荒川ゆうネットアーカイブ
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荒川ゆうネットは、平成16年から22年までに開設されていたサイトです。
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一人ひとりがイキイキ輝いて!荒川シルバー大学「学芸会」

昨年5月、創立から26年目を迎えた社会教育団体「荒川シルバー大学」の、開講式の様子を取材しました。荒川シルバー大学は、区内の60歳以上、870余名の方々が集う学び舎です。絵手紙や水墨画、英語にレク・ダンスなど25もの講座から選び、1年をかけて先生の指導のもと仲間と共に学びます。
今回は、春の開講から約一年、ウキウキと胸躍らせていた受講生のみなさんが、一年かけて学んだ成果を発表する「学芸会」の様子を取材しました。

気持ちいい緊張感と晴れやかな笑顔 8講座の生徒のみなさんが輝いた「学芸会」

2月25日(木)、午前10時から始まった「学芸会」。会場となったサンパール荒川小ホールには、現役学生を中心に仲間の発表を楽しむ人々が集まり、大入り満員となりました。
開会式のあと、午前中は「健康体操」「日本の話芸」「気功」のみなさんの発表、昼食をはさんで、午後は「朗読の旅」「フラダンス」「音楽」「レク・ダンス」「英語」のみなさんが発表されました。
最初は、緊張した面持ちでステージに上がられますが、次第にその場にもなれて、伸び伸びと動き、発声されるみなさんの表情は実に晴れやか! 会場からの割れんばかりの拍手に頬染めて、笑顔で退場される一人ひとりの姿は本当に輝いていました。

発表にクローズアップ!「朗読の旅」

昨年、開講第一日目の授業風景を取材した「朗読の旅」のみなさんも、この日が発表の日。38名の生徒のみなさんが、グループに分かれて、物語りや詩の朗読発表に挑戦です。

池波正太郎作「狐の嫁入り」(『おせん』より)
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午後の部のトップバッターの「朗読の旅」のみなさん。最初のグループは、作家の池波正太郎さんの作品『おせん』に収められている「狐の嫁入り」を発表されました。一つの作品を区切って数名で交代に読み継いでいく朗読劇のような展開。ストーリーの面白さと、その面白さを聞き手の脳裏に朗読によって描いていく生徒のみなさん。最初はざわついていた会場も、みている間にぐいぐい引き込まれていきました。

相田みつをさんの詩(『こころの詩集』より)
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続くグループが朗読したのは、相田みつをさんの詩。すっと心に入り込んでくる相田みつをさんの詩は、会場の聞き手にとっても親しみがある様子。ステージ横のスクリーンには、相田みつをさんの書が映し出され、生徒のみなさんの朗読と一緒に、心に焼き付けるように聞いていらっしゃいました。

レオ・バスカーリア作『葉っぱのフレディ −いのちの旅−』
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そして、最後のグループが発表されたのは、アメリカの哲学者、レオバスカーリアさんの絵本『葉っぱのフレディ』でした。この本は、葉っぱのフレディとダニエルの会話を通して、生きるということについて、そして死について語りかけてきます。朗読する生徒のみなさん一人ひとりの思いも深く、またそれに耳を傾ける会場の聞き手の思いも深まっていくような、とても静かなそして豊かなひとときでした。じーっと心を研ぎ澄ませるかのように朗読される一人ひとりを見つめながら聞いている聴衆の横顔が印象的でした。

池田洋子先生にお話を伺いました
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みなさん、本番に強い! この3作品は2ヶ月くらい取り組みましたが、一人ひとりが素晴らしかったです。何人もで朗読していくとき、難しいのは、地の文やセリフを声と声でどのようにつないでいくか。演出としてはこれが大きな課題になります。朗読は「声」なんですよね。声は一人ひとり「個」のものです。そこにそれぞれの人生、人の生き様が隠しようもなく出てきます。一人ひとりが、人の声を聞きながら自分の課題を越えていく一年でした。
「できない…」とおっしゃる時、「本当はやりたい…」なんですよね。薄皮を一枚一枚剥ぐように、心ひらきながら表現しようとするみなさんの、磨いていくみなさんの、ささやかな追い風になることが、講師の喜びです。学習の成果を発表するこのような場があることが、みなさんにとっては次へのステップとなり、そして朗読の喜びを得ていくことにつながっていくことと思います。

原田治子名誉学長の閉会の言葉より
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みなさんの顔が、オリンピック選手のように見えました。目、真剣ですごいね! 一生懸命の姿が一番美しいですね。目頭が熱くなりました。老いて尚若々しく生きるために、また来年もやりましょう!

いくつになっても夢を描き努力することでなりたい私になれる喜び 荒川シルバー大学には「希望」がある!

いくつになっても学ぶということ、できるようになることが、どれほど人の心を強くし、明るく解放し、瑞々しく輝かせるものなのかということを、生徒のみなさんの姿から教えられます。「朗読の旅」のみなさんの第1回目の講義の様子は、文字を追うのに一生懸命。声も小さく人前での朗読などその時には想像できませんでした。それが、一年後のみなさんの朗読の堂々たるや!
人はいくつになっても夢を描き、努力を積み重ねることで「なりたい私になれる」。そのことを一人ひとりの笑顔が証明していました。

荒川シルバー大学について

<対象>区内在住 60歳以上の方
<会費>総合運営費 5,000円
受講料(1教科)年間5,000円〜7,000円 ※材料費別
*申し込み期間は、毎年2月中旬です。
*年間3回合同講義と専科を受講できます。
*入学後3年で卒業証書が授与されます。※卒業後も引き続き学習できます。
*10年間受講された方には、奨励賞が授与されます。

●お問い合わせ先
荒川シルバー大学 事務所
〒116-0002 荒川区荒川3-49-1 荒川区立生涯学習センター内
午前9時30分〜午後4時(月〜金)
電話/03-3801-5740 FAX/03-3801-5691

 
平成22年4月掲載記事
問い合わせ先 荒川区管理部情報システム課
電話:03-3802-3111(内線 2151)

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