議 事 日 程
平成十七年六月八日 午後一時開議
第一 会期について
第二 一般質問について
午後一時三分開会
議長 (鳥飼秀夫君) ただいまより平成十七年荒川区議会第二回定例会を開会いたします。
これより本日の会議を開きます。
この際、区長より発言の申し出がありますので、これを許可いたします。
〔区長西川太一郎君登壇〕
区長 (西川太一郎君) 平成十七年第二回定例会の開会に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。
日ごろから区政運営につきましては、皆様方の深い御理解と御協力をいただき、心から感謝を申し上げる次第でございます。
本定例会に御提案いたします案件は、荒川区産業振興基本条例など二十九件でございます。これらの案件につきましては、いずれも区政執行上、極めて大切な案件でございます。後ほど詳細は御説明をさせていただきますが、どうぞよろしく御審議のほどお願いを申し上げまして、ごあいさつといたします。
議長 (鳥飼秀夫君) 出席、欠席議員数を報告いたします。出席三十二名、欠席なしであります。
会議録署名議員を定めます。本件は、会議規則第百二十条の規定により、議長より御指名いたします。
六 番 小 坂 英 二 君
十 二番 茂 木 弘 君
二十五番 片 山 浩 君
以上、三名の方にお願いいたします。
説明のため理事者の出席を求めました。事務局長より朗読いたします。
〔事務局長朗読〕
平成十七年六月一日
荒川区議会議長 鳥 飼 秀 夫
説明のため出席を求めることについて
平成十七年六月八日午後一時招集の平成十七年荒川区議会第二回定例会に説明のため下記のとおり出席を求めます。
記
区 長 西 川 太一郎 助 役 三 嶋 重 信
収 入 役 大 渕 義 明 不正防止監 高 野 政 義
総合企画
鈴 木 尚 志 経理部長 藤 田 満 幸
部 長
危機管理 地域振興
裸 野 和 男 三ツ木 晴 雄
対策室長 部 長
産業経済 環境清掃
佐 藤 安 夫 緒 方 清
部 長 部 長
保健福祉 都市整備
細 川 えみ子 荒 川 達 夫
部 長 部 長
総務企画
土木部長 倉 門 彰 北 川 嘉 昭
課 長
財政課長 塩 田 孝 一 教 育 長 川 〓 祐 弘
教育委員会 選挙管理委
友 塚 克 美 瀬 田 幹 夫
事務局次長 員会委員長
代表監査
古 河 晴 法
委 員
議長 (鳥飼秀夫君) 日程第一、会期についてを議題といたします。
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会期について
議長 (鳥飼秀夫君) お諮りいたします。本定例会の会期は、本日から六月二十日までの十三日間と定めたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
議長 (鳥飼秀夫君) 異議ないものと認めます。よって、会期は本日から六月二十日までの十三日間と決定いたしました。
日程第二、一般質問について。
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一般質問について
議長 (鳥飼秀夫君) 一般質問の通告がありましたので、順次発言を許可いたします。
二十二番荻原豊君。
〔荻原豊君登壇〕
二十二番 (荻原豊君) 私は、自由民主党荒川区議団を代表いたしまして、区政の諸課題のうち、以下五項目にわたりまして質問をさせていただきます。
質問に先立ち、昨日、試験運転が開始されたといいますが、去る四月二十五日、兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故で尊い生命を失った百七人の方々の御冥福を心からお祈りしたいと思います。
初めに、震災対策について質問いたします。
「三十年以内、震度六弱以上」を予測、政府の地震調査委員会は、先ごろ、地震で強い揺れに見舞われる確率を色分けして示す「地震危険度マップ」の全国版を発表しました。今後三十年以内に二六パーセント以上、百年に一回に相当する確率で震度六弱以上の地震が起こるとされた地域は、東海地方から紀伊半島、四国の太平洋側を中心に二十四都道府県に及んでおり、地震は日本のどこにでも発生する可能性があると言えます。
地図は、「〇・六パーセント未満」から「二六パーセント以上」まで五段階に色づけしたもので、学校などの公共施設で資料として役立てるとのことであります。
一方、小泉首相が会長を務める中央防災会議は、三十日、東海地震と東南海・南海地震について、死者二万七千人、経済被害額計九十四兆円に達すると想定。今後十年間に半減させ、死者一万三千六百人、経済被害額を五十兆円に抑え込むとする「地震防災戦略」を発表しました。また、政府は、今後、既に被害想定が示されている首都直下地震についても同様の戦略目標を設ける方針を打ち立てております。
そこで、お伺いいたします。
安全で安心なまちづくりを進めている当区は、震災対策を今後どのようにさらに推し進めていくのか、区長の基本的なお考えをお聞かせいただきたいと思います。
次に、区民の防災意識の啓発についてお伺いいたします。
一週間ほど前の六月一日、七時六分、七時四十分、八時四十四分、三回ぐらぐらと揺れました。震源は東京湾、震源の深さは五十キロ、東京二十三区を中心にマグニチュード四・二の東京群発地震でありました。
「消せる火の気はすぐに消す」、「玄関のドアを素早くあけに行く」、「エレベーターに乗っていたら、指示ボタンを全部同時に押すと一番近い階でとまり、ドアがあく」。そのときどうするか。慌てず落ちついて適切な行動がとれるように区民の防災意識を常に保っておくことが肝要であります。
そこで、お尋ねいたしますが、区民への防災意識の啓発についてどのように考えておられるかお聞きいたします。
次に、子育て支援を初めとした少子化対策について何点か質問いたします。
出生率一・二九、最低を更新、四年連続で低下。厚生労働省がまとめた二〇〇四年の人口動態統計で、一人の女性が生涯に産むとされる子供の数(合計特殊出生率)が過去最低の一・二九となることが明らかになりました。過去最低の更新は四年連続。政府は、保育所の整備など少子化対策を行ってきましたが、十分な効果が上がらず、想定を上回るペースで進んでおります。
出生率が一・三〇を下回るのはこれで二年連続。その背景には、結婚年齢が高くなったり、結婚しない女性がふえたり、結婚しても子供を持たない夫婦がふえたこともあるでしょう。
政府は、少子化対策五カ年計画で保育所整備を進めてきました。子供の育てやすい環境を整備すれば出生率が高まると考えたからでした。しかし、出生率は九五年の一・四二から低下傾向が続き、その反省もあり、今年度からの新五カ年計画では、子供を産みやすい労働環境づくりや家族がふえても生活が成り立つようにと、経済力をつけさせるため、就労支援などに軸足を移しました。しかし、これもただ各省庁の考案した対策を束ねたにすぎないとの印象が強く、効果を疑問視する声も出ています。
厚生労働省は、二〇〇四年の出生率を、六月一日、一・二八九と正式に発表し、新たに包括的な少子化対策の検討に入る見通しであります。
日本の人口は二〇〇六年度中にピークを迎え、減少に転ずる見通し。出生率の低下に歯どめがかからなければ、労働力人口減少で経済成長の鈍化を招くおそれもあります。公的年金など社会保障制度は現役世代の負担で高齢者を支えるという「世代間扶養」で、出生率の低下で現代世代の税金や社会保障の負担がさらに重くなります。
昨年成立した年金制度改革法は、出生率が二〇〇四年まで一・三二で推移し、二〇〇七年に一・三〇程度で底を打ち、その後、一・三九に上がることを前提に保険料の負担と給付水準を設定しております。現実の出生率は二年連続でこれを下回っており、この傾向が変わらなければ、将来は給付水準の一段の引き下げなどを迫られる可能性があります。
少子化対策はもちろん国が責任を持って進めていくべきものでありますが、これまで述べましたように、経済社会や社会保障に深刻な影響を及ぼすもので早急に解決していかなければなりません。子供たちが次代の荒川区を担っていくことを考えますと、区でできることは積極的に進めていくべきであります。
そこで、少子化について区長はどのように考え、また、子育て支援を初めとした少子化対策についてどのようなお考えをお持ちか、お伺いいたします。
区は、本年三月、子育て支援に関する区の行動計画、次世代育成支援計画を策定いたしました。我が自民党の意見を受け、在宅子育てを行っている家庭に対する支援に積極的に取り組む計画になっており、評価したいと思います。今後はどのように具体化していくかが重要で、あと数年のうちに団塊の世代が定年を迎え、労働人口が大幅に減少することを考えれば、女性の就労は確実に増加し、少子化対策の重要なポイントは働く女性が子供を産み育てやすくすることだと思います。
企業に子育て支援を求める「次世代育成支援対策推進法」が全面的に施行されて一カ月、これからは認証保育など、より民間の力を活用しながら対応すべきであり、さらには、勤務先である区内の企業の協力も必要だと考えます。企業側も質の高い労働力を確保できるので相応の負担をしてもいいとなれば新しい形の連携も可能であります。企業内で保育ができれば、子供の送迎時間も短縮され、親子が一緒に過ごす時間も確保でき、子育てにとって望ましい効果が期待できます。もちろん、定員に余裕があれば一般の乳幼児も保育し採算を確保することは当然であり、実現の可能性は十分にあると考えます。自治体が音頭をとり、企業や事業所を巻き込んで子育て支援に取り組む、すなわち、区内企業も巻き込んだ新しい形の保育について、区はどのように考えるかお尋ねいたします。
また、このたび策定された区の次世代育成支援計画でも、「地域住民がともに支え合う子育て活動を推進する」として二十事業が挙げられております。
地域の方々の主体的な参加と協力を得て、実効性のある事業を積極的に展開していくことが行政の子育て支援施策として最も効果があると私は考えます。地域が政策を競う時代、自治体が音頭をとり、地域社会を巻き込んで施策に取り組む。そのとき「地域力」が物を言います。自治体の長がリーダーシップを発揮して子育て支援を磨けば、若い世代は敏感に反応し、答えは町の人口という形で返ってきます。子育て世代を区民全体が支える。
そこで、お尋ねいたしますが、個々の事業を展開するに当たって、例えば地域の方々に御協力をいただきながら(仮称)子育て基金を創設し財源として活用していけば、施策とともに参加する意識が醸成され、理解を深めていただけるものと考えますが、いかがでしょうか。区の積極的なお考えをお聞かせください。
次に、契約制度の改革についてお聞きいたします。
区は、昨年の事件発生を受け、公正・公平でかつ競争性を担保し、さらに区内業者にも配慮した契約、入札制度に改善していこうと努力されています。
区が発注する契約について一般競争入札を原則にすることは、事件の再発防止や契約制度が備えるべき公正性、公平性や競争性を担保する上で有意義なものと考えます。一方で、この厳しい社会環境の中、一生懸命努力している区内事業者のことを考えるとき、区が発注する契約に積極的に参加し、区政に貢献していただくことが技術力や競争力を向上させ、地域経済の活性化につながります。ひいては区全体の経済の発展につながっていくと私は確信しているところであります。
そのような視点から、入札や契約制度の改革に当たって、区内事業者が苦境に陥るような事態を招くことがあってはならないと考えます。区は、このことを認識し、改革に努めることを強く意見として述べておきます。
さて、新たな入札や契約の仕組みとして、既に平成十七年度の本庁舎の清掃委託や警備委託など六件を制限つき一般競争入札で実施したと聞いております。
その入開札経過を見ますと、特に区外事業者まで資格範囲を広げた案件に、予定価格の三分の二に近い価格で応札しています。予定価格の三分の二といえば、最低制限価格を設定する場合のまさに最低数値、ローリミットの数値であります。いわゆるダンピング入札と言われる価格であり、適正な契約の履行が担保されない危険性もあると言わざるを得ません。また、「過度の競争により、受注機会が減り、経営が苦しくなる。」との声が上がったとしても不思議ではない状態だと思います。こうした低価格の競争が建築や設備などの工事にも広がっていくと手抜き工事にならないかと心配せざるを得ません。
そこで、新たな契約制度を構築する中で、確実な履行を担保するための施策を区長さんはどのように進めていくお考えなのか、お伺いいたします。
次に、日暮里・舎人線に関してお伺いいたします。
昨年の四月に、日暮里・舎人線の最難関工事と言われた首都高上空へのけたがかけられました。その後、他のほとんどの部分にけたがかけられ、急ピッチで整備が進んでおります。また、熊野前の駅周辺も橋脚工事や駅舎の準備工事などで町の様子が変わりつつあります。
日暮里・舎人線は平成十五年の開業を目標に平成九年に工事が着工され、その後、平成十三年に開業目標が平成十九年と変更されております。工事を行っている東京都は平成十九年度の全線開業に向けて懸命の努力はしていると考えますが、現時点での進捗状況とその見通しについてお伺いいたします。
また、熊野前では、駅が東側に整備されるため、駅の西側地域からのアクセスが大きな課題となっておりました。そのため、平成十四年三月には西側住民と商店街代表者が尾久橋通りの西側地域と駅との連絡機能を確保するため、駅舎と連絡する通路及びエレベーター、エスカレーターの整備について東京都に強く要請行動をしてきたところであります。
そこで、お聞きいたしますが、この駅、西側地域と駅との連絡機能がどのように確保されるのか、その後の検討経過並びに現在の計画についてお伺いいたします。
次に、新教育長に本区のこれからの教育についての構想をお伺いいたします。
教育長におかれましては、学校現場の状況を熟知されている校長出身ということで、多くの区民の大きな期待を集める中で、この四月に就任され、区民の視点に立ったより身近な教育行政を推進していただけるものと考えております。
私は、教育を考えるとき思い起こしますのは米百俵の精神で長岡藩を再興した小林虎三郎のことであります。戊辰戦争の焼け野原の中、「時勢におくれず、時代の要請にこたえられる学問を教え、すぐれた人材の育成を」という理想を掲げ、長岡藩の教育の基礎を築くとともに、新生日本を背負う多くの人材を輩出したことであります。
この思いを持ってNHKの朝の連続テレビ小説「ファイト」を見ますと、現代の世相が反映され、夢が持てない子供世代や、子供の心が見えない親世代の姿がここにあります。
荒川区の教育を考えるとき、今こそ子供一人一人の才能を伸ばし、未来に向かい希望を持って生きることのすばらしさを教えることが教育の重要な課題と考えます。
これまで教育長が学校経営に携わっていた尾久八幡中学校は、当初、学校が荒れに荒れ、水道の蛇口が壊されたり、天井に穴をあけられたり、窓ガラスが割られたり、さまざまな施設の破壊が繰り返され、生徒の心がすさんだときがありました。教育長の熱い思いを中心に教職員が一致団結して、荒れている生徒一人一人に希望を持たせ、学校に来ない子供たちに対してきめ細かい指導がなされ、その結果、現在、東京都でも有数の文武両道の学校を築かれてきたものと伺っております。荒川区の教育行政の今後に大いに期待ができます。
さて、五月二十日に新聞各紙で、本区の「学力向上のための調査」が報道されました。三回目となる今回の調査では、学校間の格差が縮まり、これはこの間の教育委員会と各学校の取り組みの成果がここで出てきたものと私は評価したいと思います。しかし一方で、中学校では、依然として基礎の部分で目標を達成できないなど、引き続き大きな課題があることが明らかになっております。
家庭は教育の原点、学校と家庭との連携を強め、荒川区全体の子供たちの学力向上のために何ができるか。時は今。教育長におかれましては、こうした本区の状況を踏まえ、荒川区の未来を担う子供たちに確かな学力をつけ、家庭や地域と連携して心豊かな人間として育てるためには、今後どのような教育改革を進めるのか、その構想と抱負をお聞かせいただきたいと思います。
これで第一回目の質問を終わります。(拍手)
〔区長西川太一郎君登壇〕
区長 (西川太一郎君) 荻原豊議員の御質問にお答えを申し上げます。
初めに、震災対策に対する基本的な考え方についてのお尋ねをいただきました。
昨年の新潟県中越地震、スマトラ沖大地震など、その被害の大きさを目にいたしまして、私は十九万区民の生命と財産を守る荒川区の災害対策本部長として、その責務の重さを今さらながら身の引き締まる思いで決意をいたしたところであります。改めて区民の皆様のために防災対策に万全を期する覚悟でございます。
荒川区では、これまで区民の皆様方がみずから災害に立ち向かうとともに、互いに助け合い支え合いながら伝統あるこの町を守ってまいりました。荒川の町に息づく自助・自立そして互助・連帯の精神は、今も防災区民組織を中心といたしました防災訓練など地域を守るための活発な活動が見られるわけであります。このような区民の方々の防災意識と活動が災害対策の基本となっておりますので、地域での防災活動が円滑に実施されますよう区といたしましても最大限の支援をいたしてまいりたいと存じます。
もちろん、大災害においては公助といった点も大変重要でございます。防災の専門家の集団とも言える消防庁、消防署、警視庁、地域警察署、自衛隊、そしてさらにはボランティアの皆様の消防団、こういうより機能的かつ効果的に活躍できるシステムの構築が大切だとも考えており、荻原豊議員には消防団運営委員会の先頭にも立っていただいていることを感謝申し上げているところであります。常日ごろから関係機関との連携を密にいたしまして、連絡体制を強化し、公的支援が速やかに確実に実施されるように取り組んでまいります。
また、区といたしましては、災害時に要することが想像できる莫大な資金需要に少しでもこたえることができるように、先般、災害対策基金を積み増しすることを決定いただきましたし、区民が行う住まいの耐震診断と補強工事に対して新たな支援を行うなど、さまざまな施策を実施してまいります。
さらには、国の被害想定も発表されており、荒川区地域防災計画も実態に合った見直しが必要であるという区議会各位の御意見もあり、私はそのことも必要であるというふうに考えているところであります。
こうした見直しに当たりましては、区民の生命、財産を守るべく、十年後にはどれだけ災害による被害を減らすことができるかといった、災害を減らすという言葉──減災というふうに言っておりますが、の視点で考慮する計画もお示しをしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
