荒川区


五劫思惟群像(ごこうしゆいぐんぞう)

この作品は平成23年度東京藝術大学卒業・修了制作作品で第6回荒川区長賞を受賞した作品です。制作者は柴辻健吾氏です。

制作者の作品説明
この作品は『五劫』という永遠とも言うべき天文学的な長い時間、『思惟』をめぐらす姿である。なぜこのテーマで作品を作るようになったかというと、既存の仏像に『五劫思惟阿弥陀仏如来』というのがあり、長い時間にわたって髪も切らず思惟をめぐらし座禅していたのでアフロの様な髪型になっている、という仏像である。その仏像を見た時に私もいろいろな事に悩んでいたりすると髪が伸び髭が伸び放題になってしまう、そういう部分に共感し伸びた髪と髭で体が覆われて包まれているという形で『五劫思惟』を表現した。
この群像には髪や髭で体が覆われていない像もある。思惟を巡らし始めて間もない者、悩み疲れている者、悩んでいる者、悟りを開こうとしている者、などさまざまな段階をあらわしている。黒御影石は水もほとんど吸わず風化にもつよい、100万年経ってもほとんど今と変わらない姿でそこにたたずんでいるのである。100万年経とうが思惟を巡らし始めた者はまだまだ同じ姿をつづけるだろうし悟りを開くのもいったい何万年あとになるか想像もつかない、そこから石の恒久性を感じてほしい。そして人間は長く生きても100年、いくら思い悩んでいようがそんな短い時間で地球に還っていってしまう。その自分達の存在の儚さを石との対比で発露させたいと考え作った。

所在地

荒川2-2-3 荒川公園

制作者

柴辻健吾

彫刻材料

黒御影石

サイズ(mm)

H400×W600×D400mm(5体)

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