○荒川区未来を創る商店街支援事業費補助金交付要綱
令和5年3月17日
4荒産産第1178号
(副区長決定)
(通則)
第1条 荒川区未来を創る商店街支援事業費補助金(以下「補助金」という。)の交付に関しては、荒川区補助金交付規則(昭和62年荒川区規則第27号)によるほか、この要綱の定めるところによる。
(目的)
第2条 この要綱は、時代の流れに対応した新たな商店街づくりに積極的かつ果敢に取り組む商店街等に対して、東京都未来を創る商店街支援事業実施要綱(令和4年5月25日付4産労商地第474号。以下「都実施要綱」という。)に基づき、商店街等が実施するグランドデザインに基づく事業に必要な補助金を交付することにより、将来の商店街の道標となる商店街を創出し、商店街の振興及び地域経済の活性化に寄与することを目的とする。
(1) 商店街等 次のいずれかに該当するものをいう。
ア 商店街
イ 区内に主たる事業所を持ち、商店街の組合員又は法人格を有する商店街から資本金の2分の1以上の出資を受けている中小企業のうち、地域の活性化を担う中小企業であると区長が認める中小企業
ウ 区内に主たる事業所を持ち、その社員の総数の2分の1以上が商店街又は法人格を有する商店街の組合員である特定非営利活動法人又は一般社団法人のうち、地域の活性化を担う特定非営利活動法人又は一般社団法人であると区長が認める特定非営利活動法人又は一般社団法人
(2) 商店街 区の区域内に存する次のいずれかに該当するものをいう。
ア 商店街振興組合法(昭和37年法律第141号)の規定により設立された商店街振興組合
イ 中小企業等協同組合法(昭和24年法律第181号)の規定により設立された事業協同組合(区長が別に定める事業協同組合を除く。)
(ア) 当該区域で、中小小売商業又はサービス業に属する事業者の相当数が近接して、その事業を営み、かつ、組織的な活動を行っていること。
(イ) 社会通念上消費者により、まとまった買物の場として認識されていること。
(ウ) 当該区域内に人又は車両が常時通行できる道路等を包含していること。
(エ) 当該区域で活動を行うための会則又は規約、役員名簿並びに24か月分の決算書及び関係帳簿を有していること。
(3) 特定非営利活動法人 特定非営利活動促進法(平成10年法律第7号)の規定により認証された特定非営利活動法人であって、同法第2条第1項に規定する特定非営利活動のうち、商店街の街区内で次に掲げるいずれかの活動を行う法人をいう。
ア 保健、医療又は福祉の増進を図る活動
イ 社会教育の推進を図る活動
ウ まちづくりの推進を図る活動
エ 観光の振興を図る活動
オ 農山漁村又は中間地域の振興を図る活動
カ 学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
キ 環境の保全を図る活動
ク 災害救助活動
ケ 地域安全活動
コ 子供の健全育成を図る活動
サ 情報化社会の発展を図る活動
シ 経済活動の活性化を図る活動
ス 職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
セ 消費者の保護を図る活動
ソ 前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動
(4) 一般社団法人 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成18年法律第48号)の規定により設立された一般社団法人をいう。
(5) グランドデザイン 商店街等が、伴走支援アドバイザーの支援を受け、商店街を取り巻く環境及び商店街の組織、課題、強み、弱み等の現状の分析を十分に行った上で、その目指す商店街像、達成すべき目標、年次ごとの取組の内容及び事業費等を定めた3年以上の期間にわたる計画をいう。
(6) 商店街等実施事業 グランドデザインの策定に必要な調査を行う事業(以下「調査事業」という。)及び都実施要綱第9条第3項の規定による知事の承認を受けたグランドデザインに基づき商店街等が行う事業(以下「計画実行事業」という。)のうち、別表第1事業の内容の欄に掲げる事業又はその趣旨が当該事業と同一であると区長が認める事業であって、商店街等が自ら企画し、実施するものをいう。ただし、次に掲げる事業を除く。
ア 内容が経常的な性格を有する事業
イ 商品券等の特典又は割引を付加する事業
ウ 他の補助金等をその財源の一部とする事業
エ 事業に係る全ての業務を委託する事業
(補助対象者)
第4条 この要綱の規定による補助金の交付の対象となるものは、商店街等実施事業(第8条第1項の規定による交付の決定の日から、同日の属する年度の3月31日までの間にその実施が完了するものに限る。)を行う商店街等とする。
(1) 調査事業 補助対象経費の実支出額に6分の5を乗じて得た額(1,000円未満の端数があるときは、これを切り捨てた額。以下同じ。)と166万6,000円とを比較して、いずれか少ない方の額
(2) 計画実行事業(グランドデザインの初年度に実施する計画実行事業を除く。) 補助対象経費の実支出額に6分の5を乗じて得た額と8,333万3,000円とを比較して、いずれか少ない方の額
