○荒川区不燃化特区危険老朽木造住宅除却事業実施要綱

平成26年4月30日

制定

(26荒防防第118号)

(副区長決定)

(目的)

第1条 この要綱は、荒川区内の不燃化特区において、所有者から荒川区(以下「区」という。)に寄附がなされた危険老朽木造住宅について、区が除却する事業を実施することで危険老朽木造住宅の除却を促進し、もって地域の防災性の向上に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この要綱において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 不燃化特区 東京都不燃化推進特定整備地区制度要綱(平成25年3月29日付け24都市整防第598号)に基づき、東京都知事が指定した不燃化推進特定整備地区をいう。

(2) 老朽建築物 不燃化特区内にある建築物で、次のいずれかに該当するものをいう。

 昭和56年5月31日以前に建築された建築物

 次のいずれかに該当する建築物(に該当するものを除く。以下「被災建築物等」という。)

(ア) 建築された日を確知できない著しく老朽化した建築物

(イ) 火災その他の理由により耐火性又は耐震性の機能が低下した建築物

(3) 老朽木造住宅 老朽建築物のうち、建築基準法(昭和25年法律第201号。以下「法」という。)第2条第5号に規定する主要構造部が木造である建築物(同条第9号の2に規定する耐火建築物及び同条第9号の3に規定する準耐火建築物を除く。)であり、かつ、居住を目的として建築又は使用されたもの及び当該建築物の附属建築物をいう。

(4) 危険老朽建築物 次のいずれかに該当するものをいう。

 老朽建築物のうち、法第2条第5号に規定する主要構造部が木造であるもの(被災建築物等を除く。)

 の建築物以外の老朽建築物であって、第5条第3項の規定により区が倒壊等のおそれがあると判定したもの

(5) 危険老朽木造住宅 老朽木造住宅のうち、当該建築物及び当該建築物が存する土地について、別表第1左欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表右欄に掲げる条件を満たし、かつ、区が倒壊等のおそれがあると判定したものをいう。

(6) 危険老朽木造住宅除却事業 この要綱に基づき、区が寄附を受けた危険老朽木造住宅の除却工事を実施する事業をいう。

(7) 土地所有者 危険老朽木造住宅が存する土地の所有者をいう。

(調査申込み)

第3条 老朽建築物(前条第4号アに該当するものを除く。以下同じ。)が危険老朽建築物に該当するか否かについて、区の調査を希望する者(以下「調査申込者」という。)は、必要書類を添付した上で、老朽建築物調査申込書(別記第1号様式)により、当該建築物及び土地の調査を区長に申し込まなければならない。

(調査)

第4条 区長は、前条の規定による申込みがあったときは、当該申込みのあった老朽建築物が危険老朽建築物に該当するかどうかを判定するため必要な調査を行うものとする。

(判定)

第5条 区長は、前条の調査を実施した老朽建築物について、第16条に規定する荒川区危険老朽建築物等除却検討委員会(以下「委員会」という。)に次に掲げる事項を付議するものとする。

(1) 前条の調査を実施した老朽建築物が危険老朽建築物に該当するか否かの判定に関すること。

(2) 前号に掲げるもののほか、危険老朽建築物の判定に関し必要な事項に関すること。

2 区長は、委員会に付議するに当たり、必要があると認めるときは、建築等に関し専門的知識を有する者の意見を聞くことができる。

3 区長は、第1項の付議及び審査を行った上で、当該老朽建築物が危険老朽建築物に該当するか否かを判定するものとする。

(調査報告)

第6条 区長は、前条第3項の規定により危険老朽建築物に該当すると判定したときは、調査申込者に対し、老朽建築物調査結果報告書(別記第2号様式)により通知するものとする。

2 区長は、前条第3項の規定により危険老朽建築物に該当しないと判定したときは、調査申込者に対し、その理由を明記の上、老朽建築物調査結果報告書(別記第3号様式)により通知するものとする。

(寄附の対象となる危険老朽木造住宅)

第7条 危険老朽木造住宅除却事業において区が寄附を受けることができる危険老朽木造住宅は、前条第1項の規定による通知で、危険老朽建築物に該当すると判定された危険老朽木造住宅のうち、当該建築物及び当該建築物が存する土地について、別表第2左欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表右欄に掲げる条件を満たすものとする。

(寄附の申出)

