荒川ゆうネットアーカイブ
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荒川区ニューウェーブ 観光ボランティア 〜学ぶ喜び、伝える喜び〜

地域の歴史や文化を、そこに暮らす住民が訪れた人たちに伝える「観光ボランティアガイド」。プロの観光ガイドとはまたひと味違う、地域密着型の心のこもった案内が人気で、現在、全国各地で活動が活発になってきています。
荒川区にも、江戸時代の昔から今日に続くお寺や神社をはじめ、文明開化といわれた明治期からの文化、政治や経済の変貌の軌跡を垣間みることのできる歴史的資料が街のあちこちに点在しています。そうした荒川区の魅力を住民の手で全国にアピールしようと、2006年に『第一期荒川区観光ボランティアガイド養成講座』が開講され、講座を修了された方々が観光ボランティアガイドとして活躍しています。

観光ボランティアガイドってどんなことをするの?

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小塚原の首切り地蔵をガイド

休日の南千住駅や日暮里駅前では、ひとりで、または数人のグループで、地図を片手に散策する人々を見かけます。区民には「あるのがあたりまえ」のお寺や神社なども、その歴史や建物に興味を持って見て回っている人がたくさんいます。そうした方々からのリクエストに応じて、荒川区の観光スポットや史跡、文化財などを案内するのが『荒川区観光ボランティアガイド』です。

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彰義隊の墓がある円通寺をガイド

観光ボランティアガイドの役割は、他の地域から荒川区へ足を運んで来る「お客様」の希望に応えながら、そこに暮らす住民として生活に密着した情報を含めてお伝えすることです。また観光ボランティアにとっては、人を案内することで荒川区の魅力を更に再発見できる貴重な体験となります。荒川区に魅力を感じたお客様がリピーターとして家族や友達を連れて訪れてくれる。そんな好循環を生み出し、地域を活性化する力になるのが、観光ボランティアガイドとして活躍する醍醐味です。


◎これまでの活動状況◎

・ 埼玉県川口市からの団体13名 ガイド4名で南千住地域を案内
・ 千葉県柏市からの団体10名 ガイド4名で日暮里・谷中地域を案内
・ 東京都新宿区からの団体30名 ガイド4名で南千住地域を案内
・ 埼玉県川越市からの団体12名 ガイド3名で南千住・北千住地域を案内
・ 東京都台東区からの団体25名 ガイド4名で南千住地域を案内
・ 東京都新宿区からの団体29名 ガイド4名で南千住地域を案内
・茨城県守谷市からの団体29名 ガイド3名で南千住・北千住地域を案内


【参加者の感想】

・ 荒川区を知ってほしいという熱意を感じた。
・ ガイド自作の江戸時代の図絵つきパンフレット資料が参考になった。
・ ガイドさん独自の街の見方に、新しい視点を学べました。
・ 南千住にこんな豊富な歴史・文化財があるとは知らなかった。
・ 時間を守って案内してくださってありがとうございました。

*通常のボランティアガイドの活動以外にも、JR東日本(JR日暮里駅・西日暮里駅)の主催する「駅からハイキング」や荒川区・北区の主催する「都電荒川線沿線ウオークラリー」において、観光スポットガイドなどにも協力しました。


活躍中のボランティアガイドのみなさんにお話を伺いました。

南千住と日暮里のコースを案内するということで、打ち合わせ中のボランティアガイドのみなさんに、『観光ボランティアガイド養成講座』を受けられた動機やガイドの面白さを伺いました。

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富田さん

富田さん 南千住の駅頭に立っていると、グループで荒川区のまち歩きをしようかという人達をたくさん見かけます。そういう人達のご案内の手伝いができれば、と思っていたところでしたので、タイミングよく『観光ボランティアガイド養成講座』に参加しました。荒川区の魅力をアピールできれば、さらに多くの人が来るようになり、地域の活性化に役立つでしょう。南千住や日暮里地域は大きな変貌期にありますから、こういう時に古くからの歴史を振り返りながら私たちの暮らしている街の変化を見ていただきたいと思います。

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西尾さん

西尾さん 町屋で生まれ育ちましたが、結婚してから夫の転勤で大阪、福岡、名古屋などで過ごしました。数十年経ち、今は生まれた街に戻りましたが、二十歳頃まで暮らして過ごした場所なのに地元の歴史や街のことを何も知らないことに気がつきました。たまたま区報で『観光ボランティアガイド養成講座』を知り応募しました。学校で何を勉強したの?と思うほどに一からの勉強ですが、学校では教えてもらえなかったことがたくさんありとても楽しい講座です。たとえば、南千住の『小塚原(こづかっぱら)』に江戸の刑場があったこと、杉田玄白が刑場で罪人の死体の腑分け(解剖)を見学し『解体新書』を翻訳、出版を手がけたことは学校や教科書で習ったはずなのに内容を新発見!再発見!訪れる多くの方に、私が「スゴイ」と思ったことを街の魅力とともに宣伝したいです。