今後、東京都におきましても新たな被害想定に基づき防災計画の見直しを予定しておられますので、都の防災計画との整合を図るとともに、国などの動向を踏まえ、区民の皆様が安心してこの荒川の地で生活していただけるような計画にしてまいりたいと考えております。そうした考えで震災対策に取り組んでいくことを申し上げたいというふうに存じます。
次に、子育てについて、特に少子化に対する私の見解をお尋ねいただきました。
議員が御質問の中で取り上げられましたように、平成十六年の人口動態統計では我が国の合計特殊出生率は過去最低を更新し、出生数も前年より約一万三千人減少するなど、依然として少子化に歯どめがかからない状況が続いております。
御案内のとおり、いわゆる合計特殊出生率を二・〇八に抑えるといいますか、これがいわゆる人口置換水準、こういうふうにたしか申すわけでございまして、この人口置換水準二・〇八には、ただいま議員から挙げられた数字は〇・八もかけ離れているわけであります。この二・〇八というのはふえもしない減りもしないという水準でございまして、私の記憶では、かつて一九六七年には二・二三という数字を我が国は持っていたのでございまして、決してそこに戻れないことはないというふうに私は考えておりまして、区としてもできることを一生懸命やっていきたいというふうに考えております。
議員からも御指摘のとおり、単に人口問題にとどまらず、少子化はいずれ社会や生産性にも影響が出るような、いろいろな経済の活力を低下させることにもつながってまいりますし、何よりも一番大事なことは子供さん自身の健全な育ちにも影響を深刻に与えるという社会問題になることを私はおそれております。
このような私の認識の根底には、「子供は未来社会の守護者であり、子供たちの教育を今私たち大人の世代が失敗すれば未来社会は暗たんたるものになるし、逆に、成功すれば未来は明るいものになる。」という、かつてケネディ大統領の首席補佐官であり、ハーバード大学の歴史学者でありましたアーサー・シュレジンジャー先生の言葉に基づく思いが私にはございまして、子供たちに未来社会をよりすばらしいものにしてあげたいという思いが議員と同じように私にもございます。
また、私は区長就任以来、区政は区民の皆様の幸せをつくりお届けするシステムだという意味で、「区政は区民の幸せをつくるシステムである。」というふうに申し上げてまいりました。荒川区の町の至るところでお子さんたちの明るい元気な声がこだまするようになれば、それはたくさんの幸せな区民生活が営まれている一つのあかしではないかと、そのように位置づけて、子育ての支援はこうした観点からも区政の重要な柱であると認識をいたしているところでございます。
先ほども御指摘がございました本年三月に策定をいたしました荒川区次世代育成支援行動計画は、こうした考え方から、地域支援、育児サービス、小児医療、教育などの幅広い課題について全庁を挙げて検討し策定いたしたものでございます。この行動計画のキャッチフレーズは、「みんなで応援、いきいき子育てinあらかわ」と、このようにいたしましたが、これは親子がみずから持つ自助の能力を十分発揮できる、そして、戦略的な目標をここに当てながらも、地域の方々、事業者や行政など社会全体が温かく、そして時には厳しく子育てを見守り支援していくことが少子化の背景にある核家族化や地域社会の希薄化など、子育てをする上での課題解決につながることからネーミングいたしたものでございます。
少子化の進展という社会の大きな流れの中で、区といたしましても足元を見詰め、この行動計画の着実な推進を図ることによりまして、荒川区の子供たちの健やかな成長、区民の幸せ、地域社会の活性化を実現し、我が国の直面する課題の克服に一自治体として私ども荒川区の責務を果たしてまいる所存でございます。
最後に、契約制度の問題につきまして、御心配をおかけいたしておりますが、御答弁を申し上げます。
私は、入札契約制度の公平性または公正性そして透明性、これらを向上させるとともに、事業者による適正な競争を担保する制度の確立を目指して制限つき一般競争入札の導入や入札契約情報の公表等の改革を進めてまいりました。
さらに、区内産業の振興という観点、雇用をふやすという観点、これらも大変重要でございまして、区の仕事を区内事業者に受注していただくことが区の活力の向上に直結する重要なことであると認識を持っておりまして、今回の改革におきましても区内の事業者が競争性が担保できる場合には入札参加の対象を区内に設定しているところでございます。
本年二月、三月に発注いたしました平成十七年度の年間契約におきましては、区内事業者を対象といたしました案件の比率が前年度と比べて六パーセント増加をいたしております。区内事業者の方々が受注できる機会を六パーセントふやすことができたということでございまして、また、契約の執行に当たりましては、言うまでもなく、業務や工事が確実に履行され、区民サービスの向上に結びつくことが重要でございます。
ただいま荻原議員から価格競争を必要以上に優先することにより、契約目的達成に影響を及ぼすような事態がないかと御懸念をいただきましたが、私はそのようなことがあってはならないと議員と同様に強く認識をいたしているところでございまして、そのため、新たな契約制度におきましては、契約時に低価格入札等を防止いたしますとともに、契約後の履行状況の適正な監督、最終的な履行の検査を確実に行うことが必要であるということがきちっと把握できるように、そのための執行体制の強化を図ったところでございます。
契約業務は区民からいただきました貴重な税金を具体的な事業に結びつけるための大切な役割を担うもので、区民からの信頼をいささかもゆるがせにしてはならない。そんなことにならない入札契約制度になるように、今後、一生懸命この分野を努力してまいりたいというふうに考えております。
これ以外の御質問につきましては、関係理事者から答弁をいたさせます。
〔地域振興部長三ツ木晴雄君登壇〕
地域振興部長 (三ツ木晴雄君) 地域ぐるみの子育て支援に関する質問についてお答えいたします。
「地域が政策を競う時代が来ている中で、これからは地域力が重要となる。子育て支援についても地域の方々の主体的な参加と協力を得ながら事業を進めることが最も効果的である。」との御意見につきましては、今後の区政運営全般にも通ずる極めて重要な御指摘であり、区といたしましても同様に認識している次第であります。
区では、こうした視点に立って次世代育成支援計画におきまして、地域で互いに支え合うことを基本理念の一つに掲げ、「社会教育サポーター制度」や「遊びサポーターの派遣」、「高齢者と子育て世代の交流事業」、「青少年の地域交流活動への支援」など、さまざまな観点から区民参加による地域ぐるみの子育て支援事業を計画化したところであります。
今後、これらの事業の具体化、実施に当たっては、地域の方々の積極的な参画を確保するなど、文字どおり地域ぐるみによる子育て支援事業として推進してまいりたいと存じております。
また、御提案いただきました地域の方々の浄財を活用した(仮称)子育て基金の創設につきましても、御質問の趣旨を十分に踏まえ、区民の方々が地域の子育てに参加、協力しているという意識をお持ちいただけるような手法について、鋭意、調査検討を行ってまいりたいと存じますので、御支援のほどよろしくお願いいたします。
〔危機管理対策室長裸野和男君登壇〕
危機管理対策室長 (裸野和男君) 震災対策についてのうち、区民の防災意識の啓発についての御質問にお答えいたします。
震災時における対応につきましては、日ごろから防災区民組織が中心となって防災訓練等を実施するなど、区民の方がみずからの力で防災意識と地域の防災力を高めるための努力をされているところでございます。
また、震災につきましては想定を超える場合も考えられるところですので、どのような災害が起きようとも慌てることなく行動できるよう区としても常日ごろから区民の防災意識の向上に向けた施策を実施していく必要があると考えています。
こうした観点から、本年度の総合震災訓練につきましても、より多くの区民の方に参加していただけるよう区内全域で一斉に実施することを検討しているところであります。
また、日常的な防災意識向上策として、避難されるときに安全に一時集合場所や広域避難場所に行くために、どこを通って避難すればいいか、また危険なところはどこか確認できるようにしておくことを目的として、地域安全安心マップを小学校単位で区民の方々とともに作成することとしております。
今後とも区民の方にさらに防災への意識を高めていただけるよう御質問の趣旨を踏まえまして、区報での周知を初め、あらゆる機会をとらえ、意識啓発を図り、震災時に適切な行動ができるよう取り組んでまいりたいと考えております。
〔保健福祉部長細川えみ子君登壇〕
保健福祉部長 (細川えみ子君) 区内企業を巻き込んだ保育についての御質問にお答えいたします。
次世代育成支援を推進するためには、区や社会福祉法人等が行う保育の充実のみならず、子育てをしながら長時間の就労につかざるを得ない働き方を見直すなど、子育てと両立できる就労環境の整備を進めることが不可欠でございます。この観点から、企業等の事業者が次世代育成支援に果たすべき役割は極めて大きいものと認識しております。
このため、次世代育成支援対策推進法は、従業員が三百人を超える企業等に一般事業主行動計画の策定を義務づけており、御提案の事業所内託児施設もこの行動計画に織り込むべき内容として国の策定指針で例示されているところでございます。
平成十三年の事業所・企業統計によれば、一般事業主の行動計画策定が義務づけられている従業員が三百人を超える企業等は区内に九事業所しか存在せず、区内企業の大部分は中小零細企業でございます。
このような企業にとって単独での託児施設の設置ということになりますと、コスト面での負担が極めて大きいことから、率直に申し上げて困難かと思われます。
しかしながら、今後、女性の社会参加が一層進むことへの企業等の対応が不可欠であることは荻原議員が御指摘されたとおりであり、区の行動計画でも多様な保育サービスの展開とあわせて事業主に対する次世代育成支援の啓発活動を行うこととしております。
今後、御質問の趣旨を踏まえまして、企業等への啓発を国等の関係機関と協力しながら進めるとともに、御提案のあった企業等と連携した子育て支援策についても研究してまいる所存でございます。
〔都市整備部長荒川達夫君登壇〕
都市整備部長 (荒川達夫君) 日暮里・舎人線に関する御質問のうち、初めに、進捗状況と見通しについてお答えいたします。
日暮里・舎人線は、昭和六十年の運輸政策審議会答申後、地元説明会等を経て、平成八年に都市計画決定がなされましたが、事業費の圧縮等の事業計画の見直しや用地買収等のおくれ等により、開業時期は計画当初の平成十一年度から平成十九年度となっております。
日暮里・舎人線の開業により、日暮里と足立区舎人地域は約二十分で結ばれることとなり、大幅な時間短縮が図られることから、沿線住民の多くの方々から一日も早い開業に熱い期待が寄せられているところでございます。
平成十七年五月末、先月末現在の事業の進捗状況は、支柱工事が全体二百三十八基のうち七九パーセントに当たる百八十八基が完成し、けた工事は全体九千八百二十メートルのうち五一パーセントに当たる五千十メートルが完成しております。
駅舎工事につきましても、今年度は八つの駅で工事に着手する予定となっておりまして、これによりまして十三の駅すべてで工事が行われることになります。
また、財源につきましても、東京都における平成十六年度、昨年度の日暮里・舎人線の予算が百三十五億円であったのに対し、今年度は四一パーセント増の百九十一億円の事業措置がなされております。
このような状況から、日暮里・舎人線の平成十九年度の開業は確かなものと認識しているところでございます。
区といたしましては、都及び足立区との連携をさらに強め、本事業が確実に進められるよう今後も努力してまいります。
次に、(仮称)熊野前駅と駅西側地域との連絡機能についての御質問にお答えいたします。
(仮称)熊野前駅は、道路の中央に設置される形態と異なり、尾久橋通りの東側に設置されることから、当初の段階から駅西側地域からのアクセスが課題になっておりました。
御質問にもございましたが、平成十四年三月には、地元代表の方々が東京都建設局に対し、駅西側地域との連絡機能の確保について要請行動を行ったところ、連絡通路の設置には新たに用地を確保する必要があるなど課題はあるものの、実現に向けて努力する旨の回答を得ております。
こうした地元の要請を踏まえ、その後、東京都は平成十六年一月に関係町会や商店会及び近隣住民や障害者団体、荒川区などから成る(仮称)熊野前駅車座会議という検討組織を設け、これまで連絡通路の設置やバリアフリー化などについてさまざまな意見交換を行うとともに、整備内容の検討を行ってまいりました。
その結果、駅西側地域との連絡につきましては、通りを横断して西側地域に延伸し、あわせてエレベーター、エスカレーターを設置することが示されましたので、都区間で協議を進めてまいりました。
現時点では、エレベーター及びエスカレーターの設置に必要な土地所有者の了解もおおむね得られましたので、平成十九年度の開業に合わせた整備に向け、都区間での施工協定の締結など最終確認の段階に入っております。
このように、地元の要望に沿った形で連絡通路の整備が実現される見込みとなっておりますので、区といたしましても熊野前駅を利用する多くの方々の利便性向上のため、引き続き頑張ってまいります。
〔教育長川〓祐弘君登壇〕
教育長 (川〓祐弘君) 荒川区の未来を担う子供たちを育成するための視点と今後の教育改革を進めるに当たっての抱負についてお答えします。
私は、学校は教師の持つ教育力によって一人一人の子供の能力が生かされ開花する場であると考えております。「教師が変われば子供が変わる。子供が変われば保護者が変わる。保護者が変われば地域が変わる。」このことは、私の長い教員生活の中で培ってきた信条であります。教師が子供たち一人一人の能力や特性を見きわめ、そのよさを伸ばす教育が今必要であると考えております。
そのために、私は教育者として高い志と豊かな感性を持ち、子供たちにわかりやすい授業、質の高い授業を創造できる教師を育成することが何よりも重要であると考え、全力を注ぐ所存であります。
また、本区では、未来を担う子供たちが心身ともに健康で、各自の個性や能力を十分に発揮し、変化の激しい社会をたくましく生きる力を培い、広く社会において信頼と尊敬を得られる人間性豊かな区民として成長していくことを期待して学校教育を進めております。
そこで、すべての子供たちに確かな学力を確実に身につけさせることが責務であると考え、平成十四年度より、「学力向上のための調査」を実施するとともに、習熟度別学習を実施し、子供一人一人の基礎、基本の確実な定着に努めてまいりました。こうした取り組みの結果として、学校間の達成率の格差は着実に減少してきております。
今後はこの成果の上に、さらに学力向上を目指したきめ細かい指導を一層充実させ、子供に授業がおもしろくなり、「わかる」「できる」「伸びる」「楽しくなる」といった学ぶ喜びを味わわせ、学校が楽しいと感じさせたいと考えております。
一方、家庭でほとんど学習しない子供や、朝食を食べずに登校する子供もおり、基礎学力の定着の面でも大きな課題となっております。こうした状況を踏まえ、今後は家庭への啓発活動にも力を入れ、家庭での学習習慣や生活習慣の形成についても積極的に働きかけてまいる所存でございます。
次に、子供の立場に立って、一人一人の思いをしっかり受けとめ、温かい心で接することによって子供たちに生きる喜びを実感させていくことが私の大事にしている教育理念であります。
学校は、子供が笑顔で安心して通え、将来の夢をはぐくむ場所です。「学力向上のための調査」であらわれている、学校に行くのが楽しいと感じている割合は、小学生で八割、中学生で七割強に上っています。このことは、教師と子供たちの信頼関係や子供たちの友人関係が良好であることや、特に、中学校では部活動が盛んで子供たちの活躍できる場が保証されているためだと考えられます。しかし、残念ながら本区でも学校に来ることができない不登校の子供たちがおりますが、不登校ゼロを限りなく目指し、すべての子供たちが夢や希望をかなえることができる学校づくりを進めてまいるために、教育委員会といたしましては、学校や保護者、地域の皆様と連携した健全育成の取り組みを充実させてまいりますので、よろしくお願いいたします。
二十二番 (荻原豊君) 自席からの発言をお許しいただきたいと思います。
一件一件、御答弁に対しまして、御礼とそれから私の感想を述べたかったのでございますけれども、時間の関係上、自席での発言をお許しいただきたいと思います。
地方の時代と言われる今日、自主性、創造性を発揮して、個性ある区政が行われるよう要望いたしまして、私の質問を終わります。御答弁ありがとうございました。
議長 (鳥飼秀夫君) 三十番萩野勝君。
〔萩野勝君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕
三十番 (萩野勝君) 私は、公明党荒川区議会議員団を代表しまして、四項目について質問させていただきますので、区長並びに関係理事者におかれましては、積極的な御答弁をお願いいたします。
内閣府が先月十七日に発表した一月から三月期の国内総生産(GDP)の速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期に比べて一・三パーセントの増、年率換算で五・三パーセントの増となりました。
海外の輸出が微減となったものの、個人消費を中心に住宅、設備投資、在庫が伸び、内需中心の成長になりつつあるとの見方であります。
実質GDPの内訳を見ますと、GDPの五割強を占める個人消費が一・二パーセント増となり、一パーセントを超える伸びは二〇〇三年十月から十二月期以来五期目となりました。
ただ、昨年の暖冬や台風、地震など自然災害の影響で減少した品目を中心に反動回復した色合いが濃いのも事実であります。
また、IT関連財消費はマイナスになりましたが、IT関連の在庫調整は進み、いよいよ景気の踊り場脱却に向けて期待が持てる状況を裏づけました。
そして、総務省が発表した四月の完全失業率は四・四パーセントに改善され、有効求人倍率もわずかながら上昇しましたが、私は、本格的な景気回復基調には雇用情勢の大幅な改善と一層の内需中心の成長が必要であろうと考えております。
そこで、第一項目めは、区内産業育成について伺います。
