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本日8月17日(火曜)、荒川ふるさと文化館にて、夏休み子ども博物館「勾玉作りにチャレンジ」が開催されました。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、間隔を空けた座席配置や例年より参加人数を減らす等の対策を取りながら開催されました。初回の午前9時からの回では10名が参加し、参加した子ども達は一生懸命、勾玉づくりに取り組んでいました。
今回の「勾玉作りにチャレンジ」は、縄文土器や勾玉など縄文時代の文化に詳しい考古学研究者・八代龍門(やしろ・りゅうもん)さんを講師に招き、費用500円(材料費)で区内在住・在学の小学生4年生から中学生を対象に行われました。
曇り空で少し雨も降っている中、午前9時からの回に合わせ、参加者たちが続々と会場に集まってきました。
まずは、みんなで作り方のレクチャー動画を見ながら、制作工程の確認を行います。
子ども達はより完璧な勾玉を作ろうと真剣な眼差しで動画を視聴していました。
早速勾玉作りのスタートです。勾玉の原石となる石にキリで穴を開けていきます。固い石に穴を開けるのは相当苦戦する様子で「固くてなかなか穴が開かないよ~」、「手が疲れて力が入らない」など悪戦苦闘しながら作業している様子でした。
続いて、サンドペーパーで角を削り丸みを出す作業に移ります。この作業では、ただの石だったものが、徐々にイメージしていた勾玉の形に変化していき、表面に光沢も出てきました。完成に近づくにつれ、子ども達の作業ペースも早くなり、目を輝かせながら作業に取り組んでいました。この工程が終われば完成目前です。水の中で再度削り、水気を取ったら自分だけのオリジナル勾玉の完成です。完成した自分だけのオリジナル勾玉を見て、味のある勾玉の出来に子どもたちの目もキラキラしていました。
参加者の一人でもある鈴木一香(すずき・いちか)ちゃん(区立第三瑞光小学校・3年生)は「穴をきりで開けるところがとっても難しかったです。でもすごく楽しくて次回もぜひ参加してみたいな」と、完成した勾玉を見て嬉しそうに話してくれました。
今回の開催は子どもたちにとって、夏休みの最高の思い出となったようでした。
荒川ふるさと文化館は、郷土の歴史・文化を楽しみながら学びを探求する場として、区に関する考古・歴史・民俗資料を展示公開しています。「夏休み子ども博物館」は、実際の体験を通じて、子ども達に区の歴史や文化などに興味をもってもらおうと毎年開催しています。今年はその他、区内の「指物」と「つまみかんざし」の伝統工芸職人に技の一部を学んで「はし」や「パッチンどめ」作りに挑戦する「あらかわ職人道場」、古い資料の調査など荒川ふるさと文化館学芸員の仕事を体験する「リトル学芸員」等を実施しています。
縄文時代の荒川区は、ほとんどが低地で浅い海が広がっていましたが、日暮里延命院貝塚(西日暮里三丁目)、道灌山遺跡(西日暮里四丁目)など台地の上では、縄文時代の人々の生活の跡が見られます。延命院貝塚からは、食べた貝の殻や動物の骨以外にも、縄文時代に使っていた道具もたくさん見つかっています。お鍋や入れ物として使われた縄文土器や貝殻のふちを加工して作られた貝刃(かいじん)、また漁に出て魚を獲る時に使った釣り針、網の錘(おもり)なども見つかり、勾玉と同じように、石に穴を開けて磨いた装身具も出てきました。
丁寧に説明をする八代龍門さん
オリジナルの勾玉を作るぞ!
勾玉の形になるまでひたすら磨きます
満足した作品にご満悦の鈴木一香ちゃん
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