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内山さん

内山さん 私は、就職列車で上京しました。戦後の高度成長期の真っ只中の昭和37年から荒川区に住み、夢中で働いてきました。定年になって時間ができたのでいろんなことを始めてみました。その一つが、観光ボランティアガイドです。ガイドとして皆さんを案内することにより少しずつですが勉強していくと、荒川の街にはさまざまな魅力がたくさんあることがわかってきました。自分のペースで学び続け、観光ボランティアとして活躍していきたいと思っています。

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新澤さん

新澤さん いろいろな史跡などを説明していると「歴史があるのね」と興味深く関心を深めてくださったり、関連したいろいろな質問をしてくださる、そういうことがまた自分の勉強になります。観光ガイドになって楽しいですよ。皆さんにいっぱい伝えたいことがあるけれど、案内できる時間は限られているから、短い時間のなかで魅力のポイントを絞ることが難しいですね。繰り返し荒川区内の歴史や史跡のことを人前で話して経験するうちに、自分にもよりいっそう理解することがあってだんだん深くわかってきますね。観光ボランティアガイドは、毎回楽しいですよ。


◎1月19日(土)の活動の様子◎

「歴史を訪ねる旅」の総勢54名のみなさんを案内。午前中は南千住、午後から日暮里を歩きました。54名を2班に分け、ガイド4人も二人組になり、先頭と最後尾についてみなさんをガイドしました。

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慶応4年(1868)の上野戦争の激しさを今に伝える黒門(円 通寺)。 円通寺には上野戦争の彰義隊士が葬られている。 小林一茶の句碑「陽炎や 道灌どのの 物見塚」(本行寺)。


<コース>

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観音様が見守る円通寺

【午前】
JR南千住駅集合 → 延命寺(首切地蔵) → 回向院 → 火葬寺周辺 → 製絨所の赤レンガ → 荒川ふるさと文化館 → 円通寺 → JR南千住

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本行寺は別名月見寺

【午後】
JR日暮里へ移動 → 日暮里繊維街 → 本行寺 → 経王寺 → 朝倉彫塑館 → 養福寺 → 浄光寺 → 諏方神社 → 西日暮里公園解散


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JR南千住駅に集合。今回は54名のお客様ということで2班に分れて出発。 南千住の歴史を語る富田さん。参加者のみなさんも熱心に耳を傾ける。 「昭和はじめの面影が残っているね」と、千住製絨所の赤レンガを通りながら。
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「またゆっくり荒川に遊びに来てくださいね」と、笑顔でお別れ。 1日がかりでお客様を案内したガイドのみなさん。一仕事終えて充実した笑顔です(左から藤本さん、新澤さん、富田さん、西尾さん)。

観光ボランティアガイドにはどうしたらなれますか?

区報などで募集する『荒川区観光ボランティアガイド養成講座』を受講していただきます。フィールドワーク、検定を含む全10回の講座を約3ヶ月かけて受講していただいた後、荒川区観光ボランティアガイドとして登録いただきます。養成講座は、現在第二期まで修了しています。次は第三期となります。


ガイドをお願いしたいのですがどうすればいいですか?

●ガイドを利用できる方

区外の方を含む5名以上の団体。


●ガイドを利用できる日時

年末年始(12/29〜1/3)とお盆(7/13〜16)を除く、通年。
時間は、午前9時30分〜午後4時30分まで。


●ガイド料金

無料。資料配布も原則的には無料です。ただし、入館料、拝観料の必要な場所でガイドを希望される場合は、担当ガイド分の費用をご負担いただく場合があります。


●お申し込み

利用日の2週間前までに「荒川区観光ボランティアガイド事務局」まで、電話でお申し込みください。ボランティアとの日程調整によってはご希望にそえない場合もあることを予めご了承ください。


<お申し込み・お問い合わせ>

荒川区観光ボランティアガイド事務局
TEL.03-3802-3111 内線461
東京都荒川区荒川2-1-5セントラル荒川ビル3F
荒川区産業経済部観光振興課内

 
平成20年2月掲載記事
問い合わせ先 荒川区管理部情報システム課
電話:03-3802-3111(内線 2151)

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