我が区は、都心に近接という交通至便な地理的条件を生かし、皮革、衣服、印刷、機械、金属加工等の生活関連産業を中心に、多様な産業が集積する都内でも有数な工業地域として発展してまいりましたが、社会・経済情勢や産業構造等の変化により、町工場や地元商店が大きく減少してきております。このことは都市型産業に変わりつつある姿だと思います。
一方で、本年八月二十四日の「つくばエクスプレス」の開業により、筑波学園都市にある大学や研究機関など、先端産業の研究開発に取り組む機関との連携の可能性も出てきます。
さらに、来年四月には都立航空高専と工業高専が統合され、専攻科の新設や(仮称)首都大学東京産業技術大学院への一貫教育などのカリキュラムの見直しが予定されています。
以上のような環境変化を区内産業のビジネスチャンスとするためには、中小企業ニーズを探りながら、幅広い分野において、高度で専門的な研究を行っている国や都の研究機関等と積極的な連携を図らなければならないと思います。
西川区長は、産業振興を荒川区政の重要課題の一つに位置づけ、経済の活性化によって区民生活や荒川区を豊かにすることを公約に掲げ、地域経済発展の起爆剤となるロボットやナノテクノロジーなどの先端産業の基地となる産業クラスターの形成に取り組むことと聞いております。
私は、区がリーダーシップを発揮して、産学公が共同で実りある経営戦略の立案や新製品、新技術、特許等の開発に取り組める環境を整備する必要があると思いますが、このことについて西川区長に所見をお聞きいたします。
次に、起業・創業支援の強化についてお尋ねします。
区内の事業所は、これまで長引く不況、経営者の高齢化、産業構造の変化、中国などの海外製品との競合による売り上げ減等から廃業する事業所が増加する一方で、起業家が少ないため、区内事業所が著しく減少しており、区内産業の活力の低下が懸念されております。
直近の事業所・企業統計調査によれば、平成八年度調査と十六年度調査との比較において、荒川区の事業所数は約一七パーセント減と大幅に減少し、約一万二千四百社となり、昭和二十九年の調査開始以来最低の数字となりました。
これに対し国は、従来から起業・創業の支援を重要課題として位置づけて取り組んできましたが、特に、本年四月には中小企業新事業活動促進法を制定し、創業促進、経営革新、市場開拓などを強力にバックアップをしております。
荒川区も、平成十三年十月から廃校となった区立道灌山中学校を利用し、区内産業の活性化を目的とした創業支援施設(西日暮里スタートアップオフィス)を設置して、ベンチャー企業の育成を図ってまいりました。
しかしながら、学生、主婦を初め、個人のSOHO企業やマンションの一室で事業展開を始める方々がそれぞれに成長、発展するためには、身近でその事業に応じたオリジナリティのあるビジネスモデルを立ち上げることができるよう、専門家によるきめ細やかな支援が必要であります。
このことから、より個々の起業課題に対応した支援を行うために、起業学校の創設、国や都、自治体の制度の活用方法、産業情報の配信、税理士、弁理士、弁護士等の派遣、指導など、一層の支援強化を図るべきと思いますが、区の見解を伺います。
三点目に、アジアの海外都市との産業交流構想について伺います。
最近、経済新聞欄には、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)の記事がたびたび紹介されるようになりました。この先、二十一世紀はこの四カ国が経済大国として世界経済の主役になるだろうと予測されています。
中でも、ロシア、中国、インドは国土が広く、人口が多くて日本に近い国であります。また、世界的な地下資源や製造工場、情報技術産業の集積地であり、膨大な消費大国でもあります。
ということは、これからの地域の国際化、地域経済の活性化のためには、これらの国々との産業交流が大変に重要になってくると考えられます。
もちろん、お隣の韓国も日本の韓流ブームの流れで双方の経済交流がより盛んになってまいりました。
大変規模の大きな話になりましたが、これからさまざまなビジネスチャンスが生まれてくると思っております。
これから日本は、少子・高齢化社会に突入することにより、生産人口が減少し、このままいけば産業経済も縮小せざるを得ません。中小企業といえども、国内のみならず、海外にも産業の目を向けなければ企業として生き残れません。
そこで、荒川区においても、地域の国際化、地域経済の活性化のため、西川区長のこれまでの経験やチャンネルを最大限に生かすとともに、ジェトロなどの国の制度を活用することも視野に、特にアジアの海外都市との産業交流として情報交換、技術提携、販路の拡大などを検討すべきと考えますが、所見をお伺いしたいと思います。
第二項目めは、区政の情報化活用について質問いたします。
国は、二〇〇一年一月にIT国家戦略として「e−Japan戦略」を策定し、五年以内に世界最先端の電子政府となる目標を掲げました。そして、その後の政策の実施により既にさまざまな成果があらわれてきました。
例えば、インターネット利用のインフラ環境の整備、低廉な料金、行政手続、納税等々が挙げられます。
しかしながら、電子政府の意義は、国民の利便性向上だけではなく、ITという道具を使い、行政内部の業務、システムの最適化を図ることであると私は考えております。
そこで、総合的な行政運営システムについて伺います。
総合行政運営システムとは、行政のIT化の活用と、これにあわせた業務や制度の見直しにより、区民の利便性の向上と行政運営の簡素化、効率化、透明性を図ることを目的とするものであります。
具体的に言えば、紙や印鑑を使わずパソコンで電子決裁ができる文書管理システム、人事管理や、旅費、給与の決済、また、文書情報の一元管理、事務の効率化、意思決定の迅速化や情報の共有化などが図られます。
そして、紙ごみ等も減らせ、検索が容易になることで区民への情報公開にも素早く対応できます。
これまでの区の取り組みについては、一定の電子化が図られてきましたが、行政内部の連携が必ずしも十分でなかったこともあり、利用者の視点から見て、利便性の面でまだ改善の余地があると思っております。
以上の点を考えますと、個人情報保護に配慮した総合行政運営システムを早く構築すべきと考えますが、区の見解を伺います。
次に、IP電話についてお聞きします。
今から約百三十年前、一八七六年にアレキサンダー・グラハム・ベルが発明した電話は、現代の私たちの日常生活に欠くことができない道具として今も進化し続けております。今では、携帯電話、テレビ電話、IP電話など多様な通信技術により、国民の選択の幅が広がり、その使用目的により使い分けをしております。
そもそも、IP電話は総務省が二〇〇〇年に本格的普及に向けての研究会を発足させ、昨年ガイドラインが決まりました。そして、昨年十一月に「〇五〇」で始まる電話番号が総務省から付与されたことにより、民間会社がことし三月から本格的なIP電話サービスを開始いたしました。
IP電話とは、簡単に言えば、インターネット回線を使う電話サービスで通話料金が安く、回線ごとの請求書も一括でまとめることができ、事務量も軽減できます。このため、各自治体でも導入、もしくは検討を開始し始めました。
都内では、板橋区が昨年IP電話に切りかえることを発表。ことし四月から運用が始まりましたが、その効果はおおよそ年間約一億二千万円かかる通信費用を約七百万円以上減らせた上、事務負担の軽減につながっているとのことであります。
この際、荒川区でも通信インフラの効率的活用、コスト削減、業務軽減の点でもIP電話の導入を図るべきと考えますが、区の見解を伺います。
三点目に、OA機器のリース化について伺います。
当区は、平成十三年度の更新時にパソコン、プリンタ、ファクシミリ、コピー等のOA機器が導入されて以来、四年余りが経過しようとしております。
その間、業務内容の充実、拡大が図られる中、それらOA機器の陳腐化が進んできました。
それは、今までの地方自治法では、長期継続契約は電器、ガス、水道、不動産などに限られて、その他については、原則的に単年度として債務負担行為をとらないため、複数年契約ができませんでした。
しかし、それが昨年の自治法改正案では、複数年のOA機器のリース契約でも認められるようになり、予算上わかりやすく、また多様なリース形態も選択できるようになりました。
したがって、行政のむだを省き、簡素で効率的な電子自治体を実現するためにも、ぜひ広くOA機器の更新の際には、長期継続契約によるリース化なども含め、検討すべき課題だと思いますので、区の考えをお聞きいたします。
第三項目めは、姉妹友好都市交流についてであります。
四月二十九日に開催された第十九回川の手荒川まつりには、約四万人の区民の方々が来場され、区行事の中でも最大のイベントとして定着してまいりました。
同時に、姉妹友好都市からも多くの行政関係者や議会からの参加があり、これまでの交流が着実に実を結んできたことや前日からの準備、運営、そして後片づけなど、最後までお手伝いいただいた区職員、関係者の皆様に感謝申し上げます。
さて、当区は、昭和五十六年、埼玉県荒川村から始まりました姉妹友好都市協定の締結を手始めに、十五自治体との友好交流を実施してきました。これまでに自然体験やタケノコ狩り、リンゴ狩りなど小中学生も含めて区民の友好交流が盛んに行われている自治体もあれば、ほとんど川の手荒川まつりへの出店だけという自治体もあります。
また、友好交流都市のうち埼玉県荒川村や山梨県高根町など四自治体につきましては、市町村合併により名称や人口、面積が変更になるなど、自治体としての機能に大きな変更が生じてきております。
さらに、今後とも多くの自治体から友好交流の申し出があることも予想される中で、他自治体との友好交流のあり方について区の基本的な考え方を整理しておく必要があろうかと考えております。
そこで、今後の姉妹友好都市のあり方について、区長の見解を伺っておきます。
次に、姉妹友好都市交流の具体的な提案として、以下三点についてお聞きします。
@としまして、防災の視点による交流についてであります。
昨年からことしにかけ、一地方自治体の規模を超える大きな災害が立て続けに起きた年でありました。記憶にあるところだけでも、八月から十月にかけての大型台風の相次ぐ上陸による大雨洪水被害、十月の新潟県中越地震、三月の福岡県西方沖地震など、多くの尊い人命と財産が失われ、日本各地に甚大な被害をもたらしました。
とりわけ、新潟県中越地震では、五千名にも及ぶ死傷者と十万棟を超える住宅損壊が生じ、最も多いときには十万人以上の方が避難生活を余儀なくされました。
この地震に対して、荒川区を含めて全国の自治体から救援の手が差し伸べられましたが、被害に遭った地域に真っ先に駆けつけたのがふだんから交流を続けてきた自治体だと聞いております。
一方、東京では南関東直下型地震がいつ起こっても不思議ではないとも聞いております。
つきましては、荒川区として、防災の視点に立って、姉妹友好都市のうち、まだ防災協定を締結していない自治体に対し、相互の防災協定の締結を働きかけるとともに、既に締結されている自治体については具体的支援内容の拡充を提案されてはいかがか、御答弁を伺います。
Aとして、産業観光の視点による交流についてであります。
さきに述べました川の手荒川まつりでは、姉妹友好都市特産品コーナーが多くの来場者で大変にぎわい、毎年各地方の物産を買うことにしている固定客も数多く見受けられました。
友好都市側にしても、この時とばかり荒川区民にみずからの町とみずからの品物を売り込むまたとないチャンスであり、村長さんや議長さんがみずから先頭に立って店の前で呼び込みを行うなど熱い熱意を感じる場面もありました。
一方、荒川区の取り組みを見ますと、姉妹友好都市の意気込みと比べますといま一つ努力が足りないのではないかと思います。川の手荒川まつりに向けて何日も前から準備をし、夜行、日帰りで参加していただいている他自治体の情熱を参考に、区内産業振興の観点から、荒川ブランドの製品を友好都市のイベント等を通してもっと積極的に売り込んでいくことも必要なことと考えますが、いかがでしょうか。
また、荒川区の文化・観光スポット情報などを姉妹友好都市の方々に積極的に紹介していくべきと考えますが、あわせてこの点についてもお聞きいたします。
Bとして、福祉の視点による交流についてであります。
区内では、高齢者人口の増加に伴い、要介護高齢者も年々ふえており、それにつれて介護サービスも飛躍的に増加してきております。しかし、残念ながら施設サービスの供給が追いつかず、とりわけショートステイについては、予約開始可能な二カ月前の早朝にはすべてのベットが埋まってしまうなど要介護高齢者を抱える在宅介護家族の希望には十分こたえ切れないのが現状であります。
一方では、地方の自治体の中には、施設利用に余裕があったり、町おこしのため温泉旅館を活用して高齢者(湯)ゆったりショートステイを始めようと検討しているところもあると聞いております。
自治体間の友好交流というとこれまで元気な方々が中心に交流してきた傾向が強いですが、荒川区にとって喫緊な課題である高齢者のショートステイについて、友好交流の促進の面から仮称「湯ったり介護事業」としての展開を検討してみてはどうでしょうか。
一概に姉妹友好都市といっても、お互いのふだんからの人的交流がもとになりますので、これまでの友好を生かし福祉の視点による交流について、区の見解を伺いたいと思います。
二点目は、平和友好都市協定についてであります。
友好都市の一つであります福島県福島市とは、太平洋戦争が激しくなった昭和十九年から二十年にかけて荒川区の児童が福島県各地に学童疎開したことが縁になり、学童疎開五十周年に当たる平成六年から交流が始まりました。
学童疎開の詳細につきましては、我が党の金久保前区議会議員が平成四年の第四回定例会で質問しておりますので、割愛させていただきますが、平成六年八月に福島市が学童疎開者を招待して、学童疎開五十周年記念式典を開催いたしました。
また、桜の木の植樹や同記念誌の出版、ACCの主催による「福島市内温泉バスツアー」を実施するなど、当時の体験者の方々から大きな関心と共鳴を受けました。
この議場におられる鈴木堅之議員も体験者のお一人だと伺っております。昔のことながら、戦争の悲惨さを体験された数少ない現役議員でありますので、どうかお体を大切になさり、これからも御活躍なされるようお願い申し上げます。
さて、折しも本年は、昭和二十年から数えて、学童疎開六十周年の記念すべき年に当たります。
私は、六十年前の出来事を風化させないためにも、また次の世代へきちんと引き継いでいくためにも、学童疎開六十周年を記念した事業を行うべきと考えております。
加えて、この二月には福島市より桃の花の木八百本が寄贈され、翌三月には文化青少年課長が御礼に福島市を表敬訪問し、五月には福島市を流れる荒川のほとりで「荒川フェスティバル」への招待を受け、助役が出席されて機運が高まってきたと感じております。
そこで、先方様の御意向を聞いた上で、この記念すべき年に、平和の尊さや戦時中、学童疎開でお世話になった福島市との交流を忘れないためにも、平和友好都市協定を締結するとともに記念行事を実施してはいかがかと思いますが、区の考えをお聞かせ願います。
第四項目めは、町屋地域のまちづくりについてであります。
尾竹橋通りは、大正時代の後期に都市計画路線に決定され、昭和二年に都市計画道路補助一〇〇号線に決定。また、昭和七年には幅員十五メートルの都道として開通され、その後、昭和九年には尾竹橋が完成しました。
戦後は、戦災復興事業として、台東区の根岸を起点に足立区伊興町まで全長九千六百二十メートルの都市計画道路として整備され、今日に至っております。
私が生まれ育った当時の尾竹橋通りは、まだ商店の数もまばらで、娯楽的な施設も少ないために、親は私をよく浅草に連れていってくれたことが今でも記憶に残っております。
その尾竹橋通りもモータリゼイションの発達とともに交通量が増加し、むしろ渋滞の尾竹橋通りとして有名になりました。特に宮地ロータリーから尾竹橋の間は、夕方近くになると今でも足立区の千住桜木町から渋滞の列ができます。
現在は、違法駐車や違法駐輪などで車道、歩道とも通行しづらく、区民の方々からよく苦情を受けます。
また、歩道に設置してある電柱や地上に張りめぐらされている電線類のために町並みもすすけて見えます。
このような景観状態をいつまでも放置することはできません。
仄聞するところ、現在NTT内で尾竹橋通りの電線類の地中化計画が持ち上がっていると伺っております。既存のNTT管路のあきを活用して、他のケーブルも地中化しようとするものであります。
また、東京都は、平成十七年度に電線類地中化予備設計委託費として五百万円を計上したそうであります。
地元の商店街振興組合も、商店街活性化に向けて協力体制であります。
荒川区は道路管理者として、この千載一遇の機会を逃したならば尾竹橋通りは一生変わらないぐらいの決意を持って臨んでいただきたいのであります。
尾竹橋通りのまちづくりの観点からも、区は積極的にNTTや都に働きかけ、電線類の地中化の実現を図るべきであると考えますが、御答弁を伺います。
二点目は、旧ひろば館の見直しと有効利用についてであります。
これまで区は、新しい「区民ひろば」については、平成十四年度に区民利用施設等のあり方検討委員会での最終報告書の中で、区民が利用しやすいよう、区全体で十九館程度、地域の状況を考慮しながらバランスよく配置するとの発表がありました。
その後、四館の新しいふれあい館が開設して、地域の方々からは使い勝手のよい施設だと聞いております。しかしながら、最終報告では、廃止された旧ひろば館の跡地については、区が他の用途に活用する場合を除いて売却するとされていますが、いまだ明らかにされておりません。せめて、新しいふれあい館が開設したときには、その地域の旧ひろば館の活用方法については一定の見解を示すべきであります。
例えば、旧町屋三丁目ひろば館の場所は、町屋地域のほぼ真ん中にあり、通いやすい場所にあります。また、鉄骨二階ながら区の耐震調査の結果も問題なしとの報告であります。それならば、少々手を加えるかもしれませんが、有効利用を考えるべきであると思います。
私は、これからの超高齢化社会を見据えるならば、旧町屋三丁目ひろば館については、介護予防の拠点、健康づくりの拠点、福祉の拠点として再検討すべきと思います。
そこで、旧ひろば館の見直しと跡地の有効利用について、区の明確な考え方を伺っておきます。
最後に、尾竹橋公園の整備についてであります。
昨年八月に、区内の定点調査において、区立尾竹橋公園においてダイオキシン類の汚染調査結果が判明しましたが、尾竹橋公園における最高値は環境基準の六十三倍の濃度でありました。
その後、区は、確認調査を経て、地元住民に説明会を開催し、公園の周囲をバリケードで補強、そして飛散防止強化のため、アスファルトコンクリートによる被覆舗装工事を実施しました。