(3) グランドデザインの初年度に実施する計画実行事業 補助対象経費の実支出額に6分の5を乗じて得た額と2億5,000万円とを比較して、いずれか少ない方の額
(補助金の交付申請)
第7条 補助金の交付を受けようとする商店街等は、区長が別に定める期日までに、荒川区未来を創る商店街支援事業費補助金交付申請書(別記第1号様式)に必要な書類を添えて、区長に提出しなければならない。
2 区長は、前項の通知に際して、別紙の補助条件を付するものとする。
(申請の取下げ)
第9条 前条第1項の規定による通知を受けた商店街等は、当該通知に係る交付の決定の内容又はこれに付された条件に異議がある場合は、当該通知を受けた日から14日以内に、その旨を記載した書面を区長に提出することにより、申請を取り下げることができる。
(状況報告)
第10条 商店街等は、商店街等実施事業の遂行の状況について、区長から報告の求めがあったときは、速やかに書面により報告しなければならない。
(1) 商店街等実施事業が完了した場合 商店街等実施事業が完了した月の翌々月の末日
(2) 補助金の交付の決定に係る会計年度が終了した場合 区長が別に定める日
2 区長は、前項の規定による請求があったときは、速やかに補助金を交付するものとする。
(消費税及び地方消費税に係る仕入控除税額の確定に伴う補助金の返還)
第14条 商店街等は、商店街等実施事業が完了した後に消費税及び地方消費税の申告により補助金に係る消費税及び地方消費税の仕入控除税額が確定した場合には、速やかに荒川区未来を創る商店街支援事業費補助金に係る消費税及び地方消費税に係る仕入控除税額の確定に伴う報告書(別記第6号様式)により、区長に報告しなければならない。
2 区長は、前項の規定による報告があった場合は、当該仕入控除税額の全部又は一部の返還を命じるものとする。
(交付決定の取消し)
第15条 区長は、商店街等が次の各号のいずれかに該当する場合は、補助金の交付の決定の全部又は一部を取り消すことができる。
(1) 偽りその他不正の手段により補助金の交付を受けたとき。
(2) 補助金を他の用途に使用したとき。
(3) 補助金の交付の決定の内容又はこれに付した条件その他法令等基づく命令に違反したとき。
(補助金の返還)
第16条 区長は、前条の規定により補助金の交付の決定を取り消した場合において、商店街等実施事業の当該取消に係る部分に関し、既に商店街等に補助金が支払われているときは、期限を定めてその返還を命じるものとする。
(補助金の経理等)
第17条 商店街等は、商店街等実施事業に係る経理について収支の事実を明らかにした証拠書類を整理し、かつ、これらの書類を商店街等実施事業が完了した日の属する会計年度の終了後5年間保存するものとする。
(取得財産等の管理及び処分)
第18条 商店街等は、補助対象経費により取得し、又は効用の増加した財産(以下「取得財産等」という。)を他の用途に使用し、他の者に貸し付け若しくは譲り渡し、他の物件と交換し又は債務の担保に供しようとする場合はあらかじめ、荒川区未来を創る商店街支援事業費補助金に係る取得財産等処分承認申請書(別記第7号様式)を区長に提出し、その承認を受けなければならない。ただし、取得財産等を取得した価格又はその効用の増加した価格が50万円未満である場合は、この限りでない。
2 区長は、前項の規定による承認をした場合であって、商店街等に取得財産を他の用途に使用し、他の者に貸し付け若しくは譲り渡し、他の物件と交換し若しくは債務の担保に供することによる収入があり、又は当該収入があることが見込まれるときは、商店街等に対し、当該収入の全部又は一部を納付させることができる。
(検査)
第19条 商店街等は、区長が荒川区職員をして商店街等実施事業の運営及び経理等の状況その他必要な事項について報告を求めさせ、又は検査をさせた場合には、これに応じなければならない。
2 区長は、第16条の規定により補助金の返還を命じた場合において、商店街等が定められた納期日までに補助金を納付しなかったときは、納期日の翌日から納付の日までの日数に応じ、その未納付額につき、年10.95パーセントの割合で計算した延滞金(100円未満の場合を除く。)を納付させなければならない。
3 前2項に規定する年当たりの割合は、閏年の日を含む期間についても365日当たりの割合とする。
(違約加算金の基礎となる額の計算)
第21条 補助金が2回以上に分けて交付されている場合における前条第1項の規定の適用については、返還を命じた額に相当する補助金は、最後の受領の日に受領したものとし、当該返還を命じた額がその日に受領した額を超えるときは、当該返還を命ぜられた額に達するまで順次さかのぼりそれぞれの受領の日において受領したものとする。
2 前条第1項の規定により違約加算金の納付を命じた場合において、商店街等の納付した金額が返還を命じた補助金の額に達するまでは、その納付金額は、まず当該返還を命じた補助金の額に充てるものとする。
(延滞金の基礎となる額の計算)
第22条 第20条第2項の規定により延滞金の納付を命じた場合において、返還を命じた補助金の未納付額の一部を納付したときは、当該納付の日の翌日以降の期間に係る延滞金の基礎となる未納付額は、その納付金額を控除した額によるものとする。
(非常災害の場合の措置)
