○荒川区工事施行規程
昭和47年1月1日
訓令甲第1号
東京都荒川区工事施行規程(昭和44年訓令甲第3号)の全部を次のように改正する。
第1章 総則
(目的)
第1条 この規程は、荒川区における工事施行についての基本的事項を定めることにより、工事の円滑かつ適正な施行を図ることを目的とする。
ア 土木工事、公園工事、建築工事、電気設備工事、給排水衛生設備工事、空調設備工事その他の工事(ただし、簡易な工事は除く)及びこれに付帯する調査・測量、設計及び監理
イ 製造、製作、運搬その他これに類する作業
ウ 工作物、船舶及び機械等の修繕
(2) 部長 荒川区組織規則(昭和40年荒川区規則第24号。以下「組織規則」という。)第8条に規定する統括部長、部長及び荒川区教育委員会事務局処務規則(昭和40年教育委員会規則第6号。以下「教育委員会処務規則」という。)第3条に規定する教育部長をいう。
(3) 課長 組織規則第7条及び教育委員会処務規則第2条に規定する課の長並びに行政機関及び教育機関の長をいう。
(4) 監督員 工事を主管する課の課長(以下「工事主管課長」という。)及び工事主管課長より工事の監督を命ぜられた職員をいう。
(5) 請負者 契約により工事の施行を請け負った者をいう。
(一部改正〔平成27年訓令甲3号〕)
(工事の計画的な施行)
第3条 工事の施行は、あらかじめ施行計画を作成し、円滑かつ迅速に進めなければならない。
2 前項の施行計画は、都市計画事業、公害防止計画事業等との調整を図り、荒川区実施計画に基づいて作成しなければならない。
(処理方針)
第4条 工事に関する事項は、工事主管課長が中心となって処理するものとする。
2 工事主管課長は、工事施行の状況を全般的に把握し、関係各方面との適切な連絡及び調整を行うことにより、工事の円滑な進行に努めなければならない。
3 前2項の規定による工事に関する事項の処理は、この規程に特別の定めがある場合を除き、荒川区事案決定規程(昭和58年訓令甲第5号)その他の規程に定める手続により行わなければならない。
4 工事主管課長は、地震、暴風雨、豪雪、洪水、工事上の事故、公共の安全確保その他の理由により、緊急に措置する必要が生じたときは、部長の指揮を受けてこの規程に定める手続によらないで処理することができる。ただし、事後直ちに所定の手続をとらなければならない。
(一部改正〔平成27年訓令甲3号〕)
(工事台帳の備付け)
第5条 工事主管課長は、工事台帳を備え、工事に関する事項を常に整理しておかなければならない。
(秘密の保持)
第6条 設計金額その他起工金額及びその内訳の秘密は、厳重に保持しなければならない。
第2章 請負工事
第1節 設計
(設計基準)
第7条 設計は、別に部長が定める設計基準に基づき行うものとする。
(1) 設計上の留意事項
(2) 設計に関する技術的基準
(3) 積算に関する基準
(4) その他必要な事項
(設計書の構成等)
第8条 工事設計内容の確定手続は、次の書類をもって構成する設計書により行わなければならない。ただし、設計図面については、工事の種類又は規模により作成する必要がない場合はその作成を省略することができる。
(1) 設計図面
(2) 工事仕様書
(3) 工事設計内訳書
(4) その他部長が必要と認める書類
2 前項に定める工事設計内訳書は、工種別内訳書その他、部長が必要と認める書類をもって構成する。
(設計の指示)
第9条 工事主管課長は、施行すべき工事について、設計上の基本的事項及び特に注意を要する事項を明示し、その所属職員をして設計を行わせるものとする。
(工事仕様書)
第10条 工事仕様書は、別に区長が定める標準仕様書によらなければならない。ただし、標準仕様書に定めのない事項又はこれによりがたい事項については、別に定めることができる。
第2節 起工
(起工)
第11条 工事主管課長は、工事の設計が完了したとき又は当該工事の設計書が送付されたときは、次の各号に掲げる事項に留意して、当該工事を施行するための決定(以下「起工」という。)手続をとらなければならない。
(1) 工事の施行の時期を予定されているものについては、その時期を失しないこと。
(2) 工事施行の時期、施設等の移設及び埋設その他工事の施行について関係方面と調整されていること。
(3) 工事現場付近の住民への周知、公害の防止措置その他事前に措置すべき事項について、措置されていること。
2 起工手続は、次の書類をもって構成する起工書により行わなければならない。
(1) 起案文書又は契約締結請求書
(2) 工事設計書
(3) その他起工に必要な書類
(工事番号)