現在は、国や東京都と土壌汚染の処理についての協議を継続中であるとのことですが、いずれにしても、早急に土壌処理の方策とその後の整備についての対応が求められています。
そこで提案ですが、尾竹橋公園は隅田川堤防沿いに南北約二百メートルの細長い公園であります。
隣接する南側の民間工場は、以前、隅田川から原材を陸揚げするため、堤防を使用しておりましたが、七、八年前からその権利を返却したと聞いております。
また、堤防の下には、既にスーパー堤防用に護岸整備がなされております。
この際、民間事業主と話し合い、尾竹橋公園一帯をスーパー堤防公園として整備してはどうでしょうか。区の見解をお伺いいたします。
以上で第一回目の質問を終わらせていただきます。(拍手)
〔区長西川太一郎君登壇〕
区長 (西川太一郎君) 萩野勝議員の御質問にお答えいたします。
初めに、産学公共同連携についての御質問でございました。
経済のグローバル化による海外製品との競合や商品ライフサイクルの短期化等により、企業は社会ニーズに対応した製品やサービスの開発を従来にも増して迅速かつ効率的に行うことが求められておることは御指摘のとおりであります。
私は、区内企業がこうした厳しい環境の中で企業間競争を勝ち抜くためには、戦略的な経営計画を策定するとともに、他にまねのできない付加価値の高い製品やサービスの開発を行うことが不可欠であると考えております。
また、企業がそうした取り組みを進める上で、大学や研究機関との連携を積極的に図ることは、極めて有効で有意義であるというふうに考えております。
区では、これまで東京商工会議所荒川支部と協力し、区内教育機関を中心に連携を図ってまいりました。今後は、つくばエクスプレスの開業により、筑波学園都市にある筑波大学や産業技術総合研究所などとの連携が図りやすくなります。また、保健科学大学が首都大学東京の保健福祉学部となり、他学部との連携の可能性が高まってまいりました。さらに、荒川の航空高等専門学校と品川の工業高等専門学校の統合による専攻科の新設により、専門性が高まるとともに研究分野が広がります。
私は、このような環境変化を踏まえ、萩野議員と同様の認識のもと、より幅広い分野での産学公の連携が可能となるよう、新たな連携先の発掘を行うなど、区がリーダーシップを発揮して、従来に増して産学のネットワークの強化に努めてまいる所存でございます。また、今年度設置予定の産業振興懇談会においても、学識経験者、各産業分野の代表の方々の提言を踏まえ、産学公連携の強化につながる新たな方策についても検討してまいりたいと考えております。
次に、姉妹友好都市との交流に関する御質問のうち、友好交流のあり方についての御質問に私からお答えを申し上げます。
荒川区では、今まで旧荒川村と姉妹都市提携、大多喜町、鴨川市と友好都市提携を締結しております。また、これらの自治体を含め六つの自治体と防災協定を締結するなど、現在、合わせて十五の自治体と交流しているところでございます。
こうした中で、市町村合併等に伴い、姉妹友好都市の区域や名称が変わったり、川の手荒川まつりにことしから参加をしていただいた福井県や潮来市、福島県東和町など、荒川区との交流を希望される自治体がふえてきていることも事実でございます。
そこで、御質問の今後の自治体間の友好交流に関する基本的なあり方でございますが、地理的、歴史的、人的な面などでのさまざまな縁をきっかけとして行う自治体との交流目的は、第一に、自然環境や生活、文化等の異なる地域との交流によって、荒川区の活性化と豊かな区民生活の実現に資することが大事でありましょう。第二に、特産品や観光資源を介しての人、物、情報の行き来などを通じて、荒川区の産業振興や観光振興につなげること、第三に、大規模災害時に迅速な人的、物的支援を可能とすることなどにあると考えております。
区といたしましては、こうした考え方を基本としながら、荒川区との交流を希望する自治体とはできるだけ幅広くおつき合いしていくべきであると考えているところでございます。
具体的には、イベントへの参加、特産品や観光等に関する情報提供などを中心に交流していく自治体もありましょうし、交流を重ねていく中で姉妹友好都市提携や防災協定の締結などについて検討していく自治体もあろうかと存じます。
また、合併等により情勢変化のあった自治体とは、これまでの実績を踏まえ、引き続き交流を継続していくことを基本に、合併後の自治体の意向も確認しながら対応してまいりたいと考えております。
以上のような考え方に基づき、自治体間の友好交流に当たりましては、議会との十分な連携のもとに進めてまいる所存でございますので、よろしく御支援のほどお願い申し上げます。
全く偶然なんでありますが、私は、昨晩、ちょうど本日から全国市長会が東京で開かれておりまして、関係しておりますある学術機関の勉強会で福島市の瀬戸市長とお目にかかりました。
市長から、ただいま議員からお尋ねのあったような御趣旨を近々荒川区に御来駕いただいて御相談したいという申し入れをいただいたことを付言しておきたいというふうに思います。
また同時に、いろいろなところから荒川区と仲よくしようと、こういう申し入れがございまして、昨日、朝早く、和歌山県の新宮市の市長が御親戚が荒川区においでになるということもあって、お訪ねをいただきまして、いわゆる世界遺産に指定された熊野古道等を修学旅行等に使えないかというお申し入れなどもトップセールスとしていただいたところでございます。
御指摘のように、私どもは、逆によその地区に荒川ブランドや荒川のよさを売り込んでいくということは全く大切なことだと今謹聴したところでございます。ありがとうございました。
〔産業経済部長佐藤安夫君登壇〕
産業経済部長 (佐藤安夫君) 三点の御質問についてお答え申し上げます。
まず、区の起業、創業の支援強化に関する御質問でございます。
経済の活性化につながる起業、創業の支援強化は、現在の日本経済にとって大変大きな意義を持つ課題となっております。これは、事業所数が著しく減少している荒川区にとっても同様の課題であります。
こうした状況を踏まえ、区では、本定例会に御提案申し上げております産業振興基本条例におきまして、区の責務として「創業及び新産業創造を促進する環境整備」を実施する旨の規定を設けたところでございます。
区では、これまでさまざまな起業、創業を支援する取り組みを実施してきておりますけれども、加えまして、区として、本年六月一日に、国の中小企業支援のナショナルセンターである独立行政法人中小企業基盤整備機構と包括的な業務提携、協力の合意書を締結し、中小機構の有する人的資源、ノウハウ、ネットワークをこれまで以上に有効に活用できる土壌が形成されたところでございます。
今後、区といたしましては、起業、創業支援の一層の強化のため、区の産業ホームページを活用した国の支援策のPR、ファンドや融資機関とのマッチング、税理士、弁理士、中小企業診断士、経営コンサルタント等の専門家の派遣、指導、起業家支援塾の充実などにより、個々の創業、起業の経営課題に対応したきめの細かい支援を行ってまいります。
次に、アジアの海外都市との産業交流構想についての御質問にお答えいたします。
区内企業が厳しい企業間競争を勝ち抜いていくための方策の一つとして、海外市場を視野に入れた国際化戦略の構築は大変重要な視点であると認識しております。
御質問のアジアの海外都市との産業交流につきましては、急速に産業が発展し、市場が拡大しているアジア地域の都市と地域レベルでの交流を深め、協力関係を築くことによって、区内企業のすぐれた技術や製品を広くアピールすることが可能となり、海外市場に向けた販路の拡大や外国企業との技術提携による新分野への進出が期待できるなど、企業の経営基盤強化を進める上で大変有意義な取り組みであると考えます。
一方、海外都市との産業交流の実施に当たっては検討すべき課題もございます。今後、情報収集に努めるとともに、中小企業基盤整備機構との連携の強化及び国際ビジネスのノウハウを有する日本貿易振興機構との連携も視野に入れ、区内企業の販路の拡大や外国企業との技術提携等につながるアジアの海外都市との産業交流について、区内の企業経営者や産業団体及び議会の御意見等を踏まえ、検討してまいります。
最後に、産業観光の視点による姉妹友好都市交流に関する御質問にお答えいたします。
姉妹友好都市とのさまざまな交流を通じて荒川区の名産品や観光資源をPRしていくことは、区の産業、観光の振興を図っていく上で極めて重要な取り組みであると認識しております。
そうした認識のもと、改めて他の姉妹友好都市のイベント等を絶好のチャンスとしてとらえ直し、今年度新たに認定することとしております荒川ブランドの名産品などを初めとする区内商品の販売等に積極的に取り組んでまいります。
また、荒川区と各姉妹友好都市のホームページの連携を図るなど、御質問の趣旨を踏まえ、今後、姉妹友好都市との交流をより活発に行い、区の産業、観光の振興に結びつけてまいりたいと存じます。
〔総合企画部長鈴木尚志君登壇〕
総合企画部長 (鈴木尚志君) 三点の御質問にお答え申し上げます。
まず、総合行政運営システムの導入に関する御質問にお答えいたします。
情報システムは、区民サービスの向上を図る上で、また事務の効率化を図る上で重要なツールであるというふうに認識してございます。
現在、区では、機器の更新に合わせまして、より必要な機能が連携できるシステムへの移行ができるよう、全庁的に新システムのあり方について検討しているところでございます。
総合的な行政運営を可能とするシステムの構築に当たりましては、今後、区民のサービス向上などの観点から、より効率的なシステム連携を図ってまいりたいと考えております。
また、これまで同様、個人情報保護への配慮をしつつ、事務の見直しも含め、より効率的な業務が執行できるよう検討してまいりたいと考えております。
次に、OA機器のリース化に関する御質問にお答えいたします。
現在、区では新しい機器への更新を検討しているところでございます。
御指摘にもありましたとおり、先般の地方自治法の改正に伴う一連の制度見直しの中で、OA機器のリースの委託でも債務負担行為によることなく長期継続契約をすることが可能となったところでございます。
こうしたことも踏まえまして、OA機器の更新などに当たりましては、長期継続契約を用いたリース方式も含めまして、広く検討してまいりたいと考えております。
最後に、旧ひろば館の見直しと有効利用に関する御質問にお答えいたします。
廃止したひろば館の跡地につきましては、区が他の用途に活用する場合を除きまして、新しいふれあい館建設の財源とするため、売却することとしておりましたが、区民の貴重な財産であり、売却に当たりましては、転用する場合との比較考量をするなど慎重に検討する必要があると考えております。
御指摘の旧町屋三丁目ひろば館は、昨年九月の荒川区ひろば館条例の一部改正により廃止されまして、現在、未利用の施設となってございます。
施設の利用計画といたしましては、御指摘の介護予防、健康づくりの拠点を含め、福祉施設や防災広場など、いろいろな活用法が考えられます。
区といたしましては、こうした区民の貴重な財産が遊休化することなく、有効に活用されるべきものというふうに考えてございます。
旧ひろば館の跡地利用につきましては、地域まちづくりの一つの拠点になり得るものとしてとらえ、何が区民にとって最善の活用方法であるのかという視点から鋭意検討を進めているところでございます。
今後、旧町屋三丁目ひろば館を含めまして、旧ひろば館につきましては、議会、地元町会、区民の方々などの御意見を十分にお聞きいたしまして、区民にとって最も有効な利用策について早期に結論を得るよう努めてまいります。
〔経理部長藤田満幸君登壇〕
経理部長 (藤田満幸君) 区政の情報化に関してのIP電話の導入についての御質問にお答えいたします。
今日、インターネットの飛躍的な普及により、新しい技術を利用したサービスが企業や家庭に浸透しており、その技術を電話に活用したIP電話が注目されているのは御質問のとおりでございます。これは、光ファイバー回線などの有効活用や電話使用コストの削減などのメリットがあることによるものと考えられます。
荒川区においてIP電話を導入すべきとの御提案につきましては、荒川区にとって導入によるメリットや課題は何なのか、こうした点をIP電話を導入した自治体の事例等を早急に調査し、方向性を検討してまいります。よろしくお願いいたします。
〔危機管理対策室長裸野和男君登壇〕
危機管理対策室長 (裸野和男君) 姉妹友好都市交流についてのうち、防災の視点による交流についての御質問にお答えいたします。
災害時の他都市との相互応援協定につきましては、災害時の応援措置を的確かつ迅速に遂行するために災害時における相互応援協定を締結しております。
いつどのような規模で起きるかわからない地震に対し、仮に被害想定を超える災害が発生した場合にも十分な対応ができるよう備えておくことは重要なことであると考えております。
このような観点から、現在、六つの自治体と協定を締結しておりますが、より安全と安心を確保するためには、広範な地域に存在するより多くの自治体との協定は必要なことと考えます。
今後、交流している都市と協議し、より多くの自治体との協定が締結できるよう取り組んでまいります。なお、既に協定を締結している自治体につきましても、平常時から相互に必要な資料、情報の交換等を行い、協定の内容について充実していく考えでおります。
〔保健福祉部長細川えみ子君登壇〕
保健福祉部長 (細川えみ子君) 福祉の視点による姉妹友好都市交流の質問にお答えします。
介護保険サービスの提供につきましては、御質問にありましたように、特別養護老人ホーム等の施設入所やショートステイサービスに対する区民の皆様の切実な需要に十分こたえ切れていないのが現状でございます。区といたしましては、高齢者を介護する御家族の方々の御負担を少しでも軽減する方策を講ずることが強く求められているものと認識しております。
その対応策といたしまして、高齢者福祉の視点を踏まえた姉妹友好都市交流を活用することは、従来にない新たな観点からの御提言として受けとめさせていただきました。
御質問にございましたように、要介護高齢者だけでなく、介護する家族も一体となって自然環境のすぐれたところで長期的に滞在すれば、家族の心配も少なくて済み、十分にリフレッシュできるものと思われます。
区といたしましては、御質問の趣旨を十分に踏まえまして、他自治体の情報収集に努め、積極的に調査研究してまいります。
〔地域振興部長三ツ木晴雄君登壇〕
地域振興部長 (三ツ木晴雄君) 福島市との友好都市交流についての御質問にお答えいたします。
荒川区内の学童の集団疎開先でありました福島県内の五市十六町のうち、福島市と石川町、桑折町とは、学童疎開五十周年を記念して交流を開始して以来、既に十年が経過しております。この間、年を重ねるごとに友好が深まってきております。
ただいま萩野議員から、六十年前の出来事を風化させず、後世に語り継がれるようにするため、六十周年を記念する事業を実施すべきとの御質問をいただきました。
御質問にありました平和友好都市協定、あるいは防災協定、桜の苗木の寄贈など、記念事業につきましては、福島市の意向を踏まえるとともに、議会の皆様の御意見も十分にお聞きしながら鋭意検討してまいります。よろしくお願いいたします。
〔土木部長倉門彰君登壇〕
土木部長 (倉門彰君) 町屋地域のまちづくりに関する二点についての御質問にお答えいたします。
初めに、尾竹橋通りの電線類の地中化についての御質問にお答えいたします。
電線類の地中化は、御承知のとおり、地上に張りめぐらされた電線類を道路の下に埋設することによりまして、美しい町並みが形成され、都市景観を向上させる効果があります。
また、電柱がなくなることにより、歩道が広く使え、歩行者にとって良好な歩行空間が確保されます。
さらには、台風や地震といった災害時に、電柱が倒れたり、電線類が垂れ下がるといった危険がなくなり、都市防災の防止にも役立つなど、電線類の地中化は安全で快適なまちづくりに欠かせないものと認識しております。
こうした観点から、区では、歩道幅員が広く電線類の地中化が可能な都市計画道路を中心に推進しているところですが、実現に当たっては、各企業者との調整や、それに伴う財政負担など、解決しなければならない多くの課題があります。
御質問にあります尾竹橋通りにつきましては、町屋地域の主要な道路であり、しかも地元商店街では、現在、既存アーケードの撤去や装飾街路灯の設置など、新たな商業振興計画を進めております。この計画に合わせて電線類の地中化が実現できれば、町屋地域の活性化を図る上で、その効果は大きいものと考えます。
区といたしましては、この機を逃さず、電線類の地中化が実現するよう、尾竹橋通りを管理する東京都や関係機関に対しまして強く働きかけてまいります。
次に、尾竹橋公園に関する御質問にお答えいたします。
尾竹橋公園のダイオキシン類の対策につきましては、飛散防止を目的として、既に公園全体をアスファルトコンクリートにより被覆する工事を行い、当面の安全確保を図ってまいりました。
抜本的な対策につきましては、全国的にも事例が少ないことから、都の環境局を初め、関係各機関と慎重に協議を進めているところでございます。区といたしましては、一日も早い解決に向けて取り組んでまいります。
また、御質問にありますスーパー堤防につきましては、堤防の安全性を高めるとともに、潤いのある水辺の再生を図る事業であり、促進することは区のまちづくりにとっても重要なことと考えております。
平成十九年度には隅田川に面する延長約八キロメートルの約四〇パーセントがスーパー堤防化される予定となっておりますが、町屋地域においては、現在のところ、尾竹橋のたもとと旧尾竹橋中学校跡地の都営住宅の二カ所のみでございます。
したがいまして、ダイオキシン類の対策に合わせまして、スーパー堤防事業を尾竹橋公園一帯に導入することは、町屋地域のまちづくりを進めていく上でも重要な視点であると考えますので、今後、積極的に検討してまいります。
三十番 (萩野勝君) 時間がありませんので、自席で失礼したいと思います。
質問しました四項目につきましては、前向きかつ積極的な御答弁をいただきまして、ありがとうございます。
今後は、残された課題につきまして委員会等で審議してまいりたいと思っております。
本日はありがとうございました。
副議長 (戸田光昭君) この際、約二十分間の休憩をいたします。
午後三時二分休憩
午後三時二十八分開議
議長 (鳥飼秀夫君) 休憩前に引き続きまして、会議を開きます。
六番小坂英二君。
〔小坂英二君登壇〕
六番 (小坂英二君) 私は、尚志会を代表して、四項目について質問いたします。