第8条 危険老朽木造住宅除却事業により自己が所有する危険老朽木造住宅の除却を希望する者(以下「除却申込者」という。)は、危険老朽木造住宅の寄附を申し出るときは、必要書類を添付した上で、危険老朽木造住宅寄附申出書(別記第4号様式)を区長に提出するものとする。

2 前項の規定は、寄附を申し出る危険老朽木造住宅が、除却申込者の所有する土地の上に存じない場合について準用する。この場合において、同項中「危険老朽木造住宅除却事業により自己が所有する危険老朽木造住宅の除却を希望する者」とあるのは「除却申込者及び土地所有者」と、「危険老朽木造住宅寄付申出書(別記第4号様式)」とあるのは「危険老朽木造住宅寄付申出書兼寄附及び土地使用貸借承諾書(別記第5号様式)」と読み替えるものとする。

(受領等の決定)

第9条 区長は、前条の規定により寄附の申し出のあった場合において、委員会に次に掲げる事項を付議するものとする。

(1) 受領及び除却(以下「受領等」という。)する危険老朽木造住宅の選定に関すること。

(2) 前号に掲げるもののほか、危険老朽木造住宅除却事業の実施に関し必要な事項に関すること。

2 区長は、委員会に付議するに当たり、必要があると認めるときは、不動産の権利関係等に関し専門的知識を有する者の意見を聞くことができる。

3 区長は、第1項の付議及び審査を行った上で、当該危険老朽木造住宅の受領等の可否を決定するものとする。

(受領等の通知)

第10条 区長は、前条第3項の規定により危険老朽木造住宅を受領等すると決定したときは、除却申込者に対し、受領等決定通知書(別記第6号様式)により通知するものとする。

2 区長は、前条第3項の規定により危険老朽木造住宅を受領等しないと決定したときは除却申込者に対し、その理由を明記の上、選定外通知書(別記第7号様式)により通知するものとする。

(費用負担)

第11条 第8条の寄附の申出に際して、危険老朽木造住宅が第7条の条件を満たすために係る費用(未登記の場合又は抵当権等の設定がある場合に必要な登記に係る費用、相続する場合に係る費用(遺産分割協議、相続放棄等にかかる費用のことをいう。)等のことをいう。)は、除却申込者の負担とする。

(受領書の交付)

第12条 区長は、第10条第1項により受領等決定通知書を通知した危険老朽木造住宅について、速やかに所有権の移転の登記を手続し、除却申込者に対し危険老朽木造住宅の寄附に係る受領書(別記第8号様式)を交付するものとする。

2 区長は、前項の受領書の交付と同時に、寄附を受けた危険老朽木造住宅について、危険老朽木造住宅台帳(別記第9号様式)を作成し、これを管理するものとする。

(土地の使用貸借契約)

第13条 区長は、危険老朽木造住宅を受領した日から当該危険老朽木造住宅の除却工事等が完了する日までにおいて、除却申込者(当該危険老朽木造住宅が除却申込者の所有する土地に存しない場合にあっては、土地所有者。第15条において同じ。)との間で土地使用貸借契約を締結するものとする。

(除却)

第14条 区長は、第12条の危険老朽木造住宅の寄附に係る受領書の交付及び前条の土地の使用貸借契約を締結した後に、寄附を受けた危険老朽木造住宅を速やかに除却し、建物の滅失の登記の手続を行うものとする。

2 区長は、前項の危険老朽木造住宅の除却と同時に、危険老朽木造住宅台帳の内容を修正するものとする。

(土地の活用及び維持管理)

第15条 除却申込者は、前条による危険老朽木造住宅の除却が完了し、第13条による土地の使用貸借契約が終了したときは、当該土地の利用に関し、地域の居住環境の保全のため、適切な活用及び維持管理に努めるものとする。

(委員会の設置)

第16条 次に掲げる事項を審議するため、委員会を設置する。

(1) 第5条第1項の規定により付議された事項

(2) 第9条第1項の規定により付議された事項

(3) 荒川区老朽空家住宅除却助成事業制度要綱(平成24年5月1日付け24荒防建第85号)第11条第1項の規定により付議された事項

(委員会の構成)

第17条 委員会の構成は、別表第3のとおりとする。

(委員会の総理)

第18条 委員会の委員長は、会務を総理する。

2 委員長に事故があるときは、委員長があらかじめ指定する委員がその職務を代理する。

(委員会の開催)

第19条 委員会は、委員長が招集する。

(定数)

第20条 委員会は、委員の半数以上の出席がなければ会議を開くことができない。

(やむを得ない事由による開催)