第12条 工事には、毎会計年度起工書起案の順序に従い、各課ごとに工事番号を付さなければならない。
2 前項の工事番号は、「何年度何課工事第何号」又は「何年度何工事第何号」の方法により表示しなければならない。
(工期)
第13条 工期が日数をもって定められている場合の工期の終期は、次の各号に掲げる日を除いて、暦に従い当該日数を数えた日とする。
(1) 国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)に規定する休日
(2) 1月2日、1月3日及び12月29日から同月31日まで
(3) 日曜日及び土曜日
(起工書の送付)
第14条 工事の起工が決定したときは、工事主管課長は、遅滞なく起工書その他契約締結に必要な書類を契約事務の主管課長に送付しなければならない。
第3節 工事の施行
(工事実施前の措置)
第15条 工事主管課長は、工事実施に当たり、次の各号に掲げる事項についてあらかじめ措置しておかなければならない。
(1) 監督員を定め請負者に通知するとともに、工事の監督その他工事の施行に必要な事項の指示をしておくこと。
(2) 工事の施行について関係先に通知する必要があるときは、通知をしておくこと。
(3) 工事の施行について関係行政機関の許可、認可、承認その他の処分又は手続を必要とする場合は、所定の処分を得、又は手続を経ておくこと。
(4) 工事の施行に必要な土地、水面等を使用する必要があるときは、使用できるようにしておくこと。
(5) 工事の施行に支障となる施設等については、必要な措置をしておくこと。
(6) 請負者から提出された工事工程表を調査し、請負者と協議しておくこと。
(7) 公害の防止に必要な措置及び安全管理について請負者に指示しておくこと。
(監督基準)
第16条 工事の監督は、別に部長が定める監督基準に基づき行うものとする。
(1) 監督上の留意事項
(2) 工事の監督方法
(3) 監督員が行う工事施行に付随した事務及びその処理方法
(4) その他必要な事項
(工事等契約関係提出書類処理基準)
第17条 監督員は、請負者から提出される書類を、別に管理部長が定める工事等契約関係提出書類処理基準に基づき処理するものとする。
(工事月報)
第18条 工事主管課長は、重要な工事については、工事着手後、毎月当該工事に係る工事月報を速やかに部長に提出するとともに、契約事務の主管課長に報告しなければならない。
(工事の中止及び中止解除)
第19条 工事主管課長は、工事の全部又は一部の施行を中止し、又は中止を解除する必要があると認めたときは、工事中止書又は工事中止解除書により直ちに所要の措置を講じなければならない。
2 工事主管課長は、前項の工事中止をしようとする場合、工事の中止が契約内容その他に重大な影響を及ぼすものについては、あらかじめ契約事務の主管課長と協議するとともに、部長の指示を得なければならない。
(事故報告)
第20条 工事主管課長は、工事の施行中、地震、暴風雨、豪雪、洪水、予期しえない工事上の事情変化その他により、工事に事故があったときは、直ちにその実情を調査した上、所要の措置を講じ、部長に事故の報告をし、その指示を受けなければならない。
2 前項の事故により、契約内容その他に重大な影響を及ぼすものについては、契約事務の主管課長に通知しなければならない。
(工事変更)
第21条 工事主管課長は、工事の起工の内容を変更(以下「工事変更」という。)する必要があると認めたとき又は変更要望書が送付されたときは、速やかに工事変更するための決定手続をとらなければならない。
(1) 工期変更を伴う工事変更
(2) 重要な構造、工法及び位置の変更を伴う工事変更
(3) 変更見込金額が請負金額の10パーセントに相当する額又は130万円を超える工事変更
4 前項の工事変更の場合においては、監督員及び請負者の現場代理人が事前に書面による協議を行うものとする。
(一部改正〔平成27年訓令甲3号〕)
第4節 工事の完了
(工事の完了)
第22条 工事主管課長は、工事が完了し、請負者から完了届が提出されたときは、速やかに契約事務の主管課長に報告しなければならない。
2 工事が完了したときは、工事主管課長は、工事の完了後の図面及び写真を作成しておかなければならない。ただし、工事の種類又は規模により作成する必要がないものについては、この限りでない。
(工事成績評定)
第22条の2 監督員は、工事が完了したときは、区長が別に定めるところにより、速やかに工事成績評定を行うものとする。
(施設等の引継ぎ)