西川区長が就任されてから半年余りが経過しましたが、その短期間に一般競争入札の原則導入を初めとする区政の透明性・公平性確保、産業振興策の充実、大胆な組織改正等新たな取り組みを積極的にされていること、大変心強く思っております。西川区長が今後さらに取り組む改革がますます進むように私も努力してまいりますことをまず表明いたします。
早速、一項目めとして、震災対策における課題についてお聞きいたします。
震災被害が各地で相次ぐ中、区としてもしっかりとした備えが必要なことは言うまでもありません。今年度始まる木造住宅に対する無料耐震診断、耐震補強工事への助成金制度を初め、さまざまな対策を区が行っていますが、さらに取り組みが必要と考える点についてお聞きいたします。
まず、ひとり暮らしの高齢者や心身障害者などの災害弱者への発災時に備えた重点的取り組みが必要と考えますが、区としてどのように考えていますでしょうか。現状では、そうした災害弱者は何名程度区内に居住しているのでしょうか。発災時に真っ先に安否確認をすべき災害弱者の情報、要支援者の台帳を防災担当部署だけでなく、町会、消防団等で日ごろから共有し、意識しておくことは、災害弱者の早期救出、確認に寄与するものと考えますが、区としてどのように認識されておりますでしょうか。
また、震災においては、家具の転倒により下敷きとなり圧死、火災から逃れられず焼死した例も多いと聞きます。そうした悲劇を防ぐには「家具の転倒防止器具の設置」が有効ですが、器具を取りつけるにはコツと力が少し必要です。そこで、武蔵野市で行っており、九月から北区でも実施予定の災害弱者に限った転倒防止器具の自宅への出張設置を区が行うのも非常に有効かと思いますが、いかがでしょうか。
次に、防災拠点として防災センターがありますが、その施設が日ごろから十分に活用されているとは言いがたい状況です。一階は無人であるため、展示スペースはいつもシャッターが閉められ、要請があったときのみあけている。また、会議室等も防災研修等にもっと活用できる方法があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。立派な設備の防災センターをもっと防災教育、訓練等に活用しながら震災対策を推進すべきと考えます。例えば、防災センターの利用拡大、有効利用促進のため、防災学習のコースを設置し、広報を行い、参加を呼びかけてはどうでしょうか。ほかの自治体では、夏休みの親子防災教室の開催、学校の授業にクラス単位で活用といった例もあり、大いに参考になると考えますが、認識を伺います。
また、災害ボランティアの受け入れ体制を平時からつくっておくことも重要です。被害状況を把握して人や物資の配置を判断する「ボランティア・コーディネーター」のような専門的人材を育成し、シミュレーションを行う場として、また発災時の行政、社協、ボランティア団体等の連絡拠点として防災センターは非常に重要であり、その枠組みづくりを平常時からしておくことも必要ではないでしょうか。世田谷区で行っているように、防災リーダーとなるべき区民の中から防災士を養成すべく、体系的な講座を防災センターにおいて開催することも可能かと思います。
防災士とは、NPO法人「日本防災士機構」の認定資格で、災害の被害を減らす備え、救助技術など、災害時に具体的に役立つ知識を身につけ、試験や救命講習を経て得られる資格で、世田谷区では三年間で二百四十名を養成する予定ですが、荒川区においても同様の取り組みをお考えになってはいかがでしょうか。
また、これまでの震災訓練は避難や救出といった身の安全の確保という観点のものがほとんどと思います。こうした訓練はもちろん重要ですが、その先の避難生活の訓練も行ってはどうでしょうか。例えば、体育館に宿泊し避難生活の疑似体験をすると同時に、その問題点を探るなどといった訓練です。
制度としては、東京都の復興市民組織育成事業を活用し、地域協働復興模擬訓練を区で実施し、復興市民組織の育成を図るということも区としての検討課題かと思いますが、認識を伺います。
三点目として、学校教育の中での防災教育をさらに充実する必要性について伺います。
阪神大震災以来、区における学校の防災教育が充実されてきており、一部の学校では赤十字講習を受講されるなど先進的な例もあることは存じております。そこからさらに進めて、総合学習の時間に全校で「防災教育」を行い、実践的な知識、技術を学んではどうでしょうか。特に身体的能力が大人に近づいている中学生については、自分の身の安全を確保し、避難した後に自分が災害現場でどのように役立てるのか、日ごろの学習の中で学ぶことは、防災上のみならず、子供たちが地域社会で「自分の役立てる場」を見出し、地域に愛着を持つという観点からも非常に有意義と考えます。
船橋市では、中学校での防災学習として手づくり防災マップ作成、災害図上訓練、応急救護に必要な担架づくり、けがの手当て、瓦れきからの救出が無理でも救出された人を安全に運ぶ訓練等に取り組み始めていると聞いています。また、宮城県の松島町では、小学校六年生の理科、中学校三年間の総合学習で四年間、一貫の「防災教育」のカリキュラムを設定し、東北工大や業界団体の協力を得て独自の教材も作成し、防災教育に当たっています。防災教育の推進について、区の見解を伺います。
四点目として、発災後の避難所、仮設住宅等のルールづくりをあらかじめしておくべきではないかという点についてお聞きいたします。
発災後の避難所のルールづくりを今から検討しておくことは重要です。例えばペットはどう扱うか。新潟県中越地震では、避難所があるにもかかわらず、ペットの室内犬を寒い野外には放置できない、しかし、避難所には持ち込めないために、狭い自家用車内で避難生活を送り、その結果、エコノミークラス症候群で亡くなった方がいました。かといって、犬嫌いの方がいる避難所に無秩序にペットの持ち込みを認めるわけにもいきません。
また、仮設住宅に入居する際の優先順位、条件等も事前の十分な検討が必要と考えます。阪神淡路大震災では、弱者のみを引き抜いての優先入居、仮設住宅での商売を認めなかったため、地域共同体が細分化され、入居者も特定の条件を満たした弱者ばかりの、ある意味活気のない社会で過ごすことになってしまったと聞いております。新潟中越地震では、阪神淡路大震災と比較しても規模も小さかったためか、入居は地域社会ごとにまとまりを持って行い、必要な商売の継続も一部で認められるようになったようですが、こうしたさまざまな問題についてどのように対処をしていくのか、「ルールづくり」の事前の十分な検討が必要だと思います。
震災の規模によってどのような対応が可能か、震災が起きてみなければわからないという点も確かにあります。しかし、震災が起きてからではそうした問題に対して十分な検討が行われる環境であることは考えにくいのが現実です。そこで、幾つかのケースを想定し、このケースの場合はこうしたルールを適用できるのではないかという検討を平常時からしておくことが必要と考えますが、認識を伺います。
また、避難所となる体育館等はガラス窓がありますが、その中でどの程度、強化ガラスの導入やガラスの飛散防止フィルムの張りつけなどが行われているのでしょうか。ガラスが破損していると避難所の温度管理の面で十分な対応ができないこと、たび重なる余震でガラスが落下し避難者に被害が及ぶことを防ぐために、災害に備えた調査と対策が必要と考えますが、現状と今後の取り組みについて伺います。
防災について最後に、ホームページ等で詳細な防災情報を日ごろから開示することを求めたいと思います。
区の防災ホームページの情報量は残念ながら十分ではありません。ネットの利用者は増加の一途をたどっていますし、町会等の自主防災組織に残念ながらかかわりの薄い新住民もふえてきております。そうした現状の中、例えば横浜市では自分の住んでいる地域を中心とした詳細な防災マップをホームページ上から取り出せる例、また、茅ケ崎市の防災ページでは避難所の運営について事細かに記載がされ、平常時から詳細な知識を得ることができる例等があります。このように、防災ホームページは、さまざまな知識の普及、防災学習の機会の案内、防災組織の存在のPRと加入の呼びかけ等、果たせる役割は大きく、これから内容の充実を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。
次に、二項目めの「区民の理解を得ながら区職員が誇りを持って働ける環境づくり」について伺います。
西川区長が職員の人材育成に並々ならぬ意欲をお持ちであることは、「荒川ビジネスカレッジ」の新設等新しい取り組みから強く感じております。まず、西川区長が掲げている「区政は区民を幸せにするシステム」という言葉を実現するための区としての職員教育、働いたことに対する対価のあり方の見直しについての見解を伺います。
さて、二月の予算特別委員会で特別区職員互助組合、荒川区職員互助会への区からの二重の交付金の見直しについて私が質問した際に、「きちんと見直していく」と答弁がなされましたが、その見直しの経過についてはどのような状態でしょうか。一部報道では、二十三区全体の互助組合を解散し各区の互助会を残していくとの意見も出ているとも聞いております。しかし、福利厚生の雇用者責任を果たすために区から交付金を支出するのであれば、スケールメリットのある互助組合を残し、交付金は補助割合を一未満に大幅に下げる一方、互助会への交付金はゼロにし、会費のみで運営する親睦団体とすべきと考えますが、いかがでしょうか。
十四年度までは互助組合に対しては掛金一に対して区交付金が三も出していたのを、十五年度からは交付金比率を二に引き下げましたが、引き下げたといっても極めて高水準にあると感じますが、いかがでしょうか。既に港区、千代田区、墨田区、豊島区各区では互助会への交付金もゼロにしています。二つの組織に重複して支給している補助金は形を変えた非課税の給与ともとれ、到底区民の理解を得られるものではありません。互助会の行うさまざまな見直しについては、四月に設置した検討会で行っているようですが、そこでの議論がどのような方向性になっているのか、お伺いいたします。
また、互助会は区からの交付金を受けながら積立金の残高を大幅にふやしています。四区分ある積立金の中で特に厚生事業積立金については、十五年度には五千六百万円であったのが十六年度には九千四十一万円と三千四百四十一万円も増加しています。その原資は特別区互助組合から互助会への十六年度補助金八千六百七十八万円の一部かと思います。しかし、十六年度には区から互助会への交付金四千三十五万円を受けながら厚生事業積立金を大幅に積み増していることは大変理解しがたいことですが、区としての見解を伺います。
また、この問題については情報公開が欠けています。議会に提出された予算や決算説明書では互助会への交付金の額が掲載されているだけで、互助組合に対する交付金については項目の表示すらなく、確認してみると職員共済費に含まれるとの説明でした。負担割合や事業内容を初めとする詳細な報告は、区民はもちろん議会に対してもありませんでした。互助会の詳細は資料を担当部署に請求して初めて知ることができる状態でした。区からの多額の公金が支出されているのですから、互助会、互助組合については詳細を議会へ報告し、ホームページや区報等で公開すべきと考えますが、いかがでしょうか。岩手県職員互助会ではホームページでの情報公開を行っています。これから互助会への補助金を廃止したとしても、今まで補助金を支給し続けてきた経緯や多額の積立金が残っている以上、区民への情報公開は当然と思われますが、いかがでしょうか。
あわせて、区民の理解を得られないような不明朗な各種手当は見直しをすべきと考えますが、どのようにお考えでしょうか。
そうした区民の理解を得られない制度を見直す一方で、努力して成果を上げた職員に対しては、それに見合った評価をすることが職員の意欲向上に欠かせないことと思います。例えば、二十三区共通の仕組みですが、職員全員の給料が毎年一斉に上がる定期昇給という悪平等な昇給制度は見直すべきと考えますが、区としての見解と二十三区全体にどのように改善を働きかけていくのか、その方向を伺います。その一方で、努力と成果を客観的に評価し、給与等に大きく反映する方向を強めるべきと考えます。
また、効率的な業務実施を前提とするのは当然としても、避けられない残業が発生した際に、当初から設定している残業代の予算枠が少ないためにサービス残業扱いとなってしまうという現実を聞いておりますが、そうしたサービス残業が発生しない仕組みづくりを検討すべきではないでしょうか。退庁時にタイムカードを現在は使用していませんが、今後は退庁時も利用すること等サービス残業防止策をどのようにお考えでしょうか。一部の自治体で行われている民間からの任期つき職員採用も、効率的な業務運営のために可能な分野で積極的に導入すべきではないかと考えますが、認識を伺います。
次に、三項目めとして、学校のあり方と子育て支援策について伺います。
まず、ここ数年の区立小中学校の児童数推移を見ると、もはや学校の統廃合、再配置は不可避と考えざるを得ませんが、どのようにお考えでしょうか、認識を伺います。
また、都全体で実施した共通学力テストにおいて、二十三区中下から二位の学力であるとの結果が出ておりましたが、学力向上のために全学校を挙げての具体的な対策が必要と考えます。確かに、個々の学校では特色を持った学力向上のための取り組みを行っていますが、そうした個々の取り組みに加え、全校挙げての対策を進めるべきと考えます。例えば、中央区では、来年度から全校で土曜日の補習授業を実施するだけでなく、教員の指導力向上のため、元校長や大学教授らの専門家を希望する小中学校に年数回派遣し、授業や指導方法の課題の分析、解決方法の指導などのアドバイスを行っています。また、石川県小松市では、夏休みの最後に一斉授業を一週間行い、苦手分野の克服、発展的な学習に充てています。世田谷区では、授業の一時限について二分間ふやし、年間の授業時間の確保に努めています。
荒川区では、今年度はティーチングアシスタント増員に補正予算を充てる予定ですが、教員を目指す大学生の実習機会の確保とともに、子供たちの学習援助充実のためにさらに採用をふやすことも有効ではないでしょうか。こうしたさまざまな取り組みの実施を検討すべきと考えますが、見解を伺います。
三点目として、学校における安全対策の充実のためCAPプログラムのさらなる導入等具体的取り組みを進めるべきと考えます。
CAPプログラムとは、子供に暴力等の危険から自分をどのように守るかを教える講習で、全国にも導入する自治体が増加しています。既に区内の幾つかの学校では講習を実施していますが、児童・生徒が「不審者に襲われたときなどに、自分が危険にある状態にあることを認識し、それを周囲の大人に伝える」実践訓練を区内全校に広げ日ごろから行うことは、安全対策に大いに有効であると考えますが、いかがでしょうか。
また、学校は安全対策を進める一方で、地域に開かれた存在であるべきと考えます。両立の難しい問題ではありますが、学校関連施設が広く区民に利用されるよう、区としても積極的な取り組みを行うべきと考えます。例えば、児童数の減少による余裕教室は全区でどの程度存在し、そしてどの程度活用されているのでしょうか。一部の教室は授業で利用されていない時間には区民に活用されていますが、その活用をさらに広げることは可能ではないでしょうか。
また、学校施設ではありませんが、八幡中横の防災公園予定地は現在、中学生のみに開放されていますが、防災公園整備前までの暫定利用として、中学生だけでなく、地域の区民利用に広く使用できるよう対応していただきたいと考えますが、あわせてお聞きいたします。
最後に、子育て支援の充実の一つとして、共働き家庭における泊まりがけ出張、冠婚葬祭での託児等、現行制度の対象とならない急な託児への支援策の充実を区は行うべきと考えますが、見解を伺います。
最後の四項目め、「次世代に責任を持てる環境対策の充実」についてお聞きいたします。
まず、温暖化ガスの排出を減らし、京都議定書達成のため、国全体で強力な取り組みが不可欠と考えます。
西川区長は、経済産業副大臣として米国で行われた二酸化炭素封じ込めの国際会議出席など、この問題に積極的に取り組んでこられましたが、区長として今後どのような取り組みをしていくのか、見解を伺います。
次に、夏の軽装運動で管理職が率先してノーネクタイ執務を行い、区全体に広げてはどうかという点についてお聞きいたします。
私は、以前より夏のノーネクタイを区役所でも導入すべきと主張し、委員会や日ごろの議員活動においてはそうしたスタイルを通してまいりました。本会議場ではスーツ着用と決められており、きょうはこのような格好をしておりますが、この運動もうれしいことに広がりが出てきました。ことしは特に政府、国会、各自治体で広まっています。
区においては昨年も「夏は軽装で仕事を、冷房温度は二十八度」という呼びかけを庁内でしており、その「軽装」に「上着を脱ぐこと」、「ノーネクタイ」が許容範囲として含まれているとの話ですが、現実を見るとノーネクタイが広く実施されていたとは思えません。それは、やはり管理職が範を示し、率先してノーネクタイでの仕事を行わない限り、部下も遠慮してそれを実行しにくいのではないでしょうか。その結果、ネクタイをした男性に合わせた冷房の温度管理が行われ、女性にとっては寒過ぎる温度、エネルギーの浪費となっていたように感じます。
そこで、ことしは昨年より一歩踏み込んで、管理職が率先してネクタイをつけずに仕事をし、区役所全体にその運動を広げていってはいかがでしょうか。もちろん、節度のある服装の範囲内でなければならず、そうでない服装は一方で正していくことは言うまでもありません。見解を伺います。
最後に、環境にやさしい乗り物である自転車の利用しやすい環境づくりをすることも必要ということについてお聞きいたします。
左側通行の徹底遵守等マナー向上を呼びかける一方、自転車が安心して走れる道路整備を区として心がけるべきではないでしょうか。例えば、車道に自転車道の整備が可能と考えるのはドナウ通りです。現在のドナウ通りは歩道の中に自転車道が設置されていますが、こうした形は歩行者と自転車の混在を招くのは明らかであり、現在の状況は構造上の不備があり危険と言わざるを得ません。現に、私の目の前で自転車道を歩いていた歩行者を避けた自転車同士が衝突した事故も起こりました。
一方で、LaLaテラス前のドナウ通りは、違法駐車を防ぐため、週末を中心に車道左側にコーンを等間隔で並べており、その空間はデッドスペースとなっています。そういう状態を見ました。それならば、違法駐車防止を兼ねてドナウ通りの車道左側を自転車道とし、自転車の町荒川区にあるべき姿のモデル自転車道にしてはどうでしょうか。
今後のまちづくりにおいては、歩行者、自転車、自動車の明確な区分が不可欠です。そのため、歩道内ではなく車道側に自転車道を整備するという観点を今後の道路整備、まちづくりに欠かさないよう要望したいと考えますが、いかがでしょうか。
また、さきの予算特別委員会で私が質問した際に、前向きな答弁がなされたのですが、いまだ実現されていないことで、民間も含む区内の駐輪場の情報をすべて区が集約し、ホームページ等で場所や定期利用の空き状況、料金等を公開することも駐輪場の利用促進、違法駐輪減少、自転車利用の環境整備の一つとなると思います。また、駐輪場を道路の付属物として認め、歩道を駐輪場として活用することが可能となったことし四月の法改正を踏まえて、主要駅前以外でもコインパーキング形式の民間小規模駐輪場を歩道と民有地等を活用し、民間企業の協力を得ながら整備を進めるべきと考えます。区営の駐輪場整備だけにこだわらず、例えば小台の電停前や町屋駅の都電通り沿いなどの民有地、歩道を活用してのコインパーキング形式の駐輪場整備を民間企業と土地所有者の間を区が取り持って進めることも検討されてはいかがでしょうか。
以上、大きく四項目にわたってお聞きいたしましたが、「区政は区民を幸せにするシステム」という言葉に沿うなら、積極的な答弁が返ってくるものと期待しておりますので、よろしくお願いいたします。
議長 (鳥飼秀夫君) 残り二十五分です。答弁につきましては時間の範囲内で行われるよう配慮願います。
〔区長西川太一郎君登壇〕
区長 (西川太一郎君) 小坂英二議員の質問にお答えいたします。
区民サービスの一層の向上を目指して、「区職員が誇りを持って働ける環境づくり」に関する御質問でございました。
私は、御指摘のとおり、「区政は区民を幸せにするシステムである」というドメインを掲げて、これを推進するために努力をいたしているところでございます。このシステムが十分に機能するためには、これを支える職員が誇りとやりがいを持って職務に励み、持てる力を存分に発揮し、いわゆる期待値以上の仕事ができるよう、各種任用・給与制度や能力開発の場をつくっていく必要があると考えております。
現在、国におきましても給与制度等について検討されておりますが、こうした動向を踏まえ、今後、区職員の給与制度についても地方公務員法の趣旨も尊重し、「頑張った職員が正当に報われる制度」としていきたいと考えております。
また、職員の福利厚生制度や各種手当の支給に当たっては、主権者である区民の皆様の理解と納得を得られるものでなければならないと考えております。
ただいま小坂英二議員からいただきました御指摘は、よりよい区政を築くための非常に重要な御意見であると存じますので、その趣旨を今後の見直しに生かしてまいりたいというふうに考えております。
次に、次世代に責任を持てる環境対応の充実について、私から御答弁申し上げます。
私は、京都議定書の目標達成に向けて、区が二十三区をリードするぐらいの気持ちで臨まなければいけないと常々職員に言っているところであります。
個人的なことを申して恐縮でありますが、私は地球温暖化防止のための京都議定書が採択されました平成九年の国連気候変動枠組み条約第三回締結国会議、いわゆるCOP3に参加をしたほか、環境基本法の制定にもかかわるなど、これまで環境問題と深くかかわり、関心を持って行動してまいりました。
去る二月十六日の京都議定書発効の際には、私の提案により、二十三区が共同で温暖化対策に取り組むことを宣言するなど、京都議定書の目標達成に向けて、二十三区の先頭に立って積極的に取り組んでいるところでございます。
区における具体的な取り組みといたしまして、本年度は、小学校の校庭の芝生化の拡大、道路の遮熱性舗装等を実施いたします。さらに、区の環境教育推進モデル校である第二峡田小学校に、究極のクリーンエネルギーと言われ、首相新公邸にも設置された燃料電池を先駆的に導入し、環境学習にも積極的に取り組むことといたしております。
このような先進的な取り組みに加え、特に家庭生活から排出される温室効果ガスがふえ続けていることから、区民の皆様がふだんの暮らしの中で楽しみながら継続して環境に配慮した行動をしていただけるよう、普及・啓発活動にも力を入れてまいります。
また、このような取り組みを進めるに当たりまして、全庁的な推進体制を整え、総合的・計画的に実施してまいります。
今後とも、かけがえのない地球を次世代に責任を持って引き継ぐために、荒川区が二十三区のトップランナーとして、京都議定書の目標達成に向け、積極的に取り組んでまいる所存でございます。
これ以外の御質問につきましては、関係理事者から答弁をいたさせます。
〔危機管理対策室長裸野和男君登壇〕
危機管理対策室長 (裸野和男君) 震災対策における課題のうち、四点についてお答えいたします。
最初に、災害弱者への重点的取り組みについての御質問にお答えいたします。
自力で避難することが困難な高齢者や障害者など、いわゆる災害弱者と言われる方々は、地震や火災などの際にはより被害を受けやすい状況にあります。
そこで、災害弱者への支援が可能なように、「支えあい見守りあいネットワーク事業」を実施し、本人や御家族の方の御希望を伺い、台帳を整備しております。
プライバシーに配慮しながら、今後とも震災から災害弱者を守るため、地域の方々がお互いに力を合わせて助け合う体制を整備するとともに、災害時の被害を防止するため、家具転倒防止器具の設置などについても、「支えあい見守りあいネットワーク事業」の実施と合わせ、必要な対策について積極的に検討してまいります。
次に、防災センターの活用についての御質問にお答えいたします。
防災センターには、一階に防災意識啓発のための展示室と、四階には六十名規模の会議室を備えております。
今後、防災センターが震災に対する意識啓発の場としてさらに活用されるよう、防災に関する事業を充実させ取り組んでいく考えでございます。
そこで、御質問の親子防災教室など防災に関する講座の開催や、「ボランティアコーディネーター」、「防災リーダー」の育成などについても検討してまいります。
また、避難所となる区内小中学校を利用した宿泊訓練の実施、あるいは復興市民組織の育成についても、今後、積極的に検討してまいります。
続きまして、発災後の避難所、仮設住宅等についての御質問にお答えいたします。
避難所につきましては多数の方が利用することが想定されます。したがいまして、きめ細かなルールを定め、あらかじめ周知しておくことが震災直後の混乱時にもスムーズな避難所運営を行うために重要であると考えます。この点につきましては、今後、多くの方の意見をお聞きしながら検討してまいります。
また、仮設住宅の運営につきましては、入居基準を定める東京都とも協議してまいりたいと考えております。
さらに、避難所となる学校等の安全性の確保につきましては、避難された方がガラスの破片等で負傷されることのないよう、教育委員会とも十分調整し、必要な対策を講じていく所存であります。
最後に、ホームページで詳細な防災情報を日ごろから開示すべきとの御質問にお答えします。
近年、インターネットの普及により、ホームページが区民の皆様にとって身近な情報媒体となっており、自宅にいながらあらゆる情報が入手できる状況になってきております。
区といたしましては、今後とも区民の皆様のニーズを把握し、ホームページ等を通じて、防災に関する適切な情報、必要な情報を可能な限り発信していきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
〔教育長川〓祐弘君登壇〕
教育長 (川〓祐弘君) 「総合的な学習の時間」における「防災教育」の取り組みについての御質問にお答えします。
各学校では、緊急時の避難経路、避難方法など、防災教育に取り組むとともに、中学校では、希望する生徒に救命講習会を受講させるなど災害時に備えた指導を実施しております。
災害発生時は、まず自分の生命を守ることが最優先ですが、被害に遭った方々の救援のために貢献できる実践力を身につけるとともに、生命の大切さを尊ぶ心を醸成する教育も大切だと考えています。
今後、各学校において「総合的な学習の時間」を含め、あらゆる教育活動を通して防災教育に取り組むことができるよう検討してまいります。
次に、学校の再配置についての御質問にお答えいたします。
子供たちが互いに切磋琢磨し、その能力を十分に伸ばしていける活気に満ちた教育環境を整備する上で、各学校が適正な規模を確保することは大変重要な課題であると認識しております。
教育委員会といたしましては、区内の小中学校における適正な規模の確保と適正な配置を確保していくための方策について検討が必要と認識しております。そのために、今後の児童・生徒の就学動向や再開発の具体的な計画を的確に把握するとともに、その影響について十分な分析と検討を重ねていく所存でございます。
次に、学力向上に関する御質問にお答えいたします。
教師の指導力が子供たちの学力の定着を図る上で大きな影響を及ぼすことから、今年度、教師の研修体系を新たに整備し、教師の指導力を向上させることに力点を置いて現在、取り組んでいるところでございます。
御提案いただきました各地で実践されているさまざまな学力向上の取り組みについては、教育委員会といたしましても、今後、研究を深め、これまで区内の学校が取り組んできた学力向上のための取り組みの成果を踏まえつつ、本区の実態に即した新たな学力向上のための施策を検討してまいりたいと考えております。
次に、安全対策に対する御質問にお答えします。
御提案のCAPプログラムは、連れ去りや暴力から身を守るために効果があると聞いておりますが、教育委員会といたしましても、児童・生徒がそうした危険から回避できる能力を身につけることは、これからを生きる子供たちに求められる大切な力となると認識しており、十分に調査し、研究してまいりたいと考えております。
本区におきましては、昨年度から全校で、警察の協力を得ながら、地域、保護者の参加のもとに、犯罪被害防止などを目的とした「セーフティー教室」を実施しております。
今後につきましては、こうしたプログラムの利点を見きわめながら、子供たちにとって効果的な安全教育のあり方について、学校とともに考えてまいります。
最後に、地域に開かれた学校に関する御質問にお答えします。
本区の小中学校におきましては、従来から地域の方々が会議室等に御利用いただける部屋を地域開放室、多目的教室等の名称で設置しております。土曜日や日曜日におきましても機械警備を部分的に解除して、多くの学校で音楽室や家庭科室などを御利用いただいております。
学校施設の地域開放につきましては、今後も引き続き地域の皆様に御利用いただけるよう努めてまいる所存でございます。
次に、尾久八幡中学校東側の防災公園予定地につきましては、区民利用についてこれまでも多くの方々からの御要望をいただいており、近隣の方々の御理解をいただく中で、学校が使用しない土曜日や日曜日につきまして地域のスポーツ団体等に御利用いただく予定で準備を進めているところでございます。
〔総合企画部長鈴木尚志君登壇〕
総合企画部長 (鈴木尚志君) 区職員が誇りを持って働ける環境づくりに関する個々の御質問にお答えいたします。
まず、職員の福利厚生制度につきましては地方公務員法に定められているところでございます。
厚生制度の一つである互助事業につきましては、二十三区が共同で設置している互助組合と、各区が独自に設置している「互助会」がございまして、二重の補助をしているのではないかとマスコミ等で指摘されているところでございますが、互助組合と互助会は適切な役割分担のもとで職員の福利厚生を担うべきだということで、区長会におきましても互助組合のあり方を重要な問題ととらえまして、現在、見直しの検討を進めているところでございます。
御指摘のように、スケールメリットを生かして事業展開できる互助組合は存続させて、区の互助会につきましては親睦団体として会費のみで運営するという方法も一つの選択肢であろうと考えてございます。
本区におきましても、四月から庁内の検討会を立ち上げまして、互助組合と互助会の役割分担、他の自治体の動向や民間企業の福利厚生事業などについて検討しているところでございますが、他区と比べましても本区におきましてはかなり見直しは進んでいるのではないかと考えているところでございますが、今後、区長会のこうした検討結果も踏まえまして対応していく必要があるというふうに考えているところでございます。また、区民の皆様にも納得していただけるように、今後、適切に対応してまいります。
さらに、厚生事業積立金についてでございますが、御指摘のとおり、区の補助金を上回る積立金があるということでございまして、今後、区からの補助金についても検討してまいりたいと考えております。
情報公開等につきましても、議会並びに区民の皆様にわかりやすくお示しするべきことは当然でございますので、今後とも工夫を重ねてまいりたいと考えております。
また、各種手当についてでございますが、今後とも時代の変化等を踏まえまして、区民の皆様に御理解が得られるものとなるようにさらに見直しを進めてまいります。
次に、定期昇給など給与制度についてお答えいたします。
民間企業におきましては、既に終身雇用を前提とした給与体系から成果主義による給与制度へと変化してきております。国家公務員におきましても従来の給与制度を見直す動きがあると認識しております。
区におきましても、地方公務員法の趣旨を基本といたしまして、これまで以上に成果や努力に応じた給与制度とすべきであるというふうに考えてございます。したがいまして、毎年ほぼ全員について一律に行われております現在の定期昇給制度などにつきましても、今後検討すべき重要な大きな課題であると認識しております。
現在の給与制度のうち、二十三区統一事項で改善が必要なものにつきましては区としても積極的に発言し、区独自でできるものにつきましては他区の先駆けとなり、「努力し、実績を上げた職員が正当に報われる制度」となるように見直しをしてまいりたいと考えております。
次に、時間外手当についてでございます。
最少の経費で最大の効果が得られるよう、まず何よりも効率的な事務執行によりまして時間外勤務そのものの縮減を図ることが基本であると考えております。その上で、やむを得ず発生した時間外勤務につきましては、適切に手当を支給すべきことは当然のことであると考えております。
今後とも、より効率的な事業執行によりまして時間外勤務の縮減を図るとともに、具体的な手法も含めまして、適切な時間外手当の支給に努めてまいります。
また、多岐にわたる区民ニーズに的確に対応するためには、多様な資質を有する職員がそれぞれの専門性を十分に発揮して、効率的、効果的に区政を推進する必要があると考えておりますので、こうした観点から、今後おのおのの職場実態に応じまして、任期つき職員の採用ですとか人材派遣の活用等、多様な雇用形態の導入を図っていきたいと考えております。
〔保健福祉部長細川えみ子君登壇〕
保健福祉部長 (細川えみ子君) 急な託児を必要とする場合の支援に関する御質問についてお答えします。
区内で子育てをしている方々がいざというときでも安心して子育てができるよう、緊急時に子供のお世話ができる制度を充実させていくことは重要であると考えております。
現在、昼夜にわたり子供を預けられる施設が区内にないことから、本年三月に策定した荒川区次世代育成支援行動計画では、親の急病等のときに一定期間、子供を預けられるショートステイ事業をハイツ尾竹で平成十八年度を目途に開始することを位置づけたところでございます。
また、冠婚葬祭、社会活動、リフレッシュ等で子供を預けられる一時保育事業に対するニーズは大きいものと受けとめております。そのため、一時保育事業につきましては今年度予算に計上し、現在、専用保育室を二カ所の保育園で設ける等、年度後半の実施に向けた準備を進めているところでございます。
〔環境清掃部長緒方清君登壇〕
環境清掃部長 (緒方清君) 私から夏の軽装運動を管理職が率先して実行し、区役所全体に広げることについての御質問にお答えいたします。
区では、荒川区役所環境配慮率先行動計画を定めた平成十三年度から地球温暖化を防止するための夏の省エネ対策を実施してまいりました。
区では六月十五日から夏の省エネルギーキャンペーンを行います。冷房時の室内温度が二十八度を下回らないようこまめな温度調節に努めるとともに、節度ある服装で涼しく効率的に働くことができるよう取り組んでまいります。
ノー上着、ノーネクタイなどの取り組みにつきましては、「上司がやらないと、部下がやりにくい」などの意見や報道もございます。
区といたしましても、幹部職員が率先して実行し、夏の省エネを区役所全体で推進してまいる所存でございます。
〔土木部長倉門彰君登壇〕
土木部長 (倉門彰君) 最後に、自転車の利用しやすい環境づくりに関する御質問にお答えいたします。
地球温暖化の防止が求められている現在、環境にやさしく、健康にもよい自転車は、鉄道やバス同様、重要な都市交通の一つとして位置づけ、利用を促進していくべきものと考えておりますが、その一方で、最近、自転車による事故が激増しております。
警視庁によりますと、自転車による歩行者の事故は、ここ十年間で四・五倍にふえました。この原因は、自転車利用者のマナーの問題、そして歩行者と自転車が物理的に分離されていない道路構造に問題があると、議員同様、認識しているところでございます。区といたしましては、こうした問題を改善するとともに、環境にやさしい自転車の利用を促進する観点から、御提案の趣旨を踏まえ、歩行者と自転車が安全に通行できる道路づくりにつきまして、今後、交通管理者である警察とも協議しながら検討してまいりたいと考えます。
また、ホームページ等を活用した民間を含めた自転車駐輪場の位置、料金等の情報提供につきましては、自転車の放置防止にも有効であると考えますので、早急に実施してまいります。
さらに、小規模駐輪場の整備につきましては、御指摘のとおり、今回の道路法の改正により歩道上に設置することが法的に可能となりました。区といたしましては、駐輪場のない都電沿線などを対象にこの制度の活用を検討してまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
議長 (鳥飼秀夫君) 小坂英二君、残り二分です。
六番 (小坂英二君) 自席から失礼をいたします。
四項目にわたり、前向きな御答弁、まことにありがとうございました。
防災については、今回質疑した点以外にも、区役所庁舎の耐震補強等、取り組まなければならない点が山積ですので、そうした問題についても早急な結論を出していただくよう要望をいたします。
職員が誇りを持って働ける環境づくりについては、区長の改革への意気込みを感じました。今までの慣例、因習にとらわれることなく大胆な改革を二十三区全体に向けて提言されるものと期待しております。
教育については、お聞きした学力向上等とともに、大切なこととして、日本人が国家、社会、地域に誇りを持てるような教育を進めるべきであるということもつけ加えさせていただきます。
最後に、環境問題については、京都議定書の目標達成のために、区としても引き続きあらゆる努力、見直しをしていただきたいと思います。南太平洋の島国ツバルは、温暖化による海面上昇で国全体が水没しつつあり、国家存亡の危機に立たされていることからわかるように、残された時間は限られております。広い視野を持ち、その上で地域でできることに地道に取り組んでいくことが地方自治体、地方議会の役割であると考えており、そのために私も不断の努力をしてまいります。
以上をもちまして質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
議長 (鳥飼秀夫君) 四番相馬堅一君。
〔相馬堅一君登壇〕
四番 (相馬堅一君) 日本共産党区議団を代表して、質問をいたします。 西川区長は、「区政は区民を幸せにするシステム」と繰り返し発言をされております。また、二月の予算特別委員会では、「法の網からこぼれる弱い立場の区民を救うのが区の仕事」だとも答弁をされました。その区長の言明を真摯に実行することを強く求め、区長の基本認識などを質問していくものであります。
住民税、所得税定率減税の段階的な廃止、老齢者控除、配偶者特別控除の廃止、公的年金課税強化などで国民負担増は七兆円と言われております。
一例を挙げますと、百八十万円の年金暮らしの方で、所得税課税の強化と住民税非課税から課税に、さらに国保、介護保険料がそれに伴って値上げ、住宅費やシルバーパスの有料化などの影響額を合わせますと年間二十万円を超えると試算をされた方がいらっしゃいます。将来不安から消費も落ち込み地域経済も深刻ですが、このような中で、今、国会審議中の「介護保険法改定」、「障害者自立支援法案」、さらに生活保護費の削減などの区民生活への影響について区長の見解を求めるものであります。
まず第一に、介護保険法改定であります。
政府は、要介護認定者が拡大するもとで、介護給付の抑制に乗り出しました。介護保険に新たに「介護予防事業」を導入し、これまでの要支援、要介護一認定の軽度のお年寄りのうち百五十万から百六十万人の方をデイサービスや家事援助など介護給付から排除をし、筋トレなどの予防事業サービスしか受けられないように今しようとしております。
デイサービスに通って元気を回復されている方、ヘルパーさんが来て掃除や食事づくりをしていただいているからこそ、通院や散歩に頑張り、身体機能が改善をしている多くの方々がいることを無視して、現状の介護サービスの提供は身体機能を弱めると決めつけております。「自立支援」といいながら特定の予防サービスしか使えないというのでは「元気で長生き」に逆行することになります。
そのほか、施設も通所サービスも居住費と食費が保険外にされようとしており、早速デイサービスのお昼代値上げの検討も始まっています。また、特別養護老人ホーム入所で年金額より負担が多くなるお年寄りも出てまいります。
しかも、これらの財源については、予防事業が介護保険内に入るとともに、その計画立案、相談などは高齢者の負担がふえる仕組みになっています。また、地域支援事業を行う自治体が利用者から新たな利用料を請求することにもなります。
これまでも福祉サービスの国庫負担は二分の一でしたが、介護保険制度になって四分の一負担に削減をされました。一方で、自治体の負担増と、高齢者を初め国民の「介護保険料」の負担増が続いていくことになります。せめて介護保険財政国庫負担、現状の二五パーセントを引き上げる必要性があると考えますが、いかがでしょうか。今後の一号被保険者の介護保険料予測を明らかにするとともに、ぜひ区長の見解を求めたいと思います。
次に、障害者自立支援法案による応益負担は、低所得の障害者の命と暮らしにかかわるものであります。関係団体の深刻な声を受けて、区長として反対の態度表明をすることを求めたいと思います。
この法案は、障害者福祉サービスの支援費の財源不足を障害者に一割負担を求めようとするものであります。しかも、法案の内容の多くを政省令にゆだね、政府答弁からは、これからの障害者の地域生活が果たしてどうなるのか明らかになりません。
対象者の谷間の問題や移動介護の財源確保の問題、長時間サービスが必要な重度障害者の包括支援サービスも深刻な不安が出されております。地域の中で障害者がどのようなサービスを使いながら生活をしているのか、実態把握も不十分なまま、当事者不在で制度をつくることは許されていいはずがありません。
また、介護保険との整合性から障害者医療も一割負担にしようとしておりますが、診療の抑制、治療、服薬の中断が心配です。介護保険利用料は将来二割から三割負担が検討をされておりますが、負担の整合性論は、結局、負担増の悪循環が待ち受けているのではないでしょうか。
ある施設で入所中の男性ですけれども、重度知的障害、強度行動障害、自閉症があります。収入は月八万三千円の障害基礎年金のみです。現在は施設の居住費と食費で月四万八千九百円ですが、法案が成立すると、利用料の一割、二万四千六百円に食費が四万八千円、光熱水費一万円を合わせて、実に八万二千六百円の負担になります。年金は四百円しか残りません。さらに、公費医療費負担制度で、現在の医療費の五パーセントが一〇パーセント負担になります。
障害者の所得保障も確立せず負担増を求めることはサービス利用の抑制につながります。障害者の命にもかかわります。区長としての態度表明をぜひ求めたいと思います。
第三に、生活保護世帯の生活費の引き下げも極めて厳しいものがあります。
昨年度、民間消費支出の統計を用いて、生活扶助費を一律〇・二パーセント引き下げました。また、重度障害者加算、家族介護加算の〇・三パーセントの削減、そして制度発足以来初めて老齢者加算を昨年度、約八千円引き下げ、段階的に廃止であります。さらに、今年度、母子加算が十五歳以上の子供一人当たり約八千円引き下げられ、今後三年間で二万三千円程度削減されようとしております。さらに、生活費の基礎額を年齢階層を変更し、幾つかの階層で減額になります。特に、十五歳から十七歳の年齢階層では約五千円の引き下げになります。しかも、多人数世帯とされる、ほとんど子育て世代ですけれども、三年間で一律四人家族ですと五パーセント削減、五人家族ですと一〇パーセント基礎額が削減をされます。さらに、ゼロ歳児に適用の人口栄養費、ミルク代約一万二千円も廃止であります。その上、身近に激励すべき自治体もいろいろ支援を断ち切ってまいりました。東京都の盆暮れの見舞金一人世帯でささやかですが三千八百五十円、これまでことし廃止をしてしまいました。
政府の政策によって高齢者の負担増と年金を目減りさせておいて、低所得者の消費が落ち込んだことを理由に国民生活の最後の命のとりでである生活保護費を削減する。必要最低限の生計費保障など全くお構いなし。これでは悪循環の切り捨てを進めていくことになるのではないでしょうか。最低限、憲法にうたわれた生存権保障すら投げ出す弱い者いじめと言わなければなりません。
「自立支援」を合言葉にして介護も障害者福祉も生活保護も国の責任を切り縮めている、こんな出口のないやり方しか本当にないんでしょうか。
暮らせる年金に改善するなど国民の所得保障を行い、生存権を守る社会福祉の充実こそ必要であります。それが政治の役割だと訴えたいと思います。消費税導入をして以来この十六年余り、百五十兆円以上の消費税を国民は負担をしてまいりました。お年寄りのため、社会福祉のためと言ってきた消費税は一体どこに消えてしまったのでしょうか。これまで法人税減税と高額所得者の減税分見合いがちょうどこれに当たります。まさにその穴埋めに回った勘定です。法人税減税はそのまま継続をしておりますけれども、トヨタなどは年間一兆円以上の経常収益を上げ、ここ数年、毎年五千億、六千億円の内部留保を繰り返しております。その雇用は青年労働者を中心に派遣や請負の低賃金で企業利益のみが優先されるような事態です。一方で、国民生活の最低限のセーフティーネットもつくれない社会、これは異常ではないでしょうか。
税の集め方と使い方が間違っていると言わなければなりません。財政が大変だから、そう言われて我慢している高齢者や低所得の区民に、これ以上の痛みと我慢の押しつけはやめるべきです。蓄えが底をついたらどう生きていけばいいのか、現に命がけの不安を抱いている区民が少なくありません。区民を幸せにする真摯な答弁をぜひ区長の見解として求めたいと思います。
そして、具体的に幾つか実施すべき対策を求めたいと思います。
一つは、かねてから要求しておりますが、介護保険料の減免制度を拡充すること。現状の所得基準、貯蓄基準は全く実情に合いません。答弁を求めます。
第二に、介護度の低い方でもヘルパー派遣の必要な高齢者にサービスの一律打ち切りは行わないことを表明していただきたいと思います。
第三に、低所得世帯や生活保護世帯に対する暮らしを支える具体的な激励策、経済給付事業などの支援策の検討を求めたいと思います。御答弁をいただきたいと思います。
次に、南千住東部地域の保育園、学童クラブ、幼稚園、小学校対策について伺います。
汐入地域を中心に住宅建設が進む一方で、子供やお年寄りの施設など必要な整備が後手に回ってきたことを繰り返し指摘をしております。胡録神社隣の保育園建設も一月開設とおくれておりますが、さくら・とちのき保育園で三割増しで入所をさせたり、第二南千住保育園にまで暫定クラスの設置が必要になり、ふれあい館の学童クラブも百名を超え、幼稚園、汐入小学校も限界を迎えております。このような事態は自然に起きているわけではありません。住宅建設にあわせた最低限の施設整備の荒川区と東京都の責任が果たせなかったのであります。区は、子供たちの増加は一時的なものと言っていますけれども、確かに高齢化が進むことは予測されます。しかし、だからといって、今、子育てに必要な施設を粗末にしていいはずがありません。一度しかない子育てを大事にする姿勢をしっかり示すべきだと思います。集合住宅が建ち並ぶ汐入や南千住四丁目に、例えば厚生労働省が言うような地域密着型の介護施設を今後どのようにつくるつもりでしょうか。
それこそ貴重な空地を介護や子育てに生かす計画化が急がれております。その点からも、汐入地域に拠点としての介護施設を設置することは特段重要だと思います。
そこで、これまで防災再開発の中で地元の協力を本当に長い間求めて、開発が進められていながら実現していないコミュニティセンター用地の活用を提案したいと思います。そもそもこの開発自体は東京都が実施主体であります。関連住民施設の整備は東京都の責任でもあります。そこで、空地になっているコミセン用地を特別養護老人ホーム用地として東京都に提供を求め、事業者を募って建設に踏み切ることを求めたいと思います。その際に、事業者に、学童クラブ、ふれあい館機能を持たせた複合施設として建設することを提案したいと思います。それは後年の高齢化にも対応することが可能な施設となると思います。
また、今後の汐入小学校の児童増加予測とその対策はどうなっているのか、明らかにすることを求めます。
また、児童数が増加をし、一学年四クラスがオープン教室でL字型に並んでいる汐入小学校では、当初の一学年二クラス程度からいよいよ四クラスの学年がふえ、場合によっては総勢百五十人を超える子供たちが学年の共通ホールを囲んで響き合うようなことになります。必要な緊急対策として汐入小学校の教室間の遮音対策を実施することを緊急に求めます。答弁をお願いします。
次に、政治倫理条例制定などについて伺います。
引き続きダブル汚職と藤澤前区長が持ち込んださまざまな恣意的な行政執行の転換が求められていると思います。西川区長のもとでつくられた不正防止監や委員会がどのように機能するのか、今後、見据えていきたいと思います。
区として真相究明が独自の立場で必要なことはいまだに変わりはありません。区長の決意を求めるとともに、今後も区政の刷新に必要な調査と報告を求めます。あわせて、特別職や職員、議員の政治倫理規定や口ききの文書化制度、公益通報制度などのその後の検討状況を明らかにして、具体化することを求めたいと思います。お答えをいただきます。
次に、区の入札制度改善の方向性が混迷をしているように思います。あつものに懲りてなますを吹く状況になっているのではないでしょうか。荒川区の入札契約について緊急改善を求めたいと思います。
入札契約制度の改善として区は、地元優先の地域要件をつけた一般競争入札を前提とすることにしています。あわせて、徹底して業者と顔を合わせない電子入札の登録などが進んでいます。それによって競争性は担保されるかもしれませんが、一方では、区内業者間での厳しいたたき合いが起き、予定価格に対して低落札が相次いでおります。この間、事件の影響から、工事発注を慎重にしたことで関係事業者の営業に二重の影響も与えたようであります。
工事、請負などの落札を見てみますと、例えばサンパール荒川の機械設備維持、清掃委託、それぞれ最低価格で設定をいたしました予定価格の八〇パーセントぴったりで落札をされております。それ以下の金額を入れた業者もあります。その他区役所本庁舎関係では、落札率が電話交換六四・九パーセント、巡視警備六四パーセント、清掃は九四パーセントですが、設備機械維持七二パーセントとなっています。物品購入では五〇パーセントを切ったり、工事、委託などでは六割、七割台の落札がメジロ押し。果たしてこのような低価格落札で落札者にしても適正な利益が出るものなのでしょうか。特に請負はほとんどが人件費ですから、利益を確保しようとすればしわ寄せは労働者にいくことになります。人件費のダンピング状態はないのか、契約履行をしっかり果たしているのか、危惧されるものであります。
そこで、第一点目ですけれども、入札に当たって一定の競争性を担保しつつも区内業者支援を徹底すること。物品購入契約に当たっては、区内業者の適正利益を考慮した上で最低価格制限のあり方に改善すべきだと思います。また、請負・工事契約に当たっても、安定的な事業執行や資格者の確保に必要な「契約労務単価」を請負業者に明示をし、その励行を求めること。労働者の賃金を確保した上で最低制限価格の設定を行うように求めたいと思います。同時に、低落札事案について履行状況調査を実施し、適正な契約の執行と区民サービスの低下を引き起こさないよう区の責務を果たすことを求めたいと思います。答弁を求めます。
具体的に学校給食の委託状況を伺ってみたいと思います。
藤澤前区長の事務所代表者の企業が指名選定基準緩和のもとで区の契約にかかわりました。必要な営業年限をクリアしていないと私は過去追及をいたしました。今年度、入札状況を見てみますと、七中の委託を株式会社CTMサプライが予定価格より五百万円低い七三・四パーセントの低率で落札をしています。
そのほか、株式会社シダックスが今年度、一社で一気に三つの学校の給食委託を落札しております。資格者の確保ができているのかどうか、ここでも危惧がされます。実はシダックスのハローワークでの求人票を見てまいりましたけれども、五月の半ばに赤土小、九中における調理師を募集しております。求人票によりますと、調理師資格を条件にしておりますから、恐らくパート調理ではなく、チーフあるいは副チーフの有資格者の募集と見えます。この時期に募集をしているのは、四月までに集められなかったのか、新年度はいたものの人がかわってしまったのか、どちらかではないかと見受けられます。しかも、求人票では月給ではなく日給で募集をかけています。給食委託では、チーフ三年、サブでも一年の経験を求めております。日給で募集をするというのでは、経験基準を満たすことができるのか、大変不安と言わなければなりません。
現在の給食調理は栄養士さんが防波堤で成り立っております。業者が変わると、多くのところで最初の一年間は栄養士さんによって手とり足とり指導する異常事態、二年目、三年目で落ちつきを取り戻し、四年目、五年目は一定安心できる状態。ところが、制度見直しでことしから継続五年契約を三年で入札に短縮をいたしました。競争性を担保する意図かもしれませんが、現状の栄養士さん頼みの調理状況のもとで、この変更はさらに栄養士さんの負担をふやし、事業の不安定さを増すばかりであります。区費栄養士は非常勤で超過勤務がそれこそ常態化しているわけですから、二重に問題だと言わなければなりません。
まともな給食ができて、まともな保守管理がされて、事業が提供された上で競争があるのであって、安かろう悪かろうといった入札結果を招いているとしたら、区としての責任で是正すること、また、特に学校給食の委託基準を見直すとともに教育委員会として給食業務の履行確認に責任を果たすことを強く求めたいと思います。
さて、サンパール荒川はACCが区から運営を委託し、そのもとで現場にいるのは民間の業者が責任者として全体をコーディネートしております。その下に実際の管理、運営、保守、清掃などを実施する業者が多数、再委託でかかわっております。
ふれあい館でも指定管理者制度で、例えば西尾久では日本デイケアセンターが全体の区との協定締結の相手方になっていますが、機械の保守や清掃などについては再下請けをしております。このような複合的、重層的な運営体制は何を引き起こしているのか、しっかり見る必要があるのではないでしょうか。本庁舎の機械管理委託でも、新光ビルから仕事が再委託されていた事実なども事件があって初めて区に届け出が出されるような状況もありました。実際にどこが仕事をしているのか、荒川区として把握し切れない状況もあるのではないかと危惧をいたします。
また、サンパール荒川は建設時から三十年が経過をしておりますが、聞いてみますと、通常どこのマンションでも給排水管は八年から十年で大規模修繕ですが、この間、平成四年に入り口などの外壁の大規模修繕をやった以外、取りかえも行っていない。しかも、全体としての大規模修繕計画はどうもないようであります。空調設備やこれを支えるモーターですとか、あるいは非常用発電機、あらゆる設備が三十年間、大事に大事に使われてきております。
このような集人施設の大規模改修などは閉館を伴い、大変難しい点があるとは思います。しかし、機械設備や駆体が一気に老朽化したりダウンしたりすれば、即大ホールでコンサートはできない、集会室も使えない、区民サービスに直結をする問題であります。区の手を離れた重層的な委託構造が施設の保全計画や計画的なリニューアルを妨げ、その日暮らしの状況を生んでいるのではないでしょうか。将来の区施設が一斉にこういう中でダウンをするようなことがないのか、大変心配であります。
そこで、サンパール荒川を初め区有施設の維持、保守、管理、計画修繕に区の責任が果たされているのか、安上がりの委託ありきや指定管理者任せでは施設の保守や区民サービスにも影響を与えるのではないか、大変危惧をいたします。区の見解を求めます。(拍手)
〔区長西川太一郎君登壇〕
区長 (西川太一郎君) 相馬堅一議員の御質問にお答えを申し上げます。
初めに、職員の適正な職務執行を確保するための制度等の検討状況に関するお尋ねにお答えをいたします。
私は、区政の信頼回復と荒川区の再生を目指して区長に就任をいたしまして、本日でまだわずか二百六日目であります。
先般、私は区長として「荒川区長倫理宣言」を行いました。この宣言において、私は、みずからの職務における倫理の確立と職員倫理の向上を図り、区民の幸せのために全身全霊を傾けて区政を行う決意を表明したところでございます。
御案内のとおり、区長にはあっせん利得罪法や公職選挙法の適用などがありますが、公平、公正で透明性の高い区政の実現に向けて、改めて私の姿勢を明確にするため、あえて「宣言」という形でお示しをいたしたものでございます。
お尋ねの検討状況でございますが、政治倫理条例につきましては、議会における御論議もあろうかと思われますので、現時点で私の発言は差し控えさせていただきたいと存じます。
また、他の制度等に関しましては、現在、最高検察庁の検事までお務めになられました岩下肇先生初め、不正防止委員会の各分野の識者の方々によって構成をされた当委員会で、実施方法や形態も含め、さまざまな角度から御論議をいただいているところでございます。
今後、区といたしましては、こうした不正防止委員会の議論を踏まえて、区議会の皆様の御意見もいただきながら具体的な方法を考えていきたいと思っております。
次に、荒川区の入札契約制度につきまして、御指摘をいただいたわけでございます。それについてお答えをいたしたいと思います。
私は、入札契約制度の改革を進めるに当たりましては、より公正、公平かつ透明な制度であるとともに、事業者による適正な競争が担保される制度として一般競争入札の導入や入札契約情報の公表等の改革を行ってまいりました。
また、区内産業の振興は、区の活力の向上に直結することであり、ひとり産業経済部に限らず、区政のあらゆる分野で積極的に支援していくことが重要であると考えております。
こうした観点から、今回の契約制度の改善に当たっても、一般競争入札の参加対象の決定において、区内産業に十分配慮した設定をいたしております。その結果、先ほども荻原豊議員にも同じ御答弁を申し上げましたことを繰り返して恐縮でございますが、平成十七年度の年間契約では、区内事業者を対象とした案件が前年度に比べ六パーセント上昇いたしました。今後ともこの姿勢を堅持していく考えでございます。
次に、契約の執行につきましては、契約を適正な価格で事業者と締結し、業務や工事を確実に履行させ、区民サービスを提供していくことが区政の重要な使命と認識しております。
したがいまして、低価格の事案はもとより、区が発注する契約のすべてについて、業務等の履行計画に従って、その各段階において適切な管理、指導、監督を行うことで、着実な事業実施を図り、区民の信託にこたえてまいる所存でございます。
さらに、契約履行時に適正な勤務条件や必要な資格者を確保していくことは大変重要なことでございまして、そのため、事業者に対して、労働基準法や最低賃金法、建設業法などさまざまな関係法令について遵守するよう、周知、徹底に努めてまいります。
これ以外の御質問につきましては、専門性を有する各理事者から御答弁をいたさせます。
〔保健福祉部長細川えみ子君登壇〕
保健福祉部長 (細川えみ子君) 介護保険に関する国庫負担率の引き上げなどについての御質問にお答えします。
このたびの介護保険制度に関する見直しの中には、介護保険法の基本理念である「自立支援」をより徹底する観点から、軽度者に対する保険給付について、現行の「予防給付」の対象者の範囲、サービス内容、マネジメント体制等を見直した「新予防給付」の創設と、要支援、要介護になる前からの介護予防を推進するとともに、地域における包括的、継続的なマネジメント機能を強化する観点からの「地域支援事業」の創設とが含まれております。これらの新たな事業を実施することにより、高齢者や要介護、要支援の皆様が少しでも長く元気で住みなれた地域で生活が続けられるようになるとともに、介護保険給付の急激な増加を抑制することにも資するものと考えております。
こうした事業実施に伴う効果を考えれば、一定程度の負担の増加は許容せざるを得ないものであり、一概に国庫負担率の引き上げを求めることは適切ではないと考えられます。さらに、国庫負担率の見直しは、介護保険制度における保険料と公費の負担割合を変更することとなり、こうした見直しは制度の大きな変更となることから、国レベルでの社会保障制度全体を見据えた検討が必要であると考えております。
また、第一号被保険者の介護保険料については、今後の制度見直しを取り込んだ介護保険サービス量などの将来予測が必要であり、第三期介護保険事業計画策定の中でお示ししたいと考えております。
次に、障害者自立支援法案に関する御質問にお答えします。
障害者自立支援法案は、障害者の地域生活と就労を促進し、自立を支援する観点から、これまでの障害種別ごとに異なる法律によって提供されてきた福祉サービスや公費負担医療等について、共通の制度のもとで一元的に提供する仕組みを創設することを目指したものでございます。
この法案は、現在開会されている国会で審議中でございますが、障害者保健福祉分野の大改革であり、サービス利用手続や基準の透明化、明確化、利用したサービスの量や所得に応じた定率負担等、障害者の方々に非常に大きな影響を及ぼすものと認識しております。
区といたしましても、昨年十月に、「改革のグランドデザイン案」として示されて以来、東京都を通じ、その課題について意見を述べてまいりました。また、本年五月二十五日には、特別区障害福祉課長会として、厚生労働省に対し、定率負担導入によるサービス低下の防止や地域の実態に即した個別減免の実施等について要望書を提出したところでございます。
今後も、国会での審議、また東京都の動向等を十分に把握し、障害者の方々にとってよりよいものになるように対応してまいりたいと考えております。
次に、生活保護費に関する御質問にお答えします。
今回の生活保護の見直しは、制度発足以来五十年以上が経過し、国民生活を取り巻く状況が大きくさま変わりした中で、生活保護制度が今後とも国民の安心を保障する最後のセーフティーネットとして役割を果たし続けるためには、制度のあり方や生活保護基準の妥当性について検討することが必要であるとの認識に立って、国が社会保障審議会のもとに設置した「生活保護のあり方に関する専門委員会」の検討結果を踏まえ実施されたものであります。
御質問にあった老齢加算については、六十歳代と七十歳代の消費水準を比較したところ、七十歳代の高齢者に加算すべき特別な需要がないことから、受給者への影響も考慮し、平成十六年度から三年をかけ段階的に廃止をすることが予定されているものであります。
また、本年度に実施された母子加算の見直しや多人数世帯の扶助費の適正化についても、一般母子世帯や一般低所得世帯の消費実態を精査し、比較検証を行い、均衡を図った結果であります。
同時に、被保護世帯の自立を支援するという観点から、これまで義務教育に限られていた被保護世帯の子弟の就学費費用を高等学校まで拡大したほか、技能習得費の引き上げなどもなされております。
区といたしましては、引き続き広く国民の理解、支持を得ながら生活保護制度を適切に維持していくために必要な見直しを図ったものであると考えております。
次に、介護保険料の減額制度についてでございます。
区では、平成十四年度から、介護保険料第二段階に属する六十五歳以上の第一号被保険者のうち、特に低所得の方を対象として区独自の介護保険料減額制度を実施しております。この減額制度は、生活保護受給者と同程度の生活水準であっても生活保護を受けずに頑張っていこうとされている高齢者の方に対しまして、その経済的負担を軽減し、自立への意欲を支援することを目的として実施しているものでございます。
このため、軽減後の保険料は、生活保護受給者等が対象である第一段階としており、対象となる方の収入額及び預貯金額の要件についても生活保護基準をもとに設定しているものであり、妥当なものと考えております。
なお、現在、国会で審議中の介護保険法改正法案では、現行の第二段階である住民税非課税世帯のうち、負担能力が低い層の方については保険料率を軽減する内容が盛り込まれておりますので、区といたしましては、このことも踏まえ、今後の介護保険料について検討してまいりたいと思います。
次に、今回の制度見直しにおいて、新たな予防給付の対象となる介護度の低い方について、現在利用している訪問介護などのサービスが利用できなくなるのではないかとの御質問にお答えします。
一般に介護度の低い方々の中には、下肢機能の低下や閉じこもりなどを原因として生活機能が徐々に低下していく、いわゆる生活不活発病の方が多く、そのような方に対しては生活機能の低下が軽度である早い時期から対応することによって改善が可能であるとされています。
このような趣旨から、平成十八年度の介護保険制度の改正においては、要介護度の低い方のうち、生活不活発病の方で機能改善の可能性が見込まれる方が新たな予防給付の対象として選定されることになるものと考えております。
新たな予防給付には、筋力向上トレーニングなどの新しいサービスが盛り込まれるとのことでありますが、御質問にありますような訪問介護や通所介護等の既存サービスについても、内容の見直しを行った上で新予防給付の中に盛り込まれるものとされております。
新予防給付の実施に関する具体的な基準等の詳細がまだ示されておりませんが、ホームヘルプ等の既存サービスが必要な軽度の高齢者について、一律打ち切りということではなく、さまざまな高齢者の状態に合った形で一定の配慮がされるものと認識しております。
次に、低所得世帯や生活保護世帯に対する支援策の検討に関する御質問にお答えします。
申し上げるまでもなく、生活保護制度は国がナショナルミニマムとして制度を創設し運営しているものであり、最低生活を維持するための扶助の内容や水準は国の責任において決定し、必要な対応がなされることを基本とすべきものでございます。
また、介護保険制度や障害者自立支援法における低所得者対策については、その制度をめぐる議論の中で検討され、現在、審議中でございます。
都内においては、既に都営住宅入居保証金の免除や上下水道料金の減免、さらには都営交通の無料パスの交付など、生活保護世帯の支援を目的としたさまざまな施策もとられており、税収の低迷が長期化する中で本格的な高齢社会の到来を控えている現在、低所得者や生活保護世帯に対する区独自の新たな金銭的給付や支援策を行うことは大変難しい状況にあるものと考えておりますので、御理解のほどお願い申し上げます。
〔都市整備部長荒川達夫君登壇〕
都市整備部長 (荒川達夫君) 白鬚西地区内のコミュニティセンター計画地等における特養ホームと子ども施設等の実現についての御質問にお答えいたします。
コミュニティセンター計画地等の活用につきましては、地元住民の方々からにぎわい性のある施設の実現要望がございました。このため、地元住民と都と区による「にぎわい施設検討会」を設置し、検討を行いました。その結果、スーパー銭湯やホームセンター、特別養護老人ホームなどの案が出てきております。
区といたしましては、こうした地元住民の要望を踏まえて、東京都とも協議をしてまいりますが、白鬚西地区の再開発事業では、民間事業者が進出する場合、土地を購入して施設を建設することを前提としておりますので、学童クラブや幼稚園などの子ども施設につきましては採算の面から実現は難しい状況であると考えているところでございます。
〔教育長川〓祐弘君登壇〕
教育長 (川〓祐弘君) 初めに、汐入小学校についての御質問にお答えします。
八街区、九街区及びリバーフロント工区における再開発事業の進捗により、汐入小学校の通学区域における児童数の増加につきましては、現在の概算見込みでは平成二十四年ごろにピークを迎えることになると予測しております。汐入小学校の校舎は、一学年四学級で、全体として二十四の普通教室を設置しておりますが、児童の増加により普通教室が約十教室ほど不足することが見込まれ、今後、新たに教室を増設して対応する必要があると考えております。
また、汐入小学校の校舎は、児童が自主的に学習する場として、広く使えるオープンスペースを設置することをコンセプトとして設計したものです。オープンスペースである三角形の学年ホールを活用して汐入小学校ではさまざまな特色のある学級活動を行っております。一方で、このオープンスペースに沿って普通教室がL字型に配置されているため、他のクラスの学習活動に伴う声などが遮断できない状況にあります。
今年度、多くの学年で三つまたは四つの教室を使用するようになり、教室間での遮音が新たな課題となってきておりますので、今後、状況を十分把握し、対応を検討してまいりたいと考えております。
次に、学校給食の業務委託に関する御質問にお答えします。
平成十七年度における学校給食調理業務の委託業者の選定に当たりましては、希望制競争入札による契約方式への変更とともに、入札実施により契約の公正性を確保するため、入札に移行する契約継続の期間を今後五年から三年に短縮したところでございます。
この希望制競争入札は、電子入札方式により行うため、参加資格要件を都内の自校調理方式による受託実績を有することに絞り込んでおりますが、業務責任者の資格、経験を初め、調理業務を円滑に行うことができるための諸条件につきましては、別に仕様書の中で詳細に規定しているところでございます。
このような手続を経て区と契約した委託業者が、関係法令はもとより、参加資格要件や仕様書の内容を遵守することは当然であり、教育委員会といたしましても、業務責任者の資格など委託契約の諸条件の状況を把握するとともに、日々の調理業務の履行状況について、学校長を通じ確認を行っているところでございます。
今後とも円滑な学校給食の実施に努めてまいりますので、御理解をお願いいたします。
〔経理部長藤田満幸君登壇〕
経理部長 (藤田満幸君) 契約等の三点の御質問にお答えいたします。
最初に、入札や契約の改善に関する御質問のうち、最低制限価格のあり方等に関する御質問にお答えします。
契約を発注する際の主目的は、競争性を確保し適正な価格とすること及び工事等の確実な履行を求めていくことの二点であると認識しております。このため、過度な価格競争から契約目的が達成できないといった事態を引き起こしてはならないと考え、これまでも最低制限価格制度を適用しながら適正な入札契約の執行を図ってきたところでございます。
御質問にありました最低制限価格の設定を業者の適正利益を担保する観点から行うべきとの考えにつきましては、事業者の利益は、履行の条件、業者の受注状況や手持ちの資材の状況など、さまざまな要素によって変わってまいりますので、こうした要素を尺度として最低制限価格を設定することは難しい面がございます。
そのため、現行の最低宣言価格の制度を活用することにより、なお一層適正な入札や契約の実現を目指してまいりたいと考えているところでございます。
次に、低価格で落札された業務等の履行状況の調査でございますが、区では、これまでも契約書や仕様書等に基づき、担当課の職員が業務等の履行状況の把握に努めてまいりました。
さらに、契約手続の最終段階となる完了検査に当たっては、業務等の全般について確認し、万一、問題があった場合には、手直しをさせる等の厳正な対応を行っているところです。
区といたしましては、契約、監督、検査という一連の契約手続を通して、確実な履行を担保してまいります。
最後に、区有施設の維持管理に関する御質問のうち、計画的な修繕についてお答えいたします。
区では、これまでも区有施設の維持管理及び修繕につきましては、それぞれの施設を所管する部署と技術部門の営繕課との連携により、計画的に実施してまいりました。
修繕を計画的に行うことは、突発的なふぐあいによる区民サービスの低下を防ぐことや区民の大切な財産である区有施設の長期使用を可能にするなど、その重要性は大きいものと考えております。
今後とも区有施設につきましては、建物に使用されている資材や設備等の耐用年数から適切な改修時期を想定し、長期的視点に立った計画修繕を行うことにより、区民サービスの維持、向上に取り組んでまいります。
〔地域振興部長三ツ木晴雄君登壇〕
地域振興部長 (三ツ木晴雄君) サンパール荒川の維持管理に関する御質問にお答えいたします。
サンパール荒川は、昭和五十年の改築以来、区民の芸術文化の鑑賞の場として、また区内各種団体の文化活動の拠点として、講演会やコンサート、各種行事、発表会、会合等、さまざまな催しに利用されてまいりました。
この間、平成四年には電気設備や外構、内装等について大規模なリニューアル工事を行うとともに、日常及び定期点検を通して毎年度、施設設備の補修、改善を行うなど、施設の適正な管理に努めてまいりました。
サンパール荒川につきましては、来年度から指定管理者制度による管理運営に移行するための条例改正を本定例会に提案させていただいておりますが、区といたしましては、御質問にありましたふれあい館を含め、今後とも施設の設置者として区が責任を持って維持管理に努めるとともに、必要な改修につきましても適切に対応してまいりたいと存じます。
議長 (鳥飼秀夫君) 残り一分です。
四番 (相馬堅一君) 区長自身から、今、区民の生活実態を踏まえて、この答弁をつくる際にも、本当に生活最低費用を割っているような区民が増大していることを認識して、少しでも区民を激励しようと、そういうような検討をしなかったのかと私は言いたいんです。区民の業者の方たちも、今、この過当競争の中で本当に深刻な声を寄せられています。ぜひ法の網から落ちこぼれる区民を守るといった言明を私は本当に求めたい。
あわせて、汐入の中で住宅に施設をつくるか空き地につくるか、どっちかしかないんですよ。計画もなくて、つくらないというだけ言っていたんじゃ何のための抜本対策なのか。それも予算特別委員会での区長の言明に反すると私は思うんです。時間があったら答弁してください。
議長 (鳥飼秀夫君) 時間はありません。済みません。またの機会によろしくお願いいたします。
以上で本日の質問は終わります。
この際、お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ散会いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
議長 (鳥飼秀夫君) 異議ないものと認め、そのように決定いたします。
次回の本会議は、明日九日午後一時から再開いたします。
本日はこれをもって散会いたします。まことに御苦労さまでした。
午後五時八分散会