荒川区における若年世代の自殺予防相談事業報告書

平成31年(令和元年）の日本全体の自殺者数は10年連続の減少で20,169人となっています。これまでの様々な施策により全体の自殺者数は減少していますが、10代・20代の若年世代の自殺者数は横ばい状態であり、若年世代・子育て世代の自殺対策が、重要な課題となっています。
そんな中、荒川区では若年世代の女性を中心に相談を受けているNPO法人bond Project(ぼんどぷろじぇくと)と連携して、生きづらさを抱えた若年層への支援を行ってきました。bond Projectでは、自殺念慮などさまざまな問題を抱えると思われる若年層に対し、調査と支援を一体的に行う手法で、今まで荒川区をはじめ公的な相談機関を利用しなかった層に働きかけを行っています。面接相談・電話相談・メール相談の他に、同行支援や街頭パトロール、声かけ運動、アンケート調査を行い、若年層の実態を把握し、実際の相談につなげていくための取り組みを実施しています。近年ではSNSの活用を強化しており、LINEを使った相談や、twitterをはじめとするweb上のパトロールも行っています。
これらの活動を通して得た相談案件の記録、分析調査をもとに、自殺予防に効果的な支援策を集約した報告書（令和元年度版）を発表しました。