第23条 工事主管課長は、工事の完了後当該工事に係る書類を整理し、施設の引継ぎが決定したときは、遅滞なく諸施設及び関係図書、物品等を財産引渡し書により施設管理者に実地立会いの上引き継がなければならない。
第3章 直営工事
(工事担当者)
第24条 工事主管課長は、工事の監督その他工事施行について必要な事項を処理させるため、工事現場に工事担当係員(以下「工事担当者」という。)を置く。ただし、工事の種類又は規模によりこれを置く必要がないものについては、この限りでない。
(着手報告)
第25条 工事に着手するときは、工事担当者は、工事着手報告書及び工事工程表を作成して工事主管課長に報告しなければならない。ただし、工事の種類又は規模により工事工程表を作成する必要のない工事については、この限りでない。
(工事工程表の整理)
第26条 工事担当者は、工事着手後、常に工事の進行状況を把握し、工事工程表によりその実績を記入しておかなければならない。
(一部改正〔平成27年訓令甲3号〕)
(清算)
第27条 工事が完了したときは、工事主管課長は、速やかに工事清算報告書に次の各号に掲げる書類を添えて上司に報告し、その承認を受けなければならない。
(1) 工事清算内訳書
(2) 工事の完了後の図面及び写真(ただし、工事の種類又は規模により作成する必要がないものについては、この限りでない。)
第4章 設計等の委託
(委託基準)
第29条 工事主管課長は、設計、測量、地質調査、監理その他工事の一部であって、当該工事から分離して処理できるもので、委託する必要があると認めた場合には、委託(以下、「設計等の委託」という。)することができる。
(1) 委託の留意事項
(2) 委託する業務の種別及び内容
(3) 積算に関する基準
(4) その他必要な事項
第5章 他部への委任工事
(他部への施行委任)
第31条 部長は、工事の施行を他の部長に委任することができる。
(施行計画の事前協議)
第32条 部長は、その施行を委任する工事(以下「委任工事」という。)に係る施行計画の策定に当たっては、敷地関係、工事の規模及び内容、予算関係その他必要な事項について、当該工事の施行の委任を受ける部長(以下「工事施行受任部長」という。)及び他の関係部長と協議するものとする。
2 委任工事の施行委任部が2以上にわたる場合の当該委任工事に係る事業計画の策定に当たっては、関係部長及び工事施行受任部長の間において十分な調整を行うものとする。
(施行委任前の措置)
第33条 部長は、他の部長に委任工事に係る調査、設計等を依頼する必要がある場合は、施設の計画、敷地周辺関係に関する事項、設計上の基本的及びその他必要な事項(以下「設計与条件」という。)を明らかにするよう努めるものとする。
2 部長は、他の部長に工事の施行を委任する場合は、次に掲げる事項についてあらかじめ工事施行受任部長と協議するものとする。
(1) 工事現場付近住民に対する周知方法
(2) 工事の施行に必要な土地、水面等の確保
(3) 工事の施行に支障となる施設等の撤去又は移転
(工事変更)
第34条 委任された工事の施行の途中において、設計及び施行の内容を変更する必要があると認められるときは、関係部長及び工事施行受任部長の間において協議するものとする。
(工事執行報告)
第35条 工事執行受任部長は、委任された工事の執行状況を必要に応じ、工事施行委任部長へ工事執行報告書により報告するものとする。
第36条 削除
第6章 雑則
(別な方法による処理)
第37条 国、地方公共団体その他の公法人に委託して施行する工事その他特別の理由によりこの規程によりがたいと部長が認めた工事については、別の方法により処理することができる。
(実施細目)
第40条 副区長は、この規程の施行について必要な実施細目を定めることができる。
付則
(適用期日)
1 この訓令は、昭和47年1月1日から適用する。
3 この訓令適用の際、現に施行中の工事については、なお従前の例による。
附則(平成4年6月29日訓令甲第7号)
1 この訓令は、平成4年7月1日から施行する。
2 この訓令施行の際、現に施行中の工事については、なお従前の例による。
附則(平成17年3月31日訓令甲第7号)
この訓令は、平成17年4月1日から施行する。
附則(平成18年3月31日訓令甲第7号)
この訓令は、平成18年4月1日から施行する。
附則(平成18年12月28日訓令甲第21号)
この訓令は、平成19年1月1日から施行する。
附則(平成22年3月31日訓令第3号)
この訓令は、平成22年4月1日から施行する。
附則(平成27年3月31日訓令甲第3号)
この訓令は、平成27年4月1日から施行する。