更新日:2020年6月17日

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高濃度乳房

高濃度乳房とは

乳房の中の乳腺が多く、マンモグラフィで乳房が白く写るタイプの乳房のことです。あくまでもその人の体質であり、病気ではありません。人種や年齢によっても差があります。例えば、高濃度乳房は欧米人に比べて日本人が、高齢者に比べて若い人が相対的に多いことが知られています。また、日本人の約半数が高濃度乳房とも考えられています。なお、高濃度乳房は病気ではないため、検診で高濃度乳房と言われても要精密検査にはなりません。
過度に心配しすぎることなく、自己触診や定期的な検診を継続することが重要です。

高濃度乳房のよくある質問は以下のようなものがあります。

質問1 もし高濃度乳房であったらどうしたらよいでしょうか。高濃度乳房は、放置すると乳がんになるのでしょうか。

高濃度乳房は、乳房の構成(乳房内の乳腺と脂肪の割合)を表す言葉であり、病気ではありません。高濃度乳房であるかどうかに関わらず、定期的に自身の乳房の変化を確認することや、検診を定期的に受診すること、症状があれば放置せずに病院を受診することが大切です。

質問2 高濃度乳房では乳房超音波検査でがんが多く見つかると聞きました。乳がん検診でマンモグラフィに加えて乳房超音波検査をなぜやらないのでしょうか。

住民検診で行う乳がん検診の目的は、乳がんで亡くなる人を減らすこと(死亡率減少効果)ですが、現在この死亡率減少効果が明らかなのはマンモグラフィだけです。マンモグラフィと乳房超音波検査を併用することについての死亡率減少効果については、現在研究が行われています。なお、高濃度乳房は病気ではないため、乳房超音波検査を希望する場合、自由診療(保険診療外)となります。

質問3 高濃度乳房の場合、マンモグラフィでがんは全く見つからないのでしょうか。

高濃度乳房の場合は、他の乳房の構成(脂肪性乳房や乳腺散在乳房)の場合と比べると、がんがあってもマンモグラフィで発見されない割合が高くなります。ただし、がんが全く検出できないということではありません。マンモグラフィで、全ての乳がんが見つかるわけではありませんが、このことは高濃度乳房だけでなく、どの乳房の構成でもあてはまります。また、マンモグラフィのみならず、超音波検査やその他どのような診断方法を用いても100%乳がんを発見できるわけではありません。どの検査にも限界があることをご理解ください。

質問4 マンモグラフィ検診で異常がないと言われたのですが、しこりを感じるようになりました。どうすればよいでしょうか。

マンモグラフィで精密検査の必要が無いと言われた場合でも、しこりなどを感じた場合には、高濃度乳房であるか否かに関わらず、速やかに医療機関で診療を受けることが重要です。乳がんの中には、進行が早く急速に大きくなるものや、マンモグラフィで検出できないものがあります。そのため、検診で精密検査の必要がないと言われた場合でも、しこりや血性の乳頭分泌(授乳期以外に認められる乳頭からの分泌)など、気になる症状がある場合には、放置せずに必ず医療機関を受診してください。

質問5 マンモグラフィ検診を受ける以外に、日頃から何か自分でできることはありますか。

日頃から、自分の乳房がどのような状態かを知っておくことが重要です。乳房は自分で見て触ることができるので、月に一回は自分の乳房の状態をチェックしましょう。しこりを探すという意識ではなく、いつもの乳房と変わりがないか、乳房の変化に気を付けることがポイントです。何か変化を感じたらすぐに医療機関を受診しましょう。また、乳房に変化がなくても、検診を定期的に受けることも大切です。高濃度乳房と判定された場合でも、決められた間隔でマンモグラフィによる検診を繰り返し受けることで、変化を見つけやすくなります。

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