲子園優勝経験校が直接対決
開成高校に旗が上がり圧勝
中学生も高校生相手にディベート
決勝戦の審査員の判定の様子
決勝戦の会場では質の高い句と天下一品のディベートで観客の拍手が鳴り渡りました
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