第20条の2 前2条の規定にかかわらず、やむを得ない事由により委員の出席を求めるが適当でないと委員長が認めるときは、書面による協議を行うことにより、委員会を開催することができる。

(委員会の庶務)

第21条 委員会の庶務は、防災都市づくり部住まい街づくり課において処理する。

(その他)

第22条 この要綱の定めるもののほか、危険老朽木造住宅除却事業の実施に関し必要な事項は、防災都市づくり部長が別に定める。

この要綱は、平成26年5月1日から施行する。

この要綱は、平成27年4月1日から施行する。

この要綱は、平成28年7月1日から施行する。

この要綱は、平成29年4月1日から施行する。

この要綱は、令和2年4月15日から施行する。

1 この要綱は、令和3年4月1日から施行する。

2 この要綱の施行の際、現にあるこの要綱による改正前の様式は、この要綱の施行後においても当分の間、所要の修正を加え使用することができる。

この要綱は、令和4年4月1日から施行する。

この要綱は、令和5年4月1日から施行する。

別表第1(第2条関係)

区分

条件

建築物

1 建築物の所有者が法人である場合にあっては、中小企業基本法(昭和38年法律第154号)第2条第1項各号に規定する中小企業者(宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号)第2条第3号に規定する宅地建物取引業者を除く。以下同じ。)又は一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成18年法律第48号)第2条第1号に規定する一般社団法人等であること。

2 建築物を除却するとして、荒川区老朽空家住宅除却助成事業制度要綱第13条第1項に規定する老朽空家住宅除却工事助成金交付内定申請書を提出していないこと。

3 建築物を除却するとして、荒川区不燃化特区整備促進事業助成金交付要綱(平成25年11月29日付け25荒防防第1506号)第8条第1項に規定する助成対象内定申請書を提出していないこと。

土地

土地所有者が法人である場合にあっては、中小企業基本法第2条第1項各号に規定する中小企業者又は一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第2条第1号に規定する一般社団法人等であること。

備考

平成25年12月3日付けで区と締結した「荒川二・四・七丁目地区における不燃化促進に関する事業協定」及び平成31年3月29日付けで区と締結した「町屋二・三・四丁目地区における不燃化促進に関する事業協定」に基づき、独立行政法人都市再生機構が、不燃化特区における不燃化促進を目的に実施する事業で取得した建築物又は土地については、この限りでない。

別表第2(第7条関係)

建築物

1 区に寄附ができること。

2 除却申込者の所有する土地の上に存じない場合は、当該建築物を区へ寄附することにより当該土地に対する使用権(地上権、賃借権、使用貸借権等)が消滅することについて同意していること。

3 建築物に税の滞納処分等による差押え又は抵当権、賃借権その他これに準ずる権利が設定されていないこと。

4 所有権保存登記がなされていること。

5 登記上相続手続が整理されていること。

6 建築物の所有者が住民税(法人にあっては、法人住民税)及び国民健康保険料等を滞納していないこと。

7 他の事業等により建築物の全部若しくは一部の除却に対する補助若しくは補償(以下「補助等」という。)を受けていないこと又は他の事業等により建築物の一部の除却に対して受けた補助等による工事が既に完了していること。

土地

1 土地所有者が建築物を区へ寄附することについて承諾すること。

2 土地所有者が建築物を区へ寄附された後から、除却工事等が完了するまでの間、区と土地使用貸借契約が締結できること。

別表第3(第17条関係)

荒川区危険老朽建築物等除却検討委員会

委員長

防災都市づくり部に関する事項を担任する副区長

副委員長

防災都市づくり部長

委員

総務企画部総務企画課長

総務企画部財政課長

管理部経理課長

区民生活部防災課長

防災都市づくり部土木担当部長

防災都市づくり部都市計画課長

防災都市づくり部基盤整備課長

防災都市づくり部建築指導課長

画像

画像

画像

画像画像

画像画像

画像

画像

画像

画像

画像

荒川区不燃化特区危険老朽木造住宅除却事業実施要綱

平成26年4月30日 種別なし

(令和5年4月1日施行)

体系情報
第17編 綱/第11章 防災都市づくり部
沿革情報
平成26年4月30日 種別なし
平成27年3月31日 種別なし
平成28年6月30日 種別なし
平成29年3月31日 種別なし
令和2年4月15日 種別なし
令和3年3月31日 種別なし
令和4年3月31日 種別なし
令和5年3月31日 種別なし