○荒川区就学奨励費事務処理要領
昭和63年3月31日
制定
(62荒教学発第935号)
(次長決定)
(趣旨)
第1条 この要領は、荒川区就学奨励費実施要綱(以下「要綱」という。)に基づき、荒川区の就学奨励費事業(以下「本事業」という。)の適正な運営と事務の統一化を図るため、本事業の事務処理について必要な事項を定めるものとする。
(事業の周知)
第2条 教育委員会は、本事業の周知を図るため、次のとおり周知を行う。
(1) 周知文の配付
教育委員会は、事業の概要を明記した周知文を、学校長を通じて、次号の保護者等あて配付する。
(2) 配付対象者
配付対象者は、荒川区民で、荒川区の設置する小・中学校の特別支援学級または通級指導学級・特別支援教室において教育を受ける児童生徒の保護者等及び学校教育法施行令第22条の3に規定する障害の程度に該当する児童生徒の保護者等で、荒川区就学援助実施要綱(平成19年3月30日付18荒教学第2122号)に基づく就学援助の受給者を除くものとする。
(3) 区報による周知
教育委員会は、区の広報誌「あらかわ区報」で本事業の申請方法等を周知する。
(申請)
第3条 要綱第3条による申請の方法は、次のとおりとする。
(1) 申請書の作成・提出
就学奨励費の支給を受けようとする児童生徒の保護者等は、教育委員会が別に定める記入上の注意を参考として、「就学奨励費申請書」(様式1。以下「申請書」という。)を作成し、学校長を通じて教育委員会あて提出しなければならない。
(2) 添付書類
「申請書」を提出する保護者等で、当該年度の初日が属する年の1月1日現在、荒川区の区域内に住所を有しない者は、その同一生計世帯に属する世帯全員の前年(前年度の初日が属する年をさす。)の所得を明らかにする書類を提出しなければならない。
(3) 学校長の確認
学校長は、保護者等より提出された「申請書」の記載内容(印もれ、誤記入、証明書の添付もれ等)を確認し、訂正の可能なものについては、必要な補正を指示するものとする。
(4) 総括表の作成
「申請書」の提出を受けた学校長は、「就学奨励費受給認定児童生徒総括表」(様式2。以下「認定総括表」という。)を作成し、「申請書」とともに教育委員会あて速やかに提出する。
(5) 申請の取下げ
辞退その他の理由により、申請を取り下げようとする者は、「申請書」の余白にその旨記載し、記名押印の上、学校長を通じて教育委員会あて提出する。
(認定)
第4条 要綱第4条の認定は、次のとおり行う。
(1) 収入額の算定
収入額は、同一生計世帯ごとに、次の算式より算定する。なお同一生計世帯とは、住民票の異同にかかわらず、社会通念上生計を一にすると認定される世帯をいう。
収入額=(((A)-(B))/12)-(C)
(A) 当該年度に納付すべき都道府県民税及び区市町村民税(以下「区民税」という。)の課税の基礎となった前年1月から12月までの同一生計世帯の世帯員全員の総所得金額(給与所得と公的年金に係る雑所得のいずれかがある場合は、10万円を控除する。また、どちらもある場合には合わせて10万円までを控除する。)、退職所得金額及び山林所得金額(所得控除を行う前の額)の合計額
(B) 区民税の課税に当たって、所得控除された社会保険料、生命保険料、地震保険料及び寡婦・ひとり親控除の合計額
(C) 同一生計世帯で2人以上の児童等が特殊教育諸学校又は特別支援学級に就学している場合、その就学者の数から1を減じた数に「生活保護法による保護の基準」(以下「保護基準」という。)に示す「障害者加算」の加算額を乗じて得た額
(2) 基準額の算出
前年12月末日現在の同一生計世帯の世帯構成に基づいて、「荒川区就学援助実施要綱」の別表1を用いて次の通り算出する。
就学奨励費基準額=別表1基準額①+②+③×5/12+④+⑦+1月あたりの給食費+1月あたりの通学費+1人あたり1,182円
(3) 認定区分の決定
ア 区分Ⅱ
収入額が、基準額の2.5倍未満の者を〔区分Ⅱ〕とする。
イ 区分Ⅲ
収入額が、基準額の2.5倍以上の者を〔区分Ⅲ〕とする。
(4) 要保護・準要保護者等
収入額及び基準額の計算により、荒川区就学援助の要保護及び準要保護者に該当する場合は、学校長を通じて就学援助の申請指導を行う。
(5) 認定保留
申請書の誤記入、添付書類の不備等により収入額及び基準額の計算ができないものについては、認定を一時保留する。
(認定通知)
第5条 要綱第5条による通知の方法は、次のとおりとする。
(1) 保護者等への通知
(2) 結果一覧表の送付
教育委員会は、前号の通知をしたときは、認定区分等を記入した認定総括表を学校長あて送付する。
(保留者の取扱い)
第6条 第4条第5号により認定を保留した者(以下「認定保留者」という。)の取扱いについては、次のとおりとする。
(1) 書類提出の指示
教育委員会は、認定保留者について、「認定保留通知書」(様式5)を送付し、相当期間内に収入に関する区市町村の証明書等必要な書類の提出を指示しなければならない。
(2) 収入申告書
書類提出の指示を受けた認定保留者が、収入に関する区市町村の証明書を取れないとき又は源泉徴収票が勤務先にて発行されないときは、勤務先等の証明を付した「収入申告書」(様式6)をそれに代えることができる。
(3) 現況報告書
証明のない無収入申告又は収入が不明である旨の申出があったときは、教育委員会は、生活の実態を把握するため、その者から前年の生活の状況を記した「現況報告書」(様式7)を徴することができる。
(4) 却下処分
認定保留者が、書類提出の指示を受けたにもかかわらず、何らの応答もしないとき、又は提出書類が依然として不備で審査が不能なときは、教育委員会は却下の処分をすることができる。なお、却下を受けた者が再申請することを妨げない。
(5) 却下の通知
(就学奨励費の支給)
第7条 要綱第8条の就学奨励費の支給に係る処理は、次のとおりとする。
(1) 報告書の提出
(2) 通学費調書等の提出
(3) 支給決定
教育委員会は、学校長から前2号の報告があったときは、その内容を審査し、速やかに支給の手続を行う。就学奨励費の支給は、保護者等の指定する金融機関の口座に、口座振替により支給するものとする。
(4) 学校長の受領
就学奨励費の支給は、「申請書」における保護者等からの委任に基づき、次に定めるところにより、学校長が受領することができるものとする。
ア 学校長は、保護者等の同意を得て、「学校長口座振替依頼書」(様式19―1)を提出する。
イ 「学校長口座振替依頼書」の提出を受けた教育委員会は、「学校長口座振替依頼書」の内容が妥当と認められる場合は、学校長口座への支給を決定する。
ウ 学校長は、就学奨励費を学校長口座へ振り替える必要がないと判断した場合は、「学校長口座振替取消依頼書」(様式19―2)を教育委員会へ提出する。提出を受けた教育委員会は支給先を、保護者等の口座に変更する。
(5) 重複調整
就学奨励費の支給において、他法・他施策による支給が予想されるものについては、重複して支給することのないよう配慮する。
(異動の届出等)
第8条 要綱第4条の規定により就学奨励費の支給の認定を受けた者(以下「受給者」という。)に異動があったときの届出等については、次のとおりとする。
(1) 住所・氏名の変更
受給者の住所又は氏名に変更が生じたときは、受給者は、「住所氏名変更届」(様式16)に必要事項を記入し、学校長を通じて教育委員会あて提出しなければならない。
(2) 死亡、辞退、転学(区外)
受給者が受給を辞退するとき、区外へ転学したとき又は当該認定に係る児童生徒が死亡したときは、受給者は、「更正認定申請書」(様式17)の該当欄に記入し、記名押印のうえ学校長を経由して教育委員会あて提出するものとする。
(3) 転学(区内)
当該児童生徒が区内の他の公立学校に転学したときは、受給者は、「更正認定申請書」の該当欄に転学先等を記載し、記名押印して旧在籍校の学校長を通じて教育委員会あて提出する。
(4) 学校の処理
前3号の規定により「住所氏名変更届」又は「更正認定申請書」が提出されたときは、学校長は、「認定総括表」の該当者欄を加除訂正し、その理由及び訂正月日を記載して、確認印を押印の上、教育委員会に提出する。
(更生認定等)
第9条 教育委員会は、受給者の認定要件に変更が生じたときは、前条の規定による受給者からの届出又は職権により、次のとおり処理する。
(1) 更正認定等
(2) 認定者の移送
区内転学に伴う「更正認定申請書」が提出されたときは、教育委員会は、旧在籍校の学校長に転学者の「認定総括表」上での抹消を指示し、認定者の移送に関する通知を作成して、転学者の「申請書」の写しとともに転学先の学校長あて送付する。
(3) 追加報告
(認定の取消し)
第10条 教育委員会は、受給者が次の各号のいずれかに該当した場合は、認定の取消しを行うことができる。
(1) 不正の手段により就学奨励費の支給を受けたとき。
(2) 就学奨励費を他の用途に流用したとき。
2 前項により認定を取り消したときは、教育委員会は、速やかに該当者に通知しなければならない。
(就学奨励費の返還)
第11条 教育委員会は、受給者が次の各号のいずれかに該当した場合において、当該事由に係る部分に関し、既に就学奨励費の支給を受けているときは、遅滞なくこれを返還させなければならない。
(1) 第9条により更正認定され、又は資格を喪失したとき。
(2) 前条により認定を取り消されたとき。
(3) 当該児童及び生徒が行事不参加等により使用しなかったとき。
(4) その他教育委員会が返還を相当と認める場合
2 前項により返還の通知を受けた受給者は、教育委員会が定めた期日までに金融機関において納付しなければならない。
3 学校長口座に入金する保護者等に返還が生じた場合は、学校長は返還額を算出し、明細書を作成して、現金を添えて教育委員会へ速やかに返納手続を行わなければならない。
(区域外就学者の手続等)
第12条 区内に居住し区外の公立小中学校の特別支援学級へ就学している児童生徒(以下「区域外就学者」という。)の保護者等に係る就学奨励費の申請及び認定に係る手続は、在籍校の学校長を経由せず、教育委員会と直接行うこととする。
(その他)
第13条 就学奨励費の事務の取扱いについては、関係法令、要綱及びこの事務処理要領に定めるもののほか、教育委員会が別に定めるところによるものとする。
付則
本事務処理要領は、昭和63年4月1日から施行する。
付則
この事務処理要領は、平成5年4月1日から施行する。
付則
この事務処理要領は、平成16年4月1日から施行する。
付則
この事務処理要領は、平成17年10月1日から施行する。
付則
この事務処理要領は、平成18年4月1日から施行する。
付則
この事務処理要領は、平成19年4月1日から施行する。
付則
この事務処理要領は、平成20年4月1日から施行する。
付則
この事務処理要領は、平成24年10月1日から施行する。
付則
この事務処理要領は、平成25年9月1日から施行する。
付則
この事務処理要領は、平成26年4月1日から施行する。
付則
この事務処理要領は、平成27年9月1日から施行する。
付則
この事務処理要領は、平成28年6月1日から施行する。
付則
この事務処理要領は、令和3年4月1日から施行する。
附則
この事務処理要領は、令和5年10月1日から施行する。
様式 略