第23条 非常災害等による被害を受け、商店街等実施事業の遂行が困難となった場合の措置については、区長が別に定めるところによる。
(その他)
第24条 この要綱の施行に関し必要な事項は、産業経済部長が別にこれを定める。
附則
この要綱は、令和5年4月1日から施行する。
別表第1(第3条第6号関係)
番号 | 事業名 | 事業の内容 | 事業の例 |
1 | 調査事業 | 来街者調査 | |
購買動向調査 | |||
商圏調査 | |||
2 | 計画実行事業 | 施設を整備する事業 | 景観の向上又は来街者の集客を目的とした施設及び設備の整備・改修(街路灯、アーチ、アーケード、カラー舗装、駐車場・駐輪場、ファサード、統一看板等) |
デジタルの強化を図るための事業 | 1 キャッシュレス決済導入 2 スマートフォンアプリ導入 3 商店街ECサイト作成 | ||
顧客利便機能の強化を図るための事業 | 1 宅配事業 2 案内看板設置 3 商店街マップ作成 | ||
コミュニティ機能の強化を図るための事業 | 空き店舗等を活用した事業(交流施設、保育施設、高齢者向け施設等) | ||
組織力、経営力の強化を図るための事業 | 1 加入促進 2 人材育成 3 地域ブランド・商品開発 4 空き店舗等を活用した事業(創業支援施設、チャレンジショップ等) | ||
イベントを実施する事業 | 1 文化、歴史など地域資源を活かしたイベント 2 地域課題の解決に資するイベント 3 施設等の完成記念イベント |
備考
1 施設を整備する事業は、商店街関係者の利用を目的としたものや個店に特化したものは対象外とする。
2 商業ビルや地下街における商店街については、原則として、施設を整備する事業の補助対象外とする。
別表第2(第5条関係)
1 補助対象経費
番号 | 事業名 | 経費の内容 | 摘要 |
1 | 調査事業 | 調査委託に要する経費 | |
基礎データ購入に要する経費 | |||
短期雇用者の人件費 | |||
調査票作成に要する経費 | |||
報告書作成に要する経費 | |||
その他諸経費 | |||
2 | 計画実行事業 | 施設整備に要する経費 | 駐車場・駐輪場整備に係る土地賃借料については、事業開始日から起算して3年を経過した日の属する月の前月末日までを限度とする。また、月額30万円を限度とする |
デジタルの強化に要する経費 | |||
顧客利便機能の強化に要する経費 | |||
コミュニティ機能の強化に要する経費 | 1 空き店舗活用事業に係る建物賃借料については、事業開始日から起算して3年を経過した日の属する月の前月末日までを限度とする。また、月額30万円を限度とする。 2 空き店舗活用事業に係る人件費については、事業開始日から起算して3年を経過した日の属する月の前月末日までを限度とする。事業実施に必要な業務を行うために商店街等が直接雇用する者に対して支払われる経費とする。従来から雇用している職員、アルバイトについての費用振替は認めない。月額15万円を限度とする。 | ||
組織力、経営力強化に要する経費 | |||
イベント実施に要する経費 1 事業周知に要する経費 2 会場設営及び運営委託に要する経費 3 景品購入費 4 記念品購入費 5 出演料 6 その他諸経費 | 1 1イベント当たり900万円まで、総額1,800万円までを限度とする。 2 景品購入費については、景品単価が1万円以下で、総額90万円以下の部分とする。 3 記念品購入費については、不特定多数の者にあらかじめ周知した個数以下の部分とする。 4 出演料については、1件当たり1日100万円以下の部分とする。 |
備考
1 100万円以上の経費については、複数業者からの見積書を徴し、適正な価格の業者を選定すること。
2 イベント実施に要する経費の項経費の内容の欄中の各項は例示である。
2 補助対象外経費
番号 | 事業名 | 経費の内容 | 摘要 |
1 | 調査事業 | 役員や来賓等の特定の者に係る経費 | |
実施主体である商店街等関係者及びその同居する親族(同一生計)に対して支出する経費 | |||
共催団体に対して支出する経費 | 短期雇用者の時間給等 | ||
区が定める経費単価を超える経費 | 天災地変の発生によりやむを得ず使用されなかった施設・設備の設営に係る経費を除く。 | ||
使用実績のないもの | 他の事業で使用が可能な備品の購入等 | ||
2 | 計画実行事業 | 法定耐用年数に満たない既存施設の改修等に係る経費 | アーケードの再塗装を除く。 |
既存施設の機能維持を目的とした修繕、保守等に係る経費 | 塗装又は根巻き補修を除く。 | ||
既存施設の消耗品の交換に係る経費 | |||
土地の取得、賃借、造成、補償に係る経費 | 駐車場・駐輪場用地の借り上げを除く。 | ||
実施主体である商店街関係者及びその同居する親族(同一生計)に対して支出する経費 | |||
役員や来賓等の特定の者に係る経費 | |||
区が定める次に掲げる経費単価を超える部分に係る経費 | |||
使用実績がないもの | |||
共催団体に対して支出する経費 | |||
景品及び記念品購入費 1 不特定多数の者にあらかじめ周知していない経費 2 現金、宝くじ |
備考 景品及び記念品購入費の項経費の内容の欄中の各項